【色は人にどう影響するか?】:『はじめてのオーラソーマ』第292号

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はじめてのオーラソーマ No.292 2021.9.3

みなさん、こんにちは。

えつこです。

今回も「はじめてのオーラソーマ」をお読みいただき、ありがとうございます。

前回のぱりさんのお話は【コーラル・エネルギーの色彩心理】でした。

まだお読みでない方は、こちらからご覧くださいね。

 


今回のテーマは、【色は人にどう影響するか?】についてです。

わたしたちは、毎日さまざまな色を見て、たくさんの色のなかで生活をしています。

色のない生活はないですね。

ですが、もし色のない世界に生きていたとしたらどうでしょうか?

もっと味気なくて、殺伐としているかもしれません。

イメージしただけで、ちょっと暗い気分になりそうです。

色は元気をくれたり、ハッピーな気持ちになったり、リラックスをもたらしてくれます。

以前、ネイルアートをお仕事にしている方がオーラソーマのコンサルテーションを受けにきてくださったことがありました。

そのときに、「イクイリブリアムの色の配色は、ネイルのヒントになる」と話していました。

カラフルなボトルの色は、イマジネーションも広げてくれたようです。(後に、その方は自分が選んだボトルの配色を用いて、ショップのイメージカラーにしていました!)

そう思うと、身のまわりの持ち物ひとつにしても、気に入った色を持っていたいでしょうし、逆に違和感がある色は持ちたくないとも思うでしょう。

今なら、毎日使うマスクひとつとっても、自分の好きな色や柄にこだわっているのではないでしょうか。

自分を表している色が身近にあると、それはまるでお守りのように働いてくれて、自分らしくいられることを助けてくれますね。

そんなふうに色に効果があることを知っていると、お気に入りの色のアイテムで身のまわりを固めて気分を上げることもできるし、意図的に使って自分の気持ちを整える(セルフ・コントロール)こともできそうですね。

みなさんはいかがですか?

それでは、今回のぱりさんの【色は人にどう影響するか?】をおたのしみくださいね。

えつこ

 


色彩心理学としてのオーラソーマ:

          第8回【色は人にどう影響するか?】


 

色が人になんらかの影響を及ぼすのは
どうやら間違いないことがわかりました。

そしてその前提に立って調べてみると、
色の人への影響の仕方も一様ではなく
さまざまなレベルがあるようです。

 

●色が人に影響する仕方

・心理的影響

 無彩色のテキストと一部に彩色したテキスト、
 あるいは白黒画像とカラー画像では、
 明らかに人の心理に与える影響力が異なるのは
 容易に推測できます。
 
 黒澤明監督の白黒映画『天国と地獄』で、
 煙突からピンク色の煙が出てきた場面は、
 鮮烈な印象を与えたものでした。

 

 

 

 

 

 

 このようにモノクロ画面とカラー画面を
 混在させた映画をパートカラー映画といいます。
 
 すてきなパートカラー映画と言えば、
 『男と女』(1966年)という仏恋愛映画を思いだします。
 
 モノクロの世界がカラーになった瞬間の印象は強烈でした。
 
 ちょっと古いですが観てもいいかも。(^_-)
 
 ふさわしい場所に適切な色を使えば、
 暗記力、回想力、認識力などの
 心理効果を増大できるのは間違いないでしょう。
 
 色を使って理解・学習・誘導などの場面で
 心理的影響を与えられるでしょうね。


・生理的影響

 色は神経に影響を与えられるようです。

 研究によると、
 明るい赤は交感神経系に刺激を与え、
 血圧をあげる効果があり、
 逆に、青や緑は人をリラックスさせるなどの
 生理作用があることがわかっています。

 

・感情的影響

 色は人の感情や気分に

 大きく影響することがわかっています。
 
 たとえば、
 黄色は人を明るい気分にしますし、
 観葉植物の緑は見る人を安心させます。

 

・文化的影響

 それから、
 基本的な価値観や慣習が異なる文化圏では
 同じ色でも人に与える印象が異なるだろうとは
 容易に推測できますよね。
 
 たとえば、
 西洋文化では黒が死を象徴するのに対して、
 東洋文化では白が死を象徴します。
 
 文化は域内のデザインに影響を与えますから、
 その意味では価値観が多様化するこれからの時代では
 同じ色が個々の小グループ内で別の文脈で受け取られる
 という場面が増えてきそうですね。

 

