鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色≪【人参色】にんじんいろ≫

最近、料理をするのが好きになってきた。

何を今さら、と思うかもしれないけれど、ほんとうに食べたいと思うものを自分の好きなときに作るようにしたら、以前より料理をするのが楽しくなった。

何日か家をあけて帰ってくると、疲れているはずなのに無性に料理をしたくなる。

そんなときに冷蔵庫のなかにあって欲しい野菜のひとつが人参。

人参ラペやきんぴらを作るために、細切りを延々と続けていると、それだけで元気が湧いてくる。

人参の鮮やかなオレンジ色をずっと見ているのがいいのかもしれない。

昔に比べて今の人参は甘くて食べやすいと聞く。

現在日本に流通している人参のほとんどは西洋人参の品種だ。

長さは短くずんぐりしている。

戦前あたりまでは金時人参など、真っ赤で細い品種が主流だったそうだ。

ふだんはあまり見かけないが、お正月の紅白なますには真っ赤な人参が似合うのと、この品種がちょうど旬を迎えることもあり、年末あたりには売り場にならんでいることが多い。

人参は中央アジアが原産で、セリ科ニンジン属の二年草。

16世紀から17世紀に中国から薬として日本に入ってきた。

そのときは今では京野菜と呼ばれる東洋系の品種で、戦後、西洋人参の品種が多く栽培されるようになり、今日のように家庭の食卓に登るようなったのだ。

今回取り上げた色名「人参色」は、比較的新しい色名である。

英語なら「Carrot Oange」で、強い黄色味の赤。

見ているだけで元気になれそうな色だ。

オーラソーマでは「B26 ハンプティダンプティ」(オレンジ/オレンジ)がこの色に相当する。

https://artbeing.com/aura-soma/equi/B026.html

ショックやトラウマからの回復を早め、傷ついたオーラを修復してくれる、最も頼りになるボトルのひとつだと思う

このはっきりとしたオレンジ色を生み出す色素は、βカロテンによるもの。

βカロテンは油に溶ける性質があるので、油と一緒に料理すると吸収率がアップする。

摂取されたβカロテンは体内でビタミンAに変換される。

皮膚や粘膜を丈夫にし、視力の回復、免疫力の向上とがん予防、アンチエイジング効果が期待できるなど、良いことづくめ。

西洋人参の旬は一年に2回ある。

冬人参は10月から12月。
春夏の人参は4月から7月。

つまり今は、春夏の旬なのだ。

そんなことを考えていると、もう夜も更けた時間なのにまた人参を刻みたくなる。

今日は、水で戻した切り干し大根に混ぜて炊こうか。

私を元気にしてくれる「人参セラピー」の時間だ。

 

鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール
有限会社「カラーズガーデン」代表。
英国オーラソーマ社公認ティーチャー。
栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。
中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間
住宅メーカーに勤務。
2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。
2006年より公認ティーチャーとして活動中。
http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/

 

色見本参考:https://www.colordic.org/colorsample/2304

 

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