新しいボトルがマイクを通してどう誕生するか
「ティーチャー・アップデート」(マイク・ブース)からの抜粋
今もイクイリブリアムボトルは誕生し続けているのですから、ボトルがマイクを通じて生まれていることはこのブログをご覧の方は、もちろん、ご存知ですよね。
しかし、最初の頃、ボトルは「オーラソーマ」の創始者ヴィッキー・ウォールの手を通じて生まれていました。
ということは、どこかでその伝統がヴィッキーさんからマイクに引き継がれたわけです。
考えてみれば、マイク・ブース氏にも自分にそんなことができるなんて思っていなかった時期があったんですねぇ。
自分ができるなんて思ってもいなかったことができるようになる瞬間……。
そういう瞬間が人生にはあるようです。
しかし、そういう瞬間は、藪から棒に訪れるわけではなく、現在の中から、その人がいつもしていることの中からやってくるようですよ。
今回は、「マイクのインタビュー」の中から、マイクがどんなふうにボトルの誕生を引き継ぐようになったのか、そのあたりの話をご紹介しましょう。
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新しいボトルがマイクを通してどのように誕生するかについて
マイク ボトルがどんな風に誕生するかですが、初めてヴィッキーからボトルを誕生させるように頼まれた時のことを思い出します。 その時、私の内側は強烈なパニック状態でした。 でもそれは全くどうしたら良いのか分からないからではなかったのですが。
これは44番目のボトルが誕生した時のことです。 良く晴れた日で、ヴィッキーとの毎日の散歩に出ていた時のことでした。 ヴィッキーは木々に祝福を与えていました。 家に戻ると彼女が
「クローディアと一緒に実験室に来て頂戴。あなた達に次のボトルを誕生させてもらいたいの」
と言いました。
私たちはお互いを見詰め合って、それから瞑想しました。 それまでにもヴィッキーが沢山のボトルを誕生させる場に立ち会いましたが、実際にどのようにして誕生するのか、はっきりとは分かっていませんでした。 その時から現在まで、44番から98番までのボトルの誕生に関わっていますので、今ではそのプロセスにも慣れましたし、それほどパニックにもなりません。 それでもボトル誕生のプロセスを考える時に、いつでも思い出すのは以前私が陶工だった時のことです。
その頃、時々プロダクション・スローイングという方法を使うことがありました。 それはどのようなものかといいますと、例えばカップを1個だけ作るのではなく、何百というカップを一時に作るのです。 大きな注文が来た時に例えば1週間、毎回2~3時間ずつ、ろくろの前に座ってただマグカップだけを作り続けます。 最後には棚という棚にマグカップばかりが並びます。
そのような時には体の動きや呼吸、水の具合、ろくろの上のスポンジの動き、その他全ての動きが、ただ機械的になっていきます。 私はと言えば、起こっていることをただ見ている。 そして粘土の塊を次から次へろくろの中心に乗せ、作業をただ繰返しているのですが、その時何か非常に特異な体験をするのです。
それはあたかも瞬間の魔法とでもいうように、何百と作り続けているマグカップの内の1個が特別な輝きを放つのです。
それはまるでそのカップについては全てが筋書き通りに進んでいくかのように粘土は簡単にろくろの中心に収まり、粘土と指の間に必要な水の量もちょうど良く、雑念も無く、全てが自動的に起こっていきます。
その時私自身は、花が開く時のように全てが自然のプロセスに基づいて、たやすく起こっていることの不思議をただ目撃しているかのようでした。 そして棚の上で乾燥させている間も、そのカップだけが何か輝きのような光を放ち、再びろくろに戻した時も足は自然にろくろを回し、何の苦もなく中心を定めることができるのでした。
そのカップに関する限りは全てが上手くいき、完全に乾燥した時も、他のカップと共に並べた時も、最初の火入れの時も、そのカップは直ぐに見分けがつき、さらに上薬をかける時もそのカップについては完璧な出来栄えでした。 他の何百というカップと一緒に窯から出した時も、それはすぐに見分けがつきました。 店頭に並べた時もそのカップは私を魅了し、一見同じようにみえる何百というカップの中から最初に売れるのは必ずそのカップだったのです。 それは全ては自ずと起こるというその魔法、その自発性、その不思議が実際に起こったかのようでした。
ボトルが誕生する時にはいつもこのことを思い出します。 物事が自然に起こるに任せて、邪魔をしない。 ヴィッキーは始めのボトルが誕生した時の経験をこのように描写しています。 全てを手が動くに任せて、自分は起こっていることをただ目撃している、そしてただ導かれてボトルを誕生させる。 自分が邪魔をしなければ、そしてただその不思議の中にいれば、その瞬間にのみ魔法は起こり、ボトルが私を通して生まれてきます。
多くの占星術師たちがボトルのバースチャートを作っていますが、驚くべきことに、そのボトルの意味、色、そしてエネルギーと出生時間の惑星や星の位置との間にシンクロニシティが見られるのです。
『リビング・エナジー』Vol.4(p31) ——————————————————————–
なるほど……。
マイク・ブース氏には陶工を志していた時期があったんですねぇ。
無心でろくろを回しつづけていると、特別な輝きを発する作品が“誕生”する瞬間がある……。
当人からそう伺うと、説得力がありますね。
pari 記
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