ニューアース その12

久しぶりの「ニューアース」のシリーズです。
オーラソーマで「ニューアース」を読み解く。
ニュー・アース -意識が変わる 世界が変わる-/エックハルト・トール ¥2,310 Amazon.co.jp
「意識の鍵」であるオーラソーマを読み解くヒントとして、シリーズでお送りしています。 前回の記事はこちらです。
このシリーズは、オーラソーマで「ニューアース」を読み解くのみならず、「ニューアース」でオーラソーマを読み解く、とも言えるかもしれませんが、「意識の鍵」をつかむヒントとしていただければと思います。
第七章は「本当の自分を見つける」ということ。
エックハルトのニューアースは、これまでの章ではエゴの構造と理解、ペインボディについて見てきました。 それはエゴとペインボディで苦しんでいる現状の自分を理解する試みでもありました。
今回は「本当の自分を見つける」ということについてです。 ペインボディを終わらせるためには必要なことです。
ここでの問いは「私は誰か?」 オーラソーマではターコイズのテーマです。
もし、自分がエゴでもなく、ペインボディでもないとしたら、私は誰なのか?
この問いに対して「すぐに自分は何者かを答えられる人というのは、エゴの罠に囚われて生涯を無意識に過ごしてきた人だ」とエックハルトは言います。
なぜなら、自分の名前や職業、学歴、健康状態や体つきや自分の送ってきた人生、そういう自分が同一化している事柄は本当の自分ではないからです。
オーラソーマでは、ターコイズはアナンダカンダチャクラとして知られ、第四のグリーンのハートチャクラと第五のブルーの喉のチャクラとの中間、4.5のチャクラとして知られています。
ターコイズは色でいうとグリーンとブルーの中間の色、イエローからブルーに至るプロセスにおいて、ブルーの少し手前の色です。
$オーラソーマ 総合情報サイト ブログ-カラーローズ
http://aura-soma.co.jp/intro/color_language/
それはどういうことを意味しているのでしょうか?
オーラソーマではイエローは個人であること、「個人の意思」として知られています。 そしてブルーは「大いなる意思」「汝の意思」。 空に広がる青空のように「大いなる存在(Being)」を表します。
ターコイズの個性化のプロセスにおいて、大いなる意識のブルーに少しのイエローの自己が芽生えたときに「私は誰か?」という問いかけが始まります。
あるいは、レッドとしての肉体を持って生まれ、イエローの自己に目覚め、ブルーの大いなる存在に出会うときに「私は誰か?」と問いかけが生じるのかもしれません。
それは、死に直面したときに、今まで自己だと思っていた肉体も感情も思考も消えてしまう。 肉体でも感情でも思考でもない自己というのはあるのだろうか?
私はどこから来てどこに行くのだろうか? という問いかけとも言えます。 禅では「父母未生以前の本来の面目如何」という公案にもなっています。
本来の私たちは大いなる存在(意識)であったのに、小さなイエローに同一化してしまって、それが自分だと思ってしまったところにすべての問題の始まりがありました。
エゴの構造とペインボディでは、レッド、オレンジ、イエローについてのチャレンジの側面の理解でした。
それらの色(エネルギー)にはそれぞれの役割があって、それは人間として生きるには不可欠のものです。 しかし、そのことに同一化してしまったところにすべての苦しみ、痛み、悩みが生じたのでした。
それは「本当の自分」を知らなかったことによるものです。 それでは「本当の自分」って誰なのでしょう? そこがこの章でエックハルトが語っていることです。
そもそも私たちは自分自身をどの程度知っているのでしょうか?
エックハルトはここで、それをはかる物差しについて面白いことを言っています。
「自分を何者だと考えるかによって、自分には何が必要で、自分の人生で何が大事だと感じるかが決まる。そして自分にとって大事だと感じることは、あなたを動揺させたり慌てさせたりする力を持っている。そこで何に動揺しあわてるかを、自分自身をどれくらい知っているかの物差しに使うことができる」
例えば、「自分が不死のスピリットだと知っている」「私が望むのは平安だけだ」と言っている人でも、自分の持っている株価が大暴落したり、仕事に失敗したり、自動車が盗まれたり、誰かがあなたのミスだと言ったりすると、動揺し、落胆し、攻撃し、自己防衛し、自分を正当化しようとします。
つまり、そうなってしまうのは、心の平安以上に大切なこと、不死なるスピリットよりも、取引や金銭、喪失や喪失の脅威の方が重要だったからで、自分をそれと同一化している証拠だというのです。
そこで、エックハルトは言います。
「もし平安を望むなら、平安を望めばいい。 どんなことよりも心の平安が大切なら、そしてほんとうに自分は小さな自分ではなくスピリットだと感じているなら、挑戦的な人々や状況に直面しても反応せず。静かに観察していればいい。
状況に抵抗するのではなく、即座に状況を受け入れ、それとひとつになればいい。そうすれば観察する中から自ずと答えは出る。
あなたが自分だと感じる小さな自分ではなく、本当のあなた(意識)が答えを出す。 その答えは力強くて効果的で、誰もどんな状況も敵にまわすことはないだろう。

世界は必ず自分にとって大事なことをつきつけてくるから、自分を何者と考えているつもりであっても、長期間誤解し続けてはいられない。とくに難題が生じたとき、人々や状況にどう反応するかで、自分がどれほど深く自分を知っているかが暴露される」
自分を何者かと考えるかを知ることはとても大切です。
なぜなら、私たちの現実は、自分が何者かと考えているかという妄想の上に築かれているからです。
それはいわゆる「引き寄せの法則」としても知られています。
例えば自分は貧しく、自分には欠乏している──お金や承認や愛が──と考えていると、いつも欠乏するようなことを引き寄せ、欠乏ばかりが目につく人生を生きることになります。
逆に自分の中の豊かさを認めて、その豊かさに基づいて生きていけば、豊かな人生を引き寄せることができるようになるのです。
自分が物惜しみしているとすれば、自分は小さくて与えるものがない、と奥深くで信じているからだ、とエックハルトは言います。
では、どのようにすればそのような妄想やエゴを終わらせ、本当の自分を見つけることができるのでしょうか?
と、今日はここまでにして、次回に続きます。
尚 記
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