はじめてのオーラソーマ No.304 2021.11.26
みなさん、こんにちは。
えつこです。
今回も「はじめてのオーラソーマ」をお読みいただき、ありがとうございます。
この日は満月が部分月食になる、とてもパワフルな日でした。
肉眼で月食の様子をご覧になった方も多いかと思います。
このライムグリーンのポマンダー。
9月から誕生する話はあったのですが、どうやら難産だったようで、ようやく誕生しました。
そして、とても香りに特徴があるようです。
イギリスのオーラソーマ社に掲載されている画像には、ライムやハーブがあしらわれていて、とてもフレッシュさを感じました。
さて、前回のぱりさんのお話は【イエロー・エネルギーの色彩心理】でした。
まだお読みでない方は、こちらからご覧くださいね。
今回のテーマは、【色とは何か?】についてです。
2017年の秋、これまでのオーラソーマのコースが6日間から4日間になるなど、システムがずいぶん変わりました。
その変更のひとつに、以前はレベル4というカリキュラムがありましたが、こちらもなくなりました。
レベル4は、いくつかのテーマに沿って質問に答えたり、自由論文を提出する課題がありました。
レベル3までの集大成ということもあって、色を全般的に理解して、そして次のステップである“ティーチャー“への準備にもなりました。
そのときに向き合ったレベル4の内容が、まさに今回のぱりさんの記事とリンクしています。
思わず、レベル4に取り組んでいた当時のことを思いだしました。
今回のはじメルは、色についての基礎がわかる内容です。
虹の色が“虫偏”で、昔は虫と見立てていたというのもおもしろいですね。
ぜひ、おたのしみくださいね。
えつこ
今回から
いったい「色」とはなんなのかを、
「色」が知覚される感覚機能の仕組みも含めて
色彩に関する基礎知識的なところから
確認していきたいと思います。
まず「色」とは何か? です。
私たちは現象世界の森羅万象すべてを、
視覚的にはまず「色」で識別していることは
間違いありません。
それで、私たちはふだんなんとなく、
モノには色があるような気がしています。
つまり物自体に色が「ついて」いるように
感じているわけです。
たしかに、
色彩は物質の「属性」のひとつではあるのですが、
じつは、個々の物自体に特定の色が
「ついている」わけではありません。
「色」はモノとそれを見る人との
関係性のなかで現れるのです。
え?
なら、その「色」は
いったい、ふだんはどこに隠れているの?(?_?)
●色は光のなかにいる
「色」がどこにあるのかを
物理的に検証可能な言葉で見事に説明したのが、
かのアイザック・ニュートンでした。
ニュートンは
「色」の実体は「光」であること、
すべてを照らしだす無色透明の「光」のなかに
「色」として現れるすべての要素が
内蔵されていることを証明したのです。
太陽の光や蛍光灯の光を
「白色光」といいますよね。
1666年、ニュートンが
無色透明の太陽の白色光を
プリズム(透明ガラスの三角柱)を
通して分光すると、
そこに虹色の光の帯(スペクトル)が
現われました。
空間に充満していた無色透明の光は
実際はいくつもの色の要素(色光)が
重なったものだったわけです。
●光は電磁波の一種
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光(ひかり)とは、狭義には電磁波のうち波長が
380 – 760 nmのもの(可視光)をいう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89
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それで電磁波ですが・・・
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電磁波(英: electromagnetic wave)は、
電場と磁場の変化を伝搬する波(波動)である。
電磁波は波と粒子の性質を併せ持ち……
https://ja.wikipedia.org/wiki/電磁波
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波長が短くなる(周波数が高くなる)ほど、
電磁波のエネルギーは高くなるとされているようです。
この電磁波は波長の長さによって
大きく性質が異なるため、
電磁波の種別として分けられています。
生活上聞き慣れた電磁波を波長の長い方から言うと
テレビ波(1m~1km)
レーダー波(1mm~1m)
赤外線(1/1000mm~1mm)
可視光線(380nm~780nm)
紫外線(1nm~380nm)
X線(1/1000nm~1nm)
ガンマ線(1/1000000nm~1/1000nm)
おおよそこんな感じです。
波長の長さはnm(ナノメートル)で表され、
1nmは10億分の1m(100万分の1m)です。
