はじめてのオーラソーマ No.312 2022.1.21
さっそく使ってみられた方もいらっしゃるかと思います。
来週の「はじメル」でも取り上げたいと思いますので、たのしみにお待ちくださいね。
さて、前回のぱりさんのお話は【オリーブグリーン・エネルギーの色彩心理】でした。
まだお読みでない方は、こちらからご覧くださいね。
今回のテーマは、【色を知覚するメカニズム(1)】についてです。
先月のことですが、年末年始をたのしむために家庭用のプロジェクターを買いました。
今は自宅で過ごす人が増えているためか、手ごろな価格でプロジェクターが購入できるようです。
なのに、なかなか購入しなかったのは、映画や動画を観る生活に没頭しそうな気がして、踏みとどまっていたのです。
そして、念願の到着。
もともと取り扱い説明書も読まず、設定するときも“同じサイズの穴があれば、そこに線を入れてみる”という感覚的なタイプなので、うまく行くときもあれば、まったくできないときと差があります。
そして、今回のプロジェクターの設定は見事に成功しました!
スマホに接続するだけで、簡単に大きな画面で観られて大満足です。
何よりも、お部屋を暗くして、お茶を飲みながらの時間にとてもリラックスしています。
オフィスには業務用の立派なプロジェクターがあって、オーラソーマのコースでは、みなさんと動画をたのしむ時間もしばしばあります。
しかし、わが家のプロジェクターの精度は家庭用レベルなので、映像がぼやけずに見られると文字がぼやけてしまい、文字がぼやけずに見られると絵がぼやけてしまいました。
やはりレンズがそれ相当の品なのです。
それでもちょっとしたコツがあることを発見しました。
レンズのピントの合わせ方とプロジェクターの角度で見え方がぜんぜん違うのです。
そんなわけで、今は快適なプロジェクターのある生活を送っています。
今回のぱりさんのお話は、どのようにして私たちが色を認識するのかを、カメラにたとえてお話されています。
なんだかちょっと人体の仕組みの本をのぞいたような気分になりましたよ。
それでは、どうぞおたのしみくださいね。
えつこ
色彩心理学としてのオーラソーマ:
第18回【色を知覚するメカニズム (1)】
これまで、
「色」というものの実体が光であること、
まわり中に充満している光が
「光源」と「見る人」と
見られる「対象物」との関係性のなかで
色として出現しているのだということを
見てきました。
そして私たちの気分にさまざまな
影響を及ぼすと思われる「色」には、
「温度」という物質的な属性と
客観的な関係があることも知ったのでしたね。
さて、今回はいよいよ、
私たちはいったいどうやって色を感じているのか、
そのメカニズムに迫っていきたいと思います。
「色」を含めたすべての空間認識や、
その空間内の対象物を知覚するために、
身体に備わっている器官はご存知ですね。
そうです、
私たちの顔の上部に2つある眼です。
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視覚とは、いわゆる五感のひとつであり、
光のエネルギーが網膜上の感覚細胞に対する
刺激となって生じる感覚のことである。
「視覚」という言葉は、
形態覚、運動覚、色覚、明暗覚などの
総称として用いられている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/視覚
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ここで対象物の「形態」や「運動」、
またそれが起こっている空間の「明暗」は、
実際は「色」として表現されるはずです。
ならば「形態覚」「運動覚」「明暗覚」自体も
実際は「色覚」を介して知覚されるしかない
と思われます。
その色覚を介して取得された信号が、
解読・解析されて「形態」「運動」「明暗」
といった知覚として再構築されるのでしょうね。
となると、視覚のすべては
実際は「色覚」によって支えられている
とも言えそうです。
この視覚を支える眼球ですが、
奥行き約24ミリメートル、
