【色が与える印象・影響・3】:『はじめてのオーラソーマ』第300号

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はじめてのオーラソーマ No.300 2021.10.29

みなさん、こんにちは。

えつこです。

今回も「はじめてのオーラソーマ」をお読みいただき、ありがとうございます。

前回のぱりさんのお話は【ゴールド・エネルギーの色彩心理】でした。

まだお読みでない方は、こちらからご覧くださいね。

 


今回のテーマは、【色が与える印象・影響・3】についてです。

最初にお伝えしておくと、今回のぱりさんのお話はとってもおもしろいです!

そして、日常で役立ちます!

先に私の感想からお話すると・・・。

その1 買い物をするときに、買うか買わないか決めることに色が関係している

「これを買おうかな」と迷うことは、誰しもあると思います。

ときには長時間悩んでしまったり、悩んでいる間に売り切れてしまったり。

私もつい最近、ある買い物をしようと思っていましたが、必需品なのに買う決心がなかなかつかず、逆に買わなくてもいいものに数秒で購入を決めたものがありました。

なぜ、そんなことが起きたのか?

ぱりさんのお話を読んで、すぐに答えがわかりました!


その2 女性を魅力的に見せてくれる色がある?

服装について、人からどう見えるか? より、自分が何を着たいか? で、私は今まで生きてきました。(たぶんこれからも)

みなさまはいかがですか?

そんななか「女性の魅力を引き出してくれる色がある」というではないですか。

その結果について、男性である、ぱりさんの「なんと言ったらいいのか」のコメントは、とてもツボでした。

そして、この傾向はアメリカも日本も同じ結果だったそうです。

ちなみに私は、この色の洋服を1枚も持っていませんでした(笑)

洋服こそ持っていませんが、メイク等で取り入れてみるのもいいかもしれないと、ふと思った次第です。

・・・と、ちょっとテンション高めに書いていますが、よかったらみなさまも楽しんでくださいね。

日常に使えるヒントがいっぱいです。

えつこ

 


色彩心理学としてのオーラソーマ:

             第12回【色が与える印象・影響・3】


 

人が色から受ける印象には、
個人の遺伝的資質や条件づけによって
大きく左右される種類のものがありました。

こんな個人差のある色彩の印象を
色彩の「表現感情」というのでしたね。

こういった色彩の「表現感情」
人間の芸術活動が大きく関わる領域になるでしょうが、
色彩心理学の対象領域ではなさそうです。

それと違って、色が人に与える印象に
そのような個人差がほとんどない領域もあります。

そんな色彩の印象を「固有感情」といいました。

これこそが色彩心理学の対象領域でしょうね。

これまで、そのような色彩の固有感情として、

・「暖色」「寒色」「中性色」
・「陽気な色」と「陰気な色」
・「重く感じる色」と「軽く感じる色」
・「膨張色」と「収縮色」
・「進出色」と「後退色」

といった側面をご紹介してきました。

個人差の少ない色彩の「固有感情」として
話題になる側面が他にもまだいろいろあります。

今回は「色が与える印象・影響」の3回目として、
そんないくつかの側面をご紹介します。

色が人に与える印象・影響と言ったときに、
その影響の仕方は一様ではありません。

前にもお伝えしましたが

・生理的影響、・感情的影響、・文化的影響など

いろいろなレベルで影響するようです。

生体に直接影響していたり、
感覚機能に影響して錯覚を起こしていたり、
感情や判断に影響を与えていたりするのです。

たとえば、これまで取り上げた側面でも、

「暖色」「寒色」「中性色」

というのは温度感覚に影響していたわけです。 

「陽気な色」「陰気な色」の場合は

人の気分、感情に影響する側面でした。

「重く感じる色」「軽く感じる色」
重量感覚に影響していたことになります。

「膨張色」「収縮色」と、

「進出色」「後退色」は、

人の感覚機能に影響を及ぼして

一種の錯覚を引き起こしていたわけでしょう。

このあたりまでは感覚機能の関連ですから
機能的・物理的な説明も可能でしょう。

しかし、もう少し感情的・心理的影響となると、
色についての文化的連想が関連してきますし、
年齢や性差による違いもあるでから、
物理的説明はちょっと無理になるでしょうね。

また、そういう色彩の影響範囲は
取り上げる人の観点しだいで変化したり、
増減したりする可能性もありそうです。

ひとつには、
色彩心理学はまだまだ学問として未完成で
発展途上の領域ともいえます。

また、別の観点から言うなら、
色彩心理学という学問分野そのものが、
その最初の出発点から
客観的な事実の確認という自然科学的立場と、
それをどのように利用できるかという
操作的・工学的観点を混在させた学問領域だった
ということも関係ありそうです。

そんな前提を受け入れていただくと、
全体の見晴らしが良くなると思います。

では、以下いくつかの側面をご紹介します。


●(色の印象の興奮・沈静感)
 「興奮させる色」「沈静させる色」

塚田敢という方が400人を対象に
興奮感・沈静感といった観点から行った
色彩印象の調査研究があります。

それによると、色の興奮感・沈静感は
色の色相、明度、彩度のいずれも
関係があったそうですが、
彩度の影響が最も大きかったそうです。

色相では赤と赤紫が興奮する色でした。

また紫と橙はその面では中性で、
それ以外が沈静する色だったそうです。

暖色系が赤みに傾くほど興奮感が増大し、
寒色系が青みに傾くほど沈静感が増大しました。

彩度は高くなるほど

興奮感が増大したそうです。

結局、赤を中心とした暖色系の色が
鮮やかであるほど興奮感が増大し、
明度は暗いより明るい方が興奮感が増した、という調査結果だったそうです。

 