以上述べたように、
色彩は文化的存在である人間に
さまざまなレベルで影響を与えているようですね。

その色彩が呼び起こす具体的影響、
色が喚起する印象の具体的側面に入る前に、
ここでちょっと、
色彩によって呼び起こされる印象の
種類に触れておきたいと思います。


●色彩の「固有感情」と「表現感情」

色は見る人にさまざまな反応を起こさせます。

「色々(いろいろ)」とか「いろんな」
などという表現からも類推されるように、
色彩は多様性のシンボルそのものとも言えます。

ただ色彩が見る人に呼び起こす印象は、
その人の過去の経験の連想からくるだろうとは
簡単に想像がつきますよね。

なので、色彩が喚起する印象は
必ずしも万人に共通なわけではありません。

とはいえ、生きていく過程で
万人に共通する色彩体験というのはあります。

そんな色彩体験にはあまり個人差がないので、
それは色を知覚すること自体と結びついた
ごく一般的な色彩感覚となります。

「暖かい・冷たい」「近い・遠い」
といったような色彩の印象は、
見る人の個人性によるよりは、
色彩そのものに属する色彩固有の印象だと
見なされるようになります。

そのような色彩感覚を
色彩の「固有感情」と言います。

それに対して、
「好き・嫌い」「美しい・醜い」
といった情緒的な印象は、
見る人の個人的連想によるところが大きく、
その色彩に属する色彩固有の印象ではなく、
その色彩の表現的な印象と見なされます。

多くの芸術作品などに見られる
そのような色彩感覚を
色彩の「表現感情」と言います。

 


以下、ここでは

その色を知覚すると即座に連想される感覚、
色の知覚と密接に結びついている
色彩の「固有感情」的側面の代表格をご紹介します。

 

●色が呼び起こす感覚や感情
 =色が人に影響する局面と極性

・「暖色」「寒色」「中性色」

どうやら人間は、
ただその色を見ただけなのに、
まるで皮膚で感じるような暖かさや
冷たさを連想してしまうようです。

ご存知のように、人間は一般に
「レッド(赤)」「オレンジ(橙)」
の系統に暖かさを感じるようで、
これらは【暖色】と呼ばれます。

それに対して、
人間は青系統の色に冷たさを感じます。
これは【寒色】と呼ばれます。

どちらとも特に感じられない色を
【中性色】と呼びます。
「ヴァイオレット(紫)」
「グリーン(緑)」が該当します。

「レッド」「オレンジ」
炎や太陽を連想させるのは
考えてもわかりますよね。

日本の国旗は
「白地に赤く」の日章旗ですが、

この「あか」という音は、
太陽が昇ってきて暗い夜空を赤く染め
まわりが「あからむ」「あかるく」なる
ことから来ているそうです。

そもそも日本語では
「赤」は太陽の色ですよね。

 

そう言えば、子どものころ
太陽の色って、赤くなんてないよなぁ?

なんて思ったことがありましたっけ。(*^_^*)

 

色と温度感では、こんな話があります。

ロンドンのあるカフェテリアで
従業員から「寒い」という声が上がりました。

エアコンの設定温度は従来どおり21度でしたが、
訴えを受けて3度上げられました。

それでも「寒い」という声は
減らなかったのです。

原因は明るい青の壁の色にありました。

そこで明るい青からに塗り替えると、
今度は従業員の訴えが
「暑い」に変わったというのです。

明るい青では体感温度に
3~4度の違いがあるみたいです。

最初に販売された赤外線コタツは
あまり売れなかったって
聞いたことありませんか?

そこでコタツの熱源部分を赤くして売りだすと
今度は人気商品になったのだとか

どうやら人間は目で見て納得しないと
感情が動かない面があるみたいです。(^_-)

同じ温度の液体に異なる色をつけて
指を浸してもらう実験では、
「赤、橙、黄、緑、菫、黒、青、白」の順に
暖かいと感じたそうです。

暖色>中性色>無彩色>寒色
の順に並んでいますね。


・「陽気な色」と「陰気な色」

「暖色」「寒色」と類縁の極性として、
「陽気な色」「陰気な色」
という極性があります。

だいたい、
「暖色」「陽気」
「寒色」「陰気」な感じに対応します。

ただそれに加えてその他に
その色の「明度(色の明るさ)」
「彩度(色の鮮やかさ)」も加わって、
明度、彩度が高いと陽気な感じになり、
明度、彩度が低いと陰気な感じになります。

 

色が呼び起こす感覚や感情、
別の言い方をすると、
色が人に影響する局面や極性は
他にもまだまだいろいろあります。

一回で、すべてを網羅するのは
少し詰め込みすぎになるので、
また次の機会にまわしたいと思います。

これからも色彩に関する
基礎知識や心理的話題を取り上げて
ご紹介していくつもりです。

また次回も楽しみにしていただけたらと
思っています。

m(_ _)m

pari 記

 


 
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