はじめてのオーラソーマ No.308 2021.12.24
みなさん、こんにちは。
えつこです。
今回も「はじめてのオーラソーマ」をお読みいただき、ありがとうございます。
前回のぱりさんのお話は【オリーブグリーン・エネルギーの色彩心理】でした。
まだお読みでない方は、こちらからご覧くださいね。
今回のテーマは、【色の見え方:色温度・演色性など】についてです。
今日はクリスマス・イヴですね。
そして、終わったらお正月の準備と、今年もかけ足で終わっていきます。
さて最近、めっきり寒くなってきました。
私は、「冬本番は、こんなものじゃない」と思い、まだまだ暖かな洋服を着るのをグッとこらえています。
とは言っても、やせ我慢もいけないので、ほどほどにしないといけませんね。
なんだか毎年、同じことをやっている気がします。
寒さと言えば、若いときにはじめて行ったロンドンは、とても薄暗く寒い国で、ホテルのお部屋にあったティーバックの紅茶で飲んだミルクティーがおいしく感じました。
そのとき、気候と食べものは、密接な関係があると思いました。
きっと常夏の島だったら、同じミルクティーでもこんなにおいしいと思わなかったでしょう。
今は冬になると、オーラソーマ社のあるイギリスのデヴ・オーラのことをよく思いだします。
空はグレーの雲に覆われて、天窓から見る空はどことなく暗く重い感じがしますが、そんなときに見る景色は、同じものを見ていても、きっと違うふうに感じるのだと思います。
そして、デヴ・オーラにある教室は、床暖房が効いているのでとても暖かいのです。
あんがい寒い国の方が暖房設備がしっかりしていて、過ごしやすかったりします。
そして、お天気がいい日は、一面ガラス張りの天井から太陽の光がサンサンと輝きます。(コース中にちょっとお昼寝したくなる心地よさです)
そこで見るオーラソーマのイクイリブリアムは、輝きを放っていて、まぶしく、壁や床に反射した色とりどりのボトルの美しさに、時間を忘れてしまいそうになります。
そういう何気ない風景が、実はずっと心に残っていて、忘れられなかったりしますね。
そして、いつも記憶というのは色とともにあります。
ひと言で“色”と言っても、さまざまな見え方がありますが、今日のぱりさんのお話で印象的だったのが、色の温度についてでした。
色の温度が数値化できるのですね!
単位が大きいものは朝、単位が小さいものは夜向き・・・そんな印象を持ちました。
それでは、今回のぱりさんの【色の見え方:色温度・演色性など】を、どうぞおたのしみください。
えつこ
第16回【色の見え方:色温度・演色性など】
前々回の「色とは何か?」では
「色」とは実際は「光」であること、
そして太陽光のような白色光のなかに
じつはすべての色が内蔵されていると
お伝えしたのでした。
まわり中に充満しているその光が、
「光源」と「見る人」と「見られる対象物」との
関係性のなかで「色」として出現したのでした。
色として発現する(見える)対象物には
いろいろなタイプがありました。
私たちは発光する光源そのものを
見ることもあります。
その場合に見える色は「光源色」と言われました。
また光源からの光で照らされた
物体を見ることもあります。
そうして見える色は「物体色」と呼ばれます。
ところが
この「物体色」にも2種類ありましたね。
光源からの光が物体に当たって
反射した光を見ることもあります。
そうして見える色は「表面色」でした。
でもオーラソーマのボトルなどでは、
光源からの光が物体を通り抜けていく様子を
見ていることになります。
こんなふうに見える色を
「透過色」というのでしたね。
私たちが見ている色というのは
「光源」「見る人」「見られる対象物」の
三者の関係性のなかで現れる光の姿でした。
見える色に関して、
見える対象物はこれだけのはずですよね。
でも、私たちの色の体験には、
もう一段の“背景”があるようなのです。
その結果、光源の性質によって
見え方がいろいろ変わるようなのです。
●色温度
光源が色として現れる背景には
ある客観的な性質との関係があるようです。
その客観的性質とは「温度」です。
テレビのニュースなどで
赤熱した鉄が流れる製鉄所の映像などを
見たことがあると思いますが、
見るからに熱そうで
いかにも高温を感じさせますよね。
鉄釘などを実際に熱してみると、
最初は赤く発光しはじめ、
やがて高温になるにしたがって、
白っぽい光を放つようになるようです。
鉄という物質が放つ色は
温度の高低と関係しているのがわかります。
光と色と温度の関係を数値化したものを
「色温度」と言います。
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色温度(英語:color temperature)とは、