●(時間感覚への影響)
 「長く感じる色」と「短く感じる色」

部屋の色彩によって
そこで過ごした時間感覚に差が生じる
ということがあるようです。

上の興奮感とも関係がありそうですが、
赤い部屋では時間を長く感じる傾向が
あるそうです。

相対的に短い時間で長い時間を過ごした
という気分(錯覚)を生むようなのです。

このことを操作的観点から捉えるなら、
たとえばレストランの内装を暖色にすれば
実際にかかった時間より長く過ごせたという
感覚を持ってもらえることになります。

つまり、結果的に店の回転率があがり、
店側も利用客も満足できるわけです。

逆に寒色系の部屋では
時間経過を短く感じるそうです。

単調な仕事をする空間としては、
寒色系の内装が向いているのかもしれません。


●色が味覚に及ぼす影響(器の色)

フェデレーション大学と
オクスフォード大学の共同研究では、
色が味覚にも影響を与えることが
突き止められているそうです。

透明、白、青のマグカップで
カフェラテを飲んだところ、
白いカップで飲むと濃さを感じたといいます。

 

また、白い皿でイチゴムースを提供すると、
黒い皿よりも10%甘く感じられ、
15%味が良いと感じたといいます。

これはカップや皿が作るコントラストとの
影響ではないかと考察されているようです。

白い色の皿に占める青色の割合が
心理的な美味しさに与える影響を
調べた研究というのもあります。

 

皿に含まれる青が10%~20%のときに

食欲を増進させる傾向があり、
青の割合が高くなるにつれて
食欲は減退する傾向があったそうです。

 

●色が味覚に及ぼす影響(食品の色)

スペインの大学で行われた実験では
オレンジジュースを「そのまま」と、
「赤く着色」したもの、
「緑に着色」したものの試飲調査をしました。

するとほぼ全員が「赤く着色」したジュースを
最も美味しいと感じ、

「緑に着色」したジュースは酸味が強い
と答えたそうです。

私たちは食品の色の影響を受けて、
直感的な味覚まで変えられいるようです。


●色は嗅覚にも影響する

フランスの芳香研究者モローという方が
発表した研究があります。

学生54人にボルドー産の白ワインを嗅いでもらい
どんな匂いがするかをたずねました。

すると答えはバター、レモンなど
白ワインと関連の深いものの匂いでした。

そこでワインに無味無臭の赤い着色料を
混ぜて同じ質問をすると、
今度は、カシスや、チェリーの香りがした、
という答えだったそうです。

色のイメージに影響されて臭いが
変化したのでしょうね。

私たちは連想作用で感覚機能自体を
いろいろ変化させているみたいですね。


●色は購買判断に影響する

アメリカのマーケティング研究によると、
店舗を訪れた消費者が商品を見て
「買う」「買わない」の選択に使う時間は
実際はわずか90秒だそうです。

そして約93%の人は商品のビジュアルを見て
決めていると言われています。

ビジュアルのなかでも色で判断している人は
84.7%と極めて高いことが分かっています。

最終的には商品の「見た目」そして「色」が
決め手になっているようです 

 

●色は人物評価に影響する

色は人物の評価や魅力まで左右する力が
あるようです。

アメリカの研究で、女性の写真の背景を
「赤」「青」「緑」「グレー」「白」にして、
どの色が女性の魅力度に影響を与えるかを
研究したものがあります。

その結果背景を「赤」にした場合、
女性の魅力度が上昇することがわかりました。

女性の服装に関しても青いシャツに比べて
赤いシャツの女性を見ると、
男性は彼女をより魅力的であると感じ、

より性的に彼女に惹かれ、デートを重ね、
デートにお金を使う可能性がより高い
という調査結果だったそうです。

なんと言ったらいいのか。

いかにもアメリカ的な研究ですね。(*^_^*)

ところが、これはアメリカの研究ですが、
日本人を対象にした追加実験というのもあります。

写真の背景を

赤、青、緑、黄、白で調べたところ
赤を背景にした女性の魅力度が
同様に高まったことがわかりました。

彩度の高い青、緑、黄よりも、
赤が背景の女性の魅力度が高かったことから
彩度ではなく赤が魅力を高めていることは
分かったそうです。

なんか、アメリカ人も日本人も
違わないのかもしれません。(^_-)

というわけで、これまで見てきて
色がいろいろな形で人に影響することは
疑いようもないですね。

次回からは、いよいよ
「色」というものが何なのか?

「色」が知覚される感覚機能の仕組みなど、
色彩に関する基礎知識的なところから
確認していきたいと思います。

これからも色彩に関する
基礎知識や心理的話題を取り上げて
ご紹介していきますね。

また次回も楽しみにしていただけたらと
思っています。

m(_ _)m

pari 記

 


 

 
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