鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色 ≪千歳緑≫

オーラソーマ・ティーチャーの鮎沢玲子です。
以前、「日本の色で学ぶオーラソーマ」のタイトルで、1年あまり原稿を書かせていただきました。
少しのお休みをいただきましたが、今月から新たな連載が始まります。
「季節で楽しむ日本の色」・・・四季のある日本だからこそ、豊かな文化があり、独特な色の楽しみ方があります。
第1回は「千歳緑」です。どうぞお楽しみください。
≪千歳緑(せんざいみどり)≫
千歳緑の語源は、千年経っても変わらない緑色という意味です。
千歳飴(ちとせあめ)の千歳と同じです。
この名前は、常に変わらぬ木々の緑を、神聖なものとしてとらえたことから生まれました。
松や杉などの常緑樹の葉の色で、濃く暗い緑色です。

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冬の寒さにも葉を落とさない常緑樹は、長寿を意味し、おめでたい色として好まれてきました。
新年を迎えるときに門松を飾るのも、こうした緑をお祝いごとの色として大切にしているからです。
能舞台の正面に必ず描かれている松の木の緑は、永遠の繁栄を表現しています。

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英語の色名でも同じ表現で、エバーグリーン(Evergreen)があります。
永遠に変わらない緑という意味です。
クリスマスのお祝いに飾られる樅の木や、ヒイラギの色からきているので、千歳緑に比べるともう少し鮮やかなグリーンになります。
他にもヒイラギの緑色としてつけられた、ホーリーグリーン(Holly Green)という名前もあります。
ちなみにクリスマスのシンボルであるヒイラギの葉は、キリスト教よりもっと古い時代から、ケルト文化のなかで、すでに聖なる木とされていたそうです。

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いずれにしても、常緑樹の緑に不変性や永遠性、長寿を願う気持ちをこめているのは、洋の東西を問わず共通です。
私たち人間は、緑色を見ると安心したり安全を感じたりして、リラックスします。
これは、緑の森のなかは人間にとって風雨から身を守り、獣の襲撃から逃れることができる居場所だったことに由来しています。
厳しい冬の寒さに負けない常緑樹の色に助けられて、現代の私たちも自分の未来を思い描けるのかもしれません。
あと少しでやってくる新しい年に、あなたはどんな展望を掲げますか?
でも、その前に、クリスマスの緑色も楽しみたいですね。
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鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール 有限会社「カラーズガーデン」代表。 英国オーラソーマ社公認ティーチャー。 栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。 中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間住宅メーカーに勤務。 2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。 2006年より公認ティーチャーとして活動中。 http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
前回まで連載していただいていた「日本の色で学ぶオーラソーマ」シリーズを記念して、鮎沢玲子さんのオーラソーマシェアリングデイ、「日本の色で学ぶオーラソーマ」が、日本の伝統文化の根付く鎌倉にて開催されます!
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

————————————– 英国オーラソーマアカデミー認定講座 シェアリングディ with 鮎沢玲子 「日本の色で学ぶオーラソーマ」 日程 2013年12月15日(日) 時間 10:30~17:30 ※時間は多少前後することがございます 会場 鎌倉 和尚アートユニティ 費用 13,000円(税込) 定員 14名
講師 鮎沢玲子 ※このワークショップは、オーラソーマ・プラクティショナー更新プロセスのシェアリングディ(6時間)に該当します ※オーラソーマレベル1以上修了の方が対象です
https://aura-soma.jp/schedule/booking.cgi?code=131215Ar_CS_f
色見本参考: http://www.colordic.org/colorsample/2113.html
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