ある光源が発している光の色を
定量的な数値で表現する尺度(単位)である。
単位には熱力学的温度の K(ケルビン)を用いる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/色温度
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色は温度が低い状態では暗い赤で
高くなるにつれて赤、橙、黄、白、青白
と変化していきます。
私たちが身近に推測できる色としては、
天頂の青空 (約12000K)
曇り空 (約 7000K)
太陽光・昼光色の蛍光灯(約 6500K)
正午の光 (約 5000K)
白色の蛍光灯 (約 4500K)
白熱灯 (約 2800K)
ロウソクの炎 (約 1920K)
こんな感じです。
色をこんなふうに客観的な数値で
表現することもできるんですね。(@_@)
そして照明の「色温度」が低いと、
ほっこり温かみがあるように感じられ、
「色温度」が高いと、
クールな印象を与えると言われています。
あなたは蛍光灯やLED電球で
クールな昼光色を選ぶほうですか?
それとも電球色を選ぶほう?(^_-)
●演色性
「光源」とその色の間には
温度的背景があることがわかりました。
ではその光源が物質を照らすとき、
それは物体の見え方に
どんな影響を及ぼすのでしょう?
光源の光(あるいは照明)が
物体の見え方に影響を及ぼすことを
「演色」と言います。
言い方を換えると、
物の見え方を決めている光源の性質を
「演色性」というわけです。
「演色」という言葉だけ聞くと、
何か物体の見え方を演出して
別物のように見せることにも聞こえますが、
実際の用法は逆です。
私たち人類は長い歴史のなかで
ずっと太陽光のもとで生きてきたので、
それをベースに知覚が形成されています。
なので光の「演色性」と言ったとき
その光の基準は太陽光です。
つまり照明の「演色性」が良いとは、
自然の光で見るような見え方を
再現できるという意味なのです。
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演色性とは、照明で物体を照らすときに、
自然光が当たったときの色を
どの程度再現しているかを示す指標で、
平均演色評価数(Ra)を使って表すのが一般的です。
Ra100は、自然光が当たったときと
同様の色を再現していることを意味します。
https://tinyurl.com/2w3n3aj9
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一般に普及している蛍光灯でDと記されている
昼光色(Daylight)の色温度は6500K、Ra74で,
Wの白色(White)では色温度は4200K、Ra61です。
しかし最近ではLEDの研究が進んで
Ra85やRa90以上の製品が販売されているようです。
●「色の恒常性」と「色順応」
家の外から家のなかに入ってくると
一瞬色が違って見えますが、
この違和感は一瞬で消えて、
すぐにいつも通りの感覚を取り戻します。
こんなふうに異なる光源の下では
物体の色が物理的には変化するのに
同じ色として知覚される現象を
「色の恒常性」と言います。
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色の恒常性とは、
照明光の条件が変わっても
その照明光の色に引きずられることなく、
同じ物体は安定して同じ色として
知覚される現象のことである。
例えば、赤いリンゴは
青い照明の下で見ても赤く感じられる。
この色の恒常性は、知覚の恒常性の一種であり、
他には大きさの恒常性、形の恒常性、
明るさの恒常性などがある。
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/色の恒常性
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色に関しては実際に視細胞でも反応が起きています。
光の質が変わると
自然光での視細胞の感度バランスから
その変化に応じたバランスに変わり、
自然の光の下で見るのと同様に感じるように
自動的な調整が行われています。
これを「色順応」と言います。
人間の身体ってすごい機能を持っているんですね。
こうして視覚を含め感覚機能を使って
いったい誰が現象を見ているのでしょうね?
不思議ですね。(*^_^*)
次回からは、
「色」が知覚される視覚機能の仕組みを
確認していきたいと思います。
これからも色彩に関する
基礎知識や心理的話題を取り上げて
ご紹介していきますね。
また次回も楽しみにしていただけたらと
思っています。
m(_ _)m
pari 記