鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色 ≪【洋紅色】ようこうしょく≫
クリスマスの色と言えば、緑色のツリーに金色や銀色のオーナメント、そしてサンタクロースの赤と白の服を思い浮かべますね。
今回は、そのサンタクロースの赤い色を取りあげます。
「洋紅色」は、深く透明度のある鮮やかな紅赤。
別名を「ようべに」とも言い、外国の色名では「カーマイン」に相当します。
カーマインはメキシコのサボテンに寄生するカイガラムシの一種から採る「コチニール」の粉末で作る合成顔料。
江戸時代後期にオランダを経て、日本に入ってきました。
日本製の紅色に対して、洋物の紅色ということです。
コチニールは、自然由来のもの(元はカイガラムシ)なので、絵の具や化粧品、食品の色付けにも使われています。
サンタクロースは、3世紀後半(270年頃)に、トルコで生まれた「聖ニコラウス」という人物に由来しています。
たくさんの慈善活動を行い、伝説の司教となったニコラウスは、子どもにまつわる奇跡を数多く起こしたそうです。
そのことから、子どもの守り神のような存在へと変化し、のちにサンタクロースと結び付けられるようになります。
ニコラウスの命日12月6日を祝祭日と定め、ヨーロッパでは古くから冬の大切なお祭りとしていました。
聖人ニコラウスの伝説は、その後、オランダに伝わり「シンタ・クラース」と呼ばれるようになったのです。
司教だったニコラウスが着ていた赤いローブは、やがてサンタクロースの赤い衣装へと受け継がれます。
これが「サンタクロース」の由来であり、オランダ経由で日本に入ってきた「洋紅色」とのつながりです。
オーラソーマでも同様ですが、レッドとは自分の身を投げうってでも他者につくす「自己犠牲」の象徴です。
そして、燃えるような情熱や、強力な保護の力も象徴しています。
厳しい冬を過ごす北ヨーロッパの人たちにとって、サンタクロースの真紅の服は、赤い炎のような、または燃える太陽のような暖かさを象徴していたのでしょう。
冬至を境に、少しずつ昼の時間が長くなっていきます。
厳寒はこのあとの1月だとしても、太陽の光は少しずつ輝きを増してくるのです。
少し早いですが・・・みなさま、どうぞ楽しいクリスマスをお過ごしください。
鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール 有限会社「カラーズガーデン」代表。 英国オーラソーマ社公認ティーチャー。 栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。 中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間住宅メーカーに勤務。 2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。 2006年より公認ティーチャーとして活動中。 http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
色見本参考: http://www.colordic.org/colorsample/4218.html 参考HP: Trankiel http://www.trankiel.com/top.html
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