このうち(赤外線と紫外線の間の)
380nm~780nmが可視光線と呼ばれる
人間に色覚を生じさせる領域というわけです。
太陽光には赤外線や紫外線も含まれているそうです。
でも人間の感覚器官はそれに反応しないので
私たちには見えないわけです。
私たち人間はこの可視光線と呼ばれる
電磁波のごく狭い範囲内に現れる形態に
いろいろ意味づけをして一喜一憂しています。
異なる波動帯に住む生命体も
実はたくさんいるのかもしれませんね。(^_-)
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可視光線(英:Visible light)とは、
電磁波のうち、ヒトの目で見える波長のもの。……
各波長の可視光線の色は、
日本語では波長の短い側から順に、
紫、青、水色、緑、黄、橙、赤で、俗に7色といわれる
https://ja.wikipedia.org/wiki/可視光線
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●色の構成要素:複合光と単色光
太陽光のように多くの色の波長が含まれている
白色光を「複合光」といいます。
その白色光として感じられる「複合光」を
分光してできる虹の光の帯を
「スペクトル」といいます。
「スペクトル」内のひとつの色、
つまり「複合光」を構成する一つとひとつ波長を
「単色光」といいます。
といっても、色と色はグラデーションで連続していて
はっきりした区切りはありません。
●虹は7色? 6色?
ところで「虹」という漢字が虫偏なのは
どうしてかご存知ですか?
それは古くは虹を生き物と考えていたからです。
古代ギリシャでは
紀元前300年ごろまで、
中国では西暦1000年ごろまで、
日本では西暦1200年ごろまで
「虹は生き物だ」と考えられていたようです。
ニュートンが虹を7色と決めたのは、
7を完全な数字と考えていたからではないか、
とも言われます。
神学者として聖書の研究をしていニュートンは、
神がこの世を6日間で創造し、
7日目を聖なる休息日と定めたと伝えている
「創世記」の記述を尊重したでしょうし、
西洋音階がオクターブの7音音階であることも
虹の7色を決める際に確信を深めたことでしょう。
【ニュートンはなぜ虹の色を7色と決めたのか】
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音階が7音から成ると同様に、
虹は7色から成るとして、美しい虹に
完全な数字を当てはめることにしたのでしょう。
https://opticaltale.blogspot.com/2020/07/blog-post_6.html
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しかしやがて色彩学者の間で虹の色は
6色説が主流になります。
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欧米では1700~1800年代の色彩学者のあいだでは、
ニュートンの「虹は7色」説は否定されて、
6色説が主流になっていた。
明治中頃までには日本の色彩学者の間でも
「ニュートンによる虹は7色説は誤りであり、
あらゆる面から見て虹は6色とした方がいい」
とされていた。
……
日本でも欧米でも
ニュートンの権威を乗り越えられたのは、
物理学者ではなく色彩学者や技術者、
実業教育研究関係の教師たち、
科学啓蒙家といった人々だった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/虹
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●色の見え方:光源色と物体色
太陽などの光源の光がそのまま目に届いて
私たちが感じる色を「光源色」といいます。
それに対して、
光源からの光が物体に当たって反射され、
それを捉えた色を「物体色」といいます。
●物体色の見え方:表面色と透過色
物体に当たってその表面で反射した光が
目に届いて感じる色を「表面色」といいます。
それに対して
ガラスや液体などの物体を透過した光が
目に届いて感じる色を「透過色」といいます。
ところで、こうして
色が光のなかに隠れていたことがわかりましたが、
それを観ているのはなんなんでしょうね。(?_?)
こうして視覚を含め感覚機能を使って
いったい誰が現象を見ているのでしょうか?
そのあたりを静かに確認していくことを
瞑想というのかもしれませんね。(*^_^*)
次回からは、
「色」が知覚される感覚機能の仕組みなど、
確認していきたいと思います。
これからも色彩に関する
基礎知識や心理的話題を取り上げて
ご紹介していきますね。
また次回も楽しみにしていただけたらと
思っています。
m(_ _)m
pari 記