人間は、ほんとうはなにを食べるべきなのか?(藤沢紀子(Lalitya)さん)

この多様な生物種が生息する生命世界(現象世界)は、そこに生きるあらゆる生命体が別の生命体を食べるという形で維持されていることはご存知だと思います。

現象世界全体がとる一瞬一瞬の【見かけ】は異なっても、実際は同じものが姿を変えて現れているだけなのですね。

恐竜時代に、この惑星地球の生態系を形作っていたのと同じ材料が、この私たち自身の身体を含む現在の地球世界を形作っているのだと思うと、ちょっと不思議な気分になりますね。


生態系のなかのある生物種がどの生物種を捕食し、その捕食された生物種は何を捕食していたというような関係性を「食物連鎖(Food chain)」といいます。

もっともこの関係性は実際は連鎖の段階も錯綜し、段階数も非常に数が多くなることが判明していて、最近では複雑な網目が描ける食物網(Food web)という概念が使われるのだとか。

その意味では、現代の地球世界では人間を捕食する動物は、ほぼいないわけです。

一方、地球生態系の食物連鎖の最上位に位置した人間は、捕食者としてはとても多くの生物種を食料とすることができます。

食べ物に関しては、本能は人間にブレーキをかけてくれません。

欲望のおもむくままに、人間は何でも食べることができます。

言い方によっては、食べ物に関して人間は本能が“壊れている”わけです。(^_-)

ただ、現代のいわゆる先進諸国の食生活は、人類全員が維持できるようなものではないこともわかっています。

もしかしたら、何かが間違っているのかもしれません。

今回のご紹介する藤沢紀子さんのお話は、そういうことにも関係していそうですね。

では藤沢さんの記事「ハートにやさしいローフード」からご紹介しましょう。


私たちの身体のなかで起こる新陳代謝や生命維持活動には、常に酵素が必要です。
そして、私たちはもともと生まれたときから、ある程度の量の酵素を持っています。
また、生の食べ物には酵素がたっぷり含まれています。
身体の酵素貯金をなるべく減らさずに、食物酵素をできるだけ壊さずに食べる、まったく新しい方法のひとつがローフードという食べ方なのです。

ローフードの主な材料は、野菜、フルーツ、生のナッツなどです。
野菜やフルーツを眺めてみると一つひとつがユニークでとてもカラフルだと感じます。



このカラフルな色のなかに野菜の魔法、フィトケミカルの力が隠れています。
野菜の個性あふれるカラフルさは、それぞれの野菜に含まれる機能成分「フィトケミカル」に由来しているのです。

フィトケミカルとは、ギリシア語の植物を意味する「フイト」と化学物質を意味する「ケミカル」を用いて「フィトケミカル」と呼ばれています。

例えばレッドにはリコピン、カプサンチン。オレンジには、プロビタミンA、ゼアキサンチン。イエローには、ルテイン、フラボノイド。グリーンには、クロロフィル。
ヴァイオレットにアントシアニンなどです。

人間にかかせない5大栄養素と第6の栄養素といわれる食物繊維。
そして、第7の栄養素としてのフィトケミカルは、近年注目を浴びています。

野菜や果物のフィトケミカルは、体内の活性酸素を取り除き、免疫力を高め、病気になりにくい身体に導いてくれるのではと期待され、ガン予防の研究対象になっています。

さまざまなお料理を、生きた野菜や果物から目にも楽しくカラフルなエネルギーとともに取り入れることのできるローフード。
そのお皿のなかには、まるで天使が宿っているようなやさしさを感じます。

ふだん無意識に食べている動物性食品では、多くの動物の命を奪います。
それだけでなく、動物を食べるためには、たくさんのコストがかかり飼料や水が必要です。
地球温暖化の原因のひとつであるCO2の増加にもつながります。

同じ地球という惑星に住みながら、たくさんの食べ物を余らせて捨てている国と、食べ物が足りなくて飢えている国が共存する惑星が地球です。
それは、まるで光のあたる側と影の側が常に存在する様子を見せてくれているようです。

ローフードをはじめた人たちは、みなさん体調の変化や、気持ちの変化に気づきはじめます。
身体がすっきりし、疲れていた身体が元気になり、活発に活動したくなっていきます。

ローフードを知ると、人間は本当はなにを食べるべきなのか? ということを考えさせられます。

私たちは、もともとなにを食べていたのでしょうか。
進化論では、猿から進化して人間になったという説が有力です。
では、猿に適した食べ物とは、なんでしょうか?

彼らは、木の実や花、植物、ときどき昆虫を食べます。
猿と人間の身体の組成は、それほど違いはありません。
野生の動物にはガンはないそうです。
文明の発達した人間や、その人間に飼われている動物だけに身体を破壊する病が起きているとしたら、それは私たちにとても大切な警告をしてくれているのではないでしょうか。

「ハートにやさしいローフード」より
      『リビング・エナジー』Vol.9(p87-88)



【人間にかかせない5大栄養素と第6の栄養素といわれる食物繊維。
 そして、第7の栄養素としてのフィトケミカルは、近年注目を浴びています】

必須栄養素というのも、時代によって変わってくるんですね。

こちらで藤沢さんのオーラソーマローフードレシピもご覧になれます。

pari 記

 

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