鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色≪【金赤】きんあか≫

つい先日、11月下旬に熱海へ旅をしました。

熱海にある来宮神社と伊豆山神社へ詣でるのが旅の目的でした。

昼食をとろうと熱海の街を散策していましたら「金目鯛の煮付け」の看板をあちこちで目にしました。

名物なのかな、今が旬なのかな、と思いつつ他の魚料理を注文。

さすがに海辺の土地だけあって、それは絶品でした。

しかし金目鯛が気になります。

願いが通じたか、泊まったホテルの朝食で、金目鯛の煮付けをいただくことができました。

なんと美味しい!

調べたら、静岡では12月から2月にかけての冬が旬なのだそうです。

静岡では、と書いたのは、他の土地では金目鯛の旬が違うのです。

千葉で水揚げされるものは、5~6月の初夏。

高知では7月~9月と夏が旬なのだそうです。

同じ種類でも冬と夏と、こんなに違うのですね。

調べてみたら、他にも金目鯛について、はじめて知る興味深いことが、いろいろありました。


「金目鯛はタイじゃない」

普通、鯛といえば真鯛を指します。

真鯛はスズキ目タイ科の魚。

真鯛は北海道と沖縄を除く日本全域の、水深200メートルより浅いところに生息します。

一方、金目鯛はキンメダイ目キンメダイ科の深海魚。

そもそも種類が違う魚なんですね。


「金目鯛は長生き」

彼らは意外にも長生きです。

15年くらい生きることができて、そのときの体長は50cmを超えるまでに成長するそうです。

でも、この大きさの金目鯛に出会うことは、滅多に無いそうです。


「金目鯛は体の色が変わる」

金目鯛の特徴といえば、なんと言っても鮮やかな赤い色です。

しかし生きているときは背中のあたりだけが赤く、腹は銀白色のグラデーション。

釣り上げられて時間が経ち、瀕死の状態になるにつれて体全体が真っ赤になるのだそうです。

ところで、金目鯛に関係しそうな日本の色名を探していたら、こんな色名を見つけました。


「金赤」

正確には、日本の印刷業界での色名です。

印刷する際に、マゼンタ(紅)100%とイエロー(黄)100%を重ね刷りしたときの赤を、こう呼ぶそうです。

パキッと目立つ強い赤色になります。

印刷業界ではマゼンタ単独で刷った色を「赤」と呼ぶので、それと区別するためだとか。

「金赤」が、私にはどうしても「金目鯛の赤」に見えてしまいます。

そして初夏の金目鯛を求めて、千葉県にも行ってみたい。

すっかり魅力に取りつかれてしまいました。

鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール
有限会社「カラーズガーデン」代表。
英国オーラソーマ社公認ティーチャー。
栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。
中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間住宅メーカーに勤務。
2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。
2006年より公認ティーチャーとして活動中。
http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/

また、シンガーソングライターの一面も持っています。
6月に初のオリジナルアルバムのCDをリリースしました。
作詞作曲はもとより、ジャケットのイラストも自身の作品です。

 

「烏兎匆匆」
全7曲入り/1500円(税込)
こちらからオンラインで購入できます。
https://reiko-ayusawa.com/
当分の間、送料無料です。

 

色見本参考:https://www.colordic.org/colorsample/2244

 

 

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