オーラソーマの授業ではまず「色の言語」を学びます。
オーラソーマカラーケアシステムは、イギリスで生まれたものですが、日本人ならではの感性で「色の言語」をもっと深く探求できるのではないかと思います。
連載中のこのコーナーでは、毎回「カラーローズ」のなかの1色を取り上げ、日本の色名、文化、歴史、季節感などと関連づけてご紹介しています。
今回取り上げるのは、ターシェリーカラーのひとつである「マゼンタ」です。
人間の頭上、頭から少し離れたところにあるとされる「第八チャクラ」の色がマゼンタです。
第八チャクラは、人生のブループリント(青写真)の情報を内包する「ソウルスター」がある場所です。
かの文豪ゲーテは、この色(マゼンタという名前はまだありませんでしたが)を「見えざる色」と表現しました。
自然の太陽光をプリズムで分光しても、マゼンタの色は現れません。 虹のスペクトルの外側にある色なのです。
第八チャクラが人間の肉体から少し離れた場所に位置することと一致します。
私たちが真にスピリチュアルな目覚めに至らないと、自分のブループリントに気づくことがない=隠されていることとも通じます。
この色に相当する日本の色名では「牡丹色」があります。
文字どおり初夏に咲く大輪の、「牡丹」の花の色からついた名前です。
牡丹の別名で「深見草」という名前もあります。
牡丹の名の由来は「渤海」(ぼっかい)から伝わったからという説があります。
渤海は高句麗が滅びたあとにできた国で、七~十世紀にかけて日本との貿易が盛んでした。 渤海のことを「ふかみ」とも呼んでいたのだそうです。
また、牡丹のほかの名前で「二十日草」というのもあります。 これは牡丹が咲いている期間が約二十日間であることから。
燃え上がる恋の情熱に限りがあるように、どんなに華やかでもやがて色褪せていく牡丹の花・・・はかない恋の行方になぞらえて表現された文学作品もあります。
牡丹が大輪の花を開かせる様子は、マゼンタの持つ熱狂的になりやすい一面と通じる気がします。
マゼンタは、つい夢中になってやりすぎてしまう傾向。 たとえ地味でも、適切さと節度を持って情熱を長続きさせることは、マゼンタにとってなかなか難しい課題なのです。
マゼンタは自然界にあまり存在しない色ですが、その多くは花の色に見られます。
牡丹の花をはじめ、南国のブーゲンビリア、シクラメン、バラや躑躅(つつじ)もマゼンタのものがあります。
花々は自然の摂理のなかで咲き誇ります。
月並みな表現かもしれませんが、ほかと比べることもなく自分の花を力いっぱい咲かせます。
自分のことに置き換えてみると、私たちのブループリントが決まっているなら、自由意志によってそれを「どのような質」のものにできるのか? にかかっています。
マゼンタについて語るとき、「なにをするかではなく、どのようにするか?」というフレーズがよく出てくるのはこのためです。
夏が終わると秋の花々が咲きはじめます。 夏とは違って繊細な花や地味な花もあるでしょう。
それでも全力でブループリントをまっとうする植物の力に、私たちは真に癒されるのかもしれません。
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鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール 有限会社「カラーズガーデン」代表。 英国オーラソーマ社公認ティーチャー。 栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。 中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間住宅メーカーに勤務。 2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。 2006年より公認ティーチャーとして活動中。 http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
———————————— 英国オーラソーマアカデミー認定講座 レベル1 日程 2013年9月11日、12日、18日、19日、25日、26日 (毎週水木曜日)全6日間 会場 カラーズガーデン(栃木県宇都宮市清原台) 費用 136,500円 お申込み・お問合わせ カラーズガーデン:c_garden@sea.ucatv.ne.jp TEL:028-667-8006
色見本参考: http://www.colordic.org/colorsample/2026.html
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