●色彩心理の図式「カラーローズ」でのヴァイオレットの位置
さて、霊と魂と肉体の間にバランスを見出そうとするグリーンの光は、どんな光景を見るでしょうか。
現象世界で「個別」の体験に没頭(レッドの光)していた“神さま”は、制限のない世界からの遠い呼び声を聞いて、ふと我に返った迷子の子どものように、周りを見回すグリーンの光として反転したのでした。
体験の喜ばしさが、一瞬、没頭の息苦しさとなり、そこから広い空間に戻りたくなったのです。 そしてまずは“自分”の位置を確認したかったのです。
「ここは、いったい何処?」」
「ぼくはここで、いったい何をしているのだろう?」
「ぼくはどうして、ここにいるのだろう?」
懸命に現象世界の中を見回したとき、“神さま”はついに、
「自分はなぜここにいるのか」という悩ましい疑問に至りました。
そのとき“神さま”は必然的に、<意識>本来の無制限の自由、その自由に固有の「独存」(ブルーの光)と、制限された現象世界での体験(レッドの光)の均衡点を探す結果になりました。
すべてを見通して超越的であることと、多彩な形ある有限の世界の中での喜びの間に、どうしても均衡点を見つけ出す必要があったのです。
その瞬間、“見晴しへの願望”のグリーンの光は、“全体への視界”(ブルー)と“生命への熱望”(レッド)の中間位置に焦点を合わせました。
かくして出現したのが“変容への熱望”(ヴァイオレット)の光です。
“変容への熱望”(ヴァイオレット)とは、<意識>本来の無制限の自由(ブルー)と、既に体験してしまった形ある生命世界での耽溺の喜び(レッド)の間に、なんとしても均衡点を見出そうとする志です。
オーラソーマの「カラーローズ」には、ブルーとレッドの中間点
時計の文字盤の10時の位置に、ヴァイオレットのライト
が投光されました。(ライトの大きさは文字盤と同じ大きさの円です。)
かくて、「カラーローズ」には
「青」(0時の位置)と「黄」(4時の位置)と「赤」(8時の位置)の“基盤の三原色”に、「緑」(2時の位置)と「紫」(10時の位置)という“原色の反転色”
が加わりました。
“変容への熱望”(ヴァイオレット)とは、生命世界創出を意図した“個別への意志”(イエロー)に突きつけられた大いなる疑団とも言えます。
それはまさに“個別への意志”の対極にあるエネルギー、場合によっては、それを完全に無化しうるエネルギーでもありました。
しかし同時に、引き返すことのない生命世界の歩みの中では、それはたんなる過去の否定には留まりえないエネルギー、新たなる意識の位相の創出へと向かう“変容への熱望”でもありました。
さて、“全体への視野”(ブルー)と“生命への熱望”(レッド)の均衡点として誕生した“変容への熱望”(ヴァイオレット)にはどのような世界が開けるでしょうか。
このコーナーは、以前[箸休め]として書いた内容を微修正しています。
オーラソーマとは一応“関係ない”という「免責条項」をお忘れなくね。(^^;)
pari 記