重量約7グラムのごく小さな感覚器です。
人間が外から受ける情報の80パーセント以上が、この2つの透き通った瞳から入ってくるといわれています。
考え方によっては、
実際は私たちの人生の大部分が
この眼からの入力情報の分析と解釈、
そしてその対処とも言えるんですねぇ。
■人間の眼の構造
ここからは人間の視覚器官である眼球が
どういう構造になっているのか、
人間が色を知覚する経路を見ていきましょう。
視覚機能の解説文などでは
人間の眼はよく「カメラ」にたとえられています。
https://www.skk-net.com/health/me/c01_01.html
●強膜(きょうまく)と角膜(かくまく)
まずいちばん外側のカメラのボディに当たる部分、
直径約24mmの眼球を覆って保護している
部分を「強膜」といいます。
眼球全体を覆う白い硬い膜で、
眼を正面から見たときの“白目”に当たる部分です。
「強膜」の顔の正面にくる部分は
光を通すために透明な膜になっていて、
この部分を「角膜」といいます。
いわゆる“黒目”の部分ですね。
眼に入った光がいちばん最初に通過するのは、
この「角膜」という透明な膜です。
カメラレンズの前のフィルターにもたとえられますが、
この透明な「角膜」には光の入射を許し、
強度で眼球を護るだけでなく、
光を屈折させるレンズのような働きもあるようです。
前方に向かってスムーズに湾曲しているので、
凸レンズの役目もしています。
角膜の手前で眼を守っているまぶた(眼瞼)は、
レンズキャップといえます。
●虹彩(こうさい)と瞳孔(どうこう)
角膜の奥に見えているのが「虹彩」です。
黒目の周辺部分の日本人なら多くは鳶色の部分です。
「虹彩」はカメラの絞りに該当し、
眼の奥に入る光の量を調節しています。
この「虹彩」の中央の穴の部分が「瞳孔」です。
黒目の中央のほんとうに黒い穴の部分ですね。
「瞳孔」は明るい所では小さくなり、
暗い所では大きくなります。
「瞳孔」の縮小時と拡大時の面積比は1対16
だそうですから、かなり絞れるんですね。
●水晶体、毛様体、硝子体(しょうしたい)
瞳孔を通過した光は「水晶体」で屈折します。
「水晶体」は厚さ5mmほどの透明の組織で、
「毛様体」から出る細い糸(チン小帯)で
固定されています。
カメラのレンズの場合はガラスなので
屈折率の変更などはできませんから、
ピント合わせはレンズの位置移動(ズーム)で
行いますよね。
眼球の水晶体はズームはできないので (*^_^*)
(マンガなんかにはありますけどね。(^_-) )
代わりにレンズの屈折率自体を変えて
ピントを合わせるわけです。
毛様体の筋肉の伸び縮みで
遠くを見るときは水晶体を薄くし、
近くを見るときは水晶体を厚くして、
常に網膜上にピントがくるようにしています。
水晶体の背後にあるのは
眼球の内部空間全体を充填しているゼリー状の
「硝子体(しょうしたい)」です。
硝子体は眼球の代謝物質の通り道であり
また眼球全体の形態保持を担当しています。
●眼房室(がんぼうしつ)と脈絡膜(みゃくらくまく)
人間は生き物なのですべてが有機体です。
眼球もすべて生きた細胞の構造物なので、
カメラならただの空間でしかない部分でも
栄養補給などなんらかの機能を担当しています。
「角膜」と「虹彩」「水晶体」で
囲われた部分は「眼房室」と呼ばれ、
眼房水という養分で満たされています。
また眼球のいちばん外側の「強膜」の内側には
眼球に養分を回す役割をする「脈絡膜」という層があります。
視覚機能を直接支える「網膜」は
その「脈絡膜」のさらに内側の層になるのです。
「網膜」の説明まで一挙に進むつもりでしたが、
やはりちょっと詰め込みすぎのようです。
今回は、ここまでにしておきましょう。
「色」が感知されるメカニズムの全体像は
2回に分けてのご紹介としたいと思います。
次回は「網膜」の構造に分け入ります。(^^)/
これからも色彩に関する
基礎知識や心理的話題を取り上げて
ご紹介していきますね。
また次回も楽しみにしていただけたらと
思っています。
m(_ _)m
pari 記