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ヴィッキーさんのメッセージ「真の自己と奉仕に目覚める」
どうしてヴァイオレットのボトルが、このようなメッセージになるのでしょう?
私は、ボトルの意味を考察するときには、いつもヴィッキーさんのボトルのメッセージから色の言葉の意味を考えてみます。
それを読み解く鍵は、カラーローズで表わされる、それぞれの色の持つ言語の意味とチャクラの位置です。
カラーローズで見るヴァイオレットの色は、ブルーとレッドが等しく混じり合った第二の色です。
またヴァイオレットは第7のチャクラの色です。
第7チャクラは頭頂のチャクラであり、ヨガの伝統ではサハスラーラと呼ばれ、そのチャクラが開く姿は千枚のロータス、蓮の花びらが開いている姿として描かれています。
それは真の自己を実現して、悟りを得た象徴でもあり、存在全体とひとつであることを体験していくということの象徴でもあります。
またヴァイオレットは可視光線では最も波長が短く、鎮静させる波動の色でもあります。
こういう特徴から、ヴァイオレットは高みへと至る色であり、瞑想の色とされ、ヒーラーやヒーリングの色ともいわれています。
瞑想したあとに、グラウンディングするために、レッドの組み合わせのオイルを部屋に置くか、足や手にぬることをおすすめすると、ヴィッキーさんは勧めています。
そして、天と地にバランスを、陰と陽、男性性と女性性のバランスをもたらす色ともいわれています。
ヴァイオレットは、ブルーとレッドが等しく混ざりあった色であることから、ブルーの意味する「大いなる意思」をこの世に実現していく色(レッド)ともいえます。
またヴァイオレットはイエローの補色の色でもあります。 (カラーローズではヴァイオレットとイエローは対角線上にあります)
その位置関係を見ると、イエローの個人の意志、自己、エゴ、と対極に位置しているとも言えそうです。
そこから考えると、ヴィッキーさんのメッセージ「真の自己と奉仕に目覚める」ということのなかの「真の自己」というのは、エゴを越えた自己、全体とひとつであることを悟った自己であり、その真の自己から行動するときに、奉仕に目覚めることになる、ということがいえるのかもしれません。
あるいは、ヴァイオレットは7番目のチャクラの色で、8番目のチャクラのマゼンタに近い色であり、オーラソーマではマゼンタは「ソウルスター」「ブループリント」のある場所でもあるとされているように、真の自己の目的、ブループリントに目覚めるということでもあるのでしょう。
ヴィッキーさんのメッセージ「真の自己と奉仕に目覚める」という意味は、そういう真の自己の目的、使命を果たすことが奉仕だ、というふうにも考えられます。
ヴァイオレットは、瞑想の色として見たとき、「ひとりであること」「全体とひとつであること」ですが、そのチャレンジとなるのは、孤独、悲しみであり、自己の影の側面と直面するということもあります。
それが、このボトルに対応するタロットでよく表されています。
このボトルに対応するタロットは「タワー」です。
「塔」(タワー)で表わされる図は、ウエイト版では、暗闇に稲妻が光り、塔(タワー)に落ちて、塔の先が吹っ飛び、男女が真っ逆さまに落ちています。
ニューヨークのツインタワーが突然崩壊してしまうような、そういう出来事を思いだします。
図柄を見ると、とてもひどいことが起きているような印象を受けますが、人生で思いもよらない出来事が起きたとき、こういう心境になるものです。
クロウリー版では、上方に大きな目がかかれています。
そして塔が粉々に崩壊していき、下の方では真っ赤な炎が、なにかの大きな口から吹き出ています。
上方の大きな目は、エジプトの知覚の神、ホルスの目で、崩壊が起こるがまま、あるがままを明晰に見ている、観照の目を表しているとされています。
つまり、ここでは劇的な変化、古いものが崩壊し、大いなる変容のときを表しているようです。
では、「塔」は、なにを象徴しているのでしょう?
それは、これまで一生懸命築きあげてきたもの。 これまで築きあげてきた古い人格や自我のパターン、古い条件づけ、既成概念、思い込み、自分への評価や評判、これまでの人間関係や古い生き方、古い状況・・・これまで自分の人生だと思っていたもの、自分だと思っていたものが突如として崩壊していくような体験が、ここに象徴されているようです。
ヴィッキーさんのいうところの「天のひと突き」が、この稲光です。
もう、これまでの自分のやり方や考え方では対処ができないということです。
そういうときには、どうすればいいのでしょう? エゴや古い自我は、それをなんとかしようとします。エゴはパニックです。
でも、それは大いなる意思が実現する瞬間でもあるのです。存在への信頼が試されるとき、ともいえますね。
こういう状況では、ただ自分のこれまでの思い込み、こうあるべきだとか、こうあって欲しいという考えを捨て、ただなすがままに手放していくときなのでしょう。
不必要となったものを手放していくことで、浄化されていくプロセスなのです。
これまでの古い皮を脱ぎ捨てる脱皮の時。
クロウリー版では、ホルスの目の横に後光のさした蛇が描かれているのは、そういうことなのではないでしょうか。
そこに、これまで考えられなかったような新しいものが生まれてくるのです。 それは、より深く自分自身の内側に入っていくときなのです。
外側の崩壊によって乱されない、より深い内側の静けさ。
平和を象徴する鳩がオリーブの枝を加えて、ホルスの目の横を飛んでいます。
混沌のなかにあっても、それらに気づいていることで、平安を得ることができる。
外は台風で海の波が荒れていても、海の底は静かです。台風の外側は嵐が吹き荒れていても、その中心の台風の目では、風もなく、青空があるのです。
外側で起こっている状況を冷静に観ている、明晰な目があるのです。それがホルスの目です。
人生で起こるさまざまな出来事を、シェイクスピアの劇を観るかのように、眺めている目。 その観照の目を持つことが瞑想だといえます。
このボトルのヴァイオレットは、その瞑想の色を表わしています。
えたに 記(2004,10/23)