11月になると
ほんとうに日が短くなったのを感じます。
実際に最も短いのは12月の冬至なのですが、
日に日に日没の時刻が早まるのを、
この時期にはことさら強く感じられます。
日が西に傾くと同時に、急に肌寒さが増してきます。
そんな夕暮れどきに人恋しく感じるのは、
太陽×蠍座シーズンならでは、です。
初冬の夕暮れは、ときにオレンジ色に輝く夕日が印象的です。
大気中の水分量の関係で、湿度の高い夏は赤系統、
乾燥する冬はオレンジ色が濃くなると聞いたことがあります。
そんな夕日の色を思わせる色名を見つけました。
「照柿色」です。
もともと「柿色」という色名があります。
鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色 ≪【柿渋色・柿色】かきしぶいろ・かきいろ≫
艶やかな柿の実を思わせる強い橙色で、
秋を代表する色と言えるでしょう。
「照り」という言葉には、大きく分けて2つの意味があります。
ひとつは艶(ツヤ)や光沢のことです。
料理なら煮詰めたタレをかけて焼く「照り焼き」、
また木材を磨いて「照りを出す」のような使い方をします。
もうひとつは「照り返し」や「日照り」のような使い方をする、
太陽の光や晴天の意味です。
照柿色は熟した柿の実の様子を表現しており、
柿色よりもさらに赤みが強く、鮮やかな橙色です。
照柿色は、熟した(甘さが増した)様子だけでなく、
オレンジ色の太陽光線を浴びて輝いているようにも感じられます。
「柿色」のバリエーションでは
ほかに「柿渋色」という色もあります。
こちらは実の色ではなく、柿渋で染めた時の渋い茶色。
柿渋には防水効果や防腐効果があるので、
中世の山伏の装束に使われていたそうです。
なるほど、山伏の衣装には白と茶色のイメージがありますね。
ところで「照柿」というタイトルの小説があります。
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101347212/oshoartunity-22/ref=nosim
日本の作家高村薫が書いた、500ページにも及ぶ長編小説です。
表面上は犯罪を描いたミステリー小説のようであるけれど、
その根底には人間の罪と罰を鋭く捉え、
真に人を愛することの意味を問う重厚な作品のようです。
・・・のようです、と書いたのは、私はまだ読んでいないから。
「照柿」の縁で知ったこの本、
秋の夜長に読破してみようかと思っています。
鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール
有限会社「カラーズガーデン」代表。
英国オーラソーマ社公認ティーチャー。
栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。
中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間住宅メーカーに勤務。
2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。
2006年より公認ティーチャーとして活動中。
http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
また、シンガーソングライターの一面も持っています。
6月に初のオリジナルアルバムのCDをリリースしました。
作詞作曲はもとより、ジャケットのイラストも自身の作品です。
「烏兎匆匆」
全7曲入り/1500円(税込)
こちらからオンラインで購入できます。
https://reiko-ayusawa.com/
当分の間、送料無料です。
色見本参考:https://www.colordic.org/colorsample/2247