頭からハートへ

頭からハートへ
オーラソーマのカウンセラーとなるために」より  ワドゥダとのインタビュー
        日本に最初にオーラソーマが入ってきたキッカケのひとつは、当時ワドゥダと呼ばれていたこの方のワークショップを通じてのものでした。
たしかに風貌からも伺われるように、ワドゥダはアメリカ・インディアンの血を引き継いでいる方ですが、でもこのインタビューで語られた時代には、当人の自覚も考え方もすっかりアメリカの白人になっていらっしゃったようです。
でも、運命の糸は彼女を、インディアンが政府から正当な処遇を受けられるように働きかける仕事に就けたようです。
ワドゥダはもちろん、インディアンの役に立つためにそのサポート役を買って出たのでしょうが、人生の物語のなかにそれがどのような文脈で織り込まれているのかは、本人にも誰にもわかりません。
ワドゥダがサポート役として赴いた世界は、彼女が本来の仕事をするためにまず自分を思い出す手伝いをしてくれたようです。
現象世界は全体が織りなす物語なのかもしれませんね。
では「ワドゥダとのインタビュー」からワドゥダに起こった「頭からハートへ」への大転換に触れた部分をご紹介しましょう。
       —————————————————————— 江谷 1999年7月
これは私に、日本に初めてオーラソーマを紹介することを勧めてくれた、マ・デヴァ・ワドゥダとのインターヴューです。 彼女は現在、アリゾナ州セドナで瞑想やエソテリックサイエンストレーニング、カウンセリングトレーニング、また人生のさまざまな側面における気づきのためのワークショップ、サイキックリーディングやメタフィジカルヒーリングなどを教えています。 今回、来日の機会を捉えてカウンセリングやオーラソーマなどについてのお話を伺いたいと思います。
ワドゥダ、あなたはこれまで非常に多くのカウンセラーやセラピストを育ててこられましたが、まずあなた自身がカウンセラリングをはじめた経緯を話していただくことが、これからオーラソーマのプラクティショナーとなる人たちにも参考になると思うので、そのへんのところから話していただけますか?
頭からハートへ
ワドゥダ: 私がカウンセリングを始めたのはずっと以前、もう25年ほど前になると思いますが、きっかけはそれが私にとって助けになると思ったからです。 初めはクライアントとしてでした。 サウス・ダコタ州のウンデッド・ニーで、当時、インディアンたちが彼らの状況に対して政府から正当な処遇を得る道を探るための会議が開かれていました。 彼らが政府から公正で正当な扱いを受けることができるようサポートするために、私はそこに出かけて行ったのですが、そこでウォラス・ブラックエルクというとても美しいアメリカインディアンのメディスンマンに出会ったのです。
彼は『ブラックエルクは語る』という本を書いたブラックエルクの孫にあたる人でした。
『ブラックエルクは語る』

私の祖母はアメリカインディアンだったのですが、ウォラス・ブラックエルクは私があまりに白人のようになってしまっていて、インディアンとしてのルーツを失ってしまっていること、そしてそれを再発見することが必要だと私に語りました。
「白人の多くは頭に中心が行ってしまっている。  あなたは基本的にハートの人のように私には感じられるが、知的活動を偏重する環境に育ったために、ハートを失くしてしまっている」
と彼は言いました。
そこで私は自分がすでに持っているはずのハートを探し、そのハートと再びつながるための探究の道を歩み始めたのです。 私はカリフォルニアに行き、初めにプライマルセラピーを受けました。 それは私にとって本当に有益でした。 そのため私も同じように他の人々を助けたいと強く思うようになり、それがカウンセリングを始めるきっかけとなったのです。
私は大学に戻りました。 その時は最初の4年間の大学教育で受ける文学士号しか持っていなかったので、心理学修士号を得るためにさらに、2年間学びました。 そしてその間、プライマルセラピストになるためのスキルを学び始めました。 自分が成長し広がっていくことはこのうえもない喜びであり、そのため私は当時ニュー・エージ・ムーブメントの中で、カリフォルニアで開発されたさまざまなセラピーやテクニックを探求し始め、さらに一般的なセラピーを教える学校にも通ったりもしました。 ゲシュタルト・セラピーやブリージング、リバランシング、レイキなどのボディセラピー、さらにロルフィングやポラリティのようなボディワーク、日本や中国のボディワークなど、ありとあらゆるものを探求しました。 ボイス・ダイアログやフィッシャー・ホフマン療法などもやってみました・・・。
私は本当に楽しんでさまざまなテクニックを学んだのですが、それはこれらのテクニックが、自分が囚われていた限界からもっと大きな人生の展望へ向けて、私自身がもっと開いていき、成長し、拡大していくことを助けてくれたからです。
        『リビング・エナジー』Vol.4(p7)
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こうして人生に起こる様々なドラマを聞かせていただくと、つくづく人生というのは役者が入れ替わる劇なのだなぁと思われてきますね。
誰がこのドラマを見ているのか……。
不思議ですね。
pari 記

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