【茶色(Brown)のイメージ】:『はじめてのオーラソーマ』第372号

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はじめてのオーラソーマ No.372 2023.3.17

みなさん、こんにちは。

えつこです。 

今回も「はじめてのオーラソーマ」をお読みいただき、ありがとうございます。

前回のぱりさんのお話は【B012 新しい時代の平和】でした。

まだお読みでない方は、こちらからご覧くださいね。

 

今回のお話は、【茶色(Brown)のイメージ】です。

オーラソーマにはブラウンはありませんが、世間では一般的にとてもよく使われている色です。

みなさまにとっても馴染みのある色ですね。

身のまわりでも木製の机や雑貨などには自然な気持ちを呼び起こしますし、黒い髪・黒い靴よりも茶色い髪・茶色い靴は、どこかやわらかい印象があります。

ほうじ茶もほっと落ち着きたいときに飲みたくなるお茶ですし、玄米やパンなどは主食としても食卓を飾っています。

ブラウンは・・・

「自然体でいたい」

そんな人に好まれる色かもしれませんね。

しかし、今回のぱりさんのお話をのぞいてみると、西洋人にはあまり人気がない色とのことです。

ちょっと意外でした。

ブラウン「秋の色」「深みのある色」という感じですが、差し色にきれいな色のオレンジや水色、ピンクなどを加えると、甘辛コーデで実に可愛いと思います。

ふだん目にしている色でも、こんなふうに見てみると新たな発見があっておもしろいですね。

それでは、ぱりさんの【茶色(Brown)のイメージ】をおたのしみください。

えつこ

 


色のイメージ:4回目【茶色(Brown)のイメージ】


 

総合情報サイトの「色彩心理学」のページ
ですが、長いページなので「目次」も入れ、
各項目に画像も入れて、いちおう体裁が整いました。

総合情報サイトの「色彩心理学」

ひまな折に、眺めていただければと思います。

哺乳動物はもともと夜行性ですが
そのなかで霊長類は唯一「色覚」を発達させました。

人間の日中の視力は、もっぱらこの色覚の発達に
支えられています。

このメルマガでは「色のイメージ」については
オーラソーマの見解を中心にご紹介していますが、
「色」についていろいろ資料に触れて学ぶと
世間一般の「色のイメージ」もとてもおもしろいです。

この「はじメル」の偶数号テーマは
「ボトルメッセージ」「色のイメージ」
隔週交互に織り交ぜてご紹介しています。

今回は「色のイメージ」の4回目
【茶色(Brown)のイメージ】をご紹介します。

 

 

●茶色(Brown)の中核的イメージ

オーラソーマは色彩光線の加法混色の世界なので、
黒という色名がないのはご存知ですね。

なので、「オレンジ」「ブラック」を重ねた
「ブラウン」という色名はありません。

けれども一般社会では橙色と黒の色料を合わせた
茶色(Brown)という色名はよく使われる色名です。

現代人の都会の風景は別ですが、
人間が樹上で生活した原始時代から
地上に降りて生活をはじめた時代をつうじて

茶色は緑色とともに最も身近に見られる
ありふれた自然の色だったでしょう。

それは拠り所としての樹木や洞窟の色であり、また食物となる植物を育む大地の色です。

そんな過去の長い集合的経験から、
私たちは茶色に、安心、落ち着き、温もりを、どっしりとした安定感を感じるようです。

と同時に、身近で最もありふれた茶色は、
落ち葉や死体が腐敗した泥、

山火事の後の焼き尽くされた樹木、

糞など汚物の色といった厳しい自然を
連想させる色でもあります。

それは生命の起源と帰り着く先を同時に表す色、
生命の循環そのものを支える色なのでしょう。

「茶色」の中核イメージは、

大地、土、泥、落ち葉、樹木、腐敗、焦げ色、
死骸、糞、汚物といったところでしょうか。

 

●色名と語源

英語の「brown」は、焦げた色を意味する
「brun」という言葉に由来するらしく、
10世紀前後から使われた古い色名のようです。

「brown」が形容詞になると「陰鬱な、憂鬱な」
「brown off」「うんざりさせる・立腹させる」
という意味になるらしく、英語圏では
茶色は好まれない色だったようです。

一方、日本語の色名の方はというと、

「茶色」は、茶を染料として使った色のことで、
江戸では抹茶色、京坂では煎茶の煮がらしの色の
意味だったようです。

似た系統の色名に「褐色」というのがあります。

「褐」は麻や葛(くず)などの繊維でできた
みすぼらしい衣服を意味する字だそうです。

つまり、この衣服の土で汚れたような色が
「褐色」というわけです。

 


●茶色(Brown)のイメージの歴史的展開

この茶色に対するイメージは、欧米人と
日本人の間でかなりの違いがあるようです。

褐色系のその他の古い色名も、
狩猟民族が身近に知っている動植物の名前を
そのまま使ったものが多いようで、
要するに必要に応じて使われた色名です。

ヨーロッパと米国の世論調査によると、
茶色は一般に最も嫌われる色のようです。

手軽、素朴、糞便、貧困が連想されるようです。

ポジティブな意味合いでは、
パン作り、暖かさ、野生生物、秋が連想されます。

一方、日本では古くから
この褐色系の色は愛好され求められる色でした。

代表的な「黄櫨染(こうろぜん)」という色名は
天皇が儀式の際に着用する正式な袍(ほう)の色
として平安時代初期(820年)に現れています。

令和天皇の即位礼正殿の儀にも引き継がれています。

時代とともに色のイメージも変遷しますね。

続きはこちらからご覧ください。

 

次回はまた「ボトルメッセージ」
お目にかかりましょう。(^^)/

楽しみにお待ちくださいね。

m(_ _)m

pari 記