愛する人を失った悲しみヘの対処

愛する人を失った悲しみヘの対処   
         「マイク 質疑応答」から   マイク・ブース
        以前マイケル・タルボットという人の『投影された宇宙 ホログラフィック・ユニヴァースへの招待』(川瀬勝訳、春秋社刊)という本を読んだことがあります。
主として脳科学の最先端をレポートした、なんとも跳んだ、そして驚くほど卓抜で魅力的な世界だった記憶があります。
細かい具体的な内容はほとんど覚えていないのですが、なんでもわれわれが現実として認識しているこの世界は、ある種のホログラムからの投影の脳による解読作業にすぎないといようなイメージだったような。
こんな奇妙奇天烈とも言えるほど極端な結論を導くに至る論証のプロセスが、これまたじつに驚くほど徹底的に実証的で面白いのです。
まるで脳の中の社会が透けて見えるような展開で驚きの連続でしたが、要するにわれわれの顕在意識が受け取るのは、潜在意識の複雑な作業の結果にすぎないというわけでした。
なかでもいわゆる自分の意識的な選択とか決断に関係する記述でした。
中に叙述されていたある実験では、われわれが決断した(と自分で思っている)その0.5秒前に、じつは潜在意識(の中の議会)が決定を下している、ことが明らかに示されたことでした。
つまり、自分が意識的に決断した瞬間というのは、じつは単に潜在意識(の中の議会)の結論を顕在意識が受け取った瞬間だったというのです。
まあ、あまりに見事な論証とその結論には圧倒されたことを覚えています。
今なんでこんなことを思い出したかというと、われわれ人間が意識している事実というのは、隠れた膨大な意識作業のほんの上澄みの結果にすぎないという連想からです。
前回ご紹介したすべてのショックは“三つの脳”に記憶されるという話に続いて、質疑応答の中でマイク・ブース氏は、「愛する人を失った悲しみヘの対処」についての質問を受けました。
マイクはわれわれ人間が全面的に意識することができない深い悲しみへの対処方法について、具体的なポマンダー名前を挙げてから、それに心理的側面からのアドヴァイスを加えています。
では「マイク 質疑応答」から、そのあたりに関する部分をご紹介しましょう。
        ————————————————————— 質問  愛する人を失った悲しみヘの対処
マイク 深い悲しみに対して大変役立つかも知れないものが二つあります。 一つはショック状態を助けるオレンジポマンダーで、もう一つはヴァイオレットポマンダーです。 これら二つを交互に使えば悲しみを消化し、その体験に関係する微細身が安定するのを助けます。     
深い悲しみの中で覚えておくべき重要な事は、私たちが失った人はもう存在しないのではなく、私たちとその人との関係が変わってしまったのだということです。 私たちが知る必要のあることはインテレクチュアル(知的な)なレベルでは役に立たないのです。
私たちが進んでいかなければならないのは、その人が肉体の中にはいなくとも別なかたちで存在するというフィーリングのレベルなのです。
オレンジとヴァイオレットポマンダーの両方がそのプロセスを助けます。
                 『リビング・エナジー』Vol.2(p77-78)
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なるほど。
一つはオレンジポマンダーで、もう一つはヴァイオレットポマンダー……。
実際に身体の中でどんなことが起こっているかを知的レベルでは知らなくても、それに対処する方法というものはあるものなのですね。
そうかぁ、もともとすべてを知的に知るなどということはありえないことなのかも。
われわれが知的に知っていることは、すべてそのように塩梅され配給されていることだけをなのかもしれませんね。(-_-;)
pari 記

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