●色彩心理の図式「カラーローズ」でのゴールドの位置
たしかに、相対二元の物理次元はあまりにも濃密な生命世界とも言えます。
気がついてみれば、その濃密さをある種の“拘束”“制限”のように感じて、この物理次元から本来の“無制限の自由”への帰還を願う流れが、雪解け水のようにあちこちから始まっていたのです。
物理次元をまっしくらに希求したグラウンディングの最先鋒“生命への情熱”(レッドの光)の間近から、“相互信頼への希求”(コーラル)の志が析出してきたのでした。
前回そのコーラルの光を、父親が主宰する安定した部族の洞窟にいささか窮屈な依存と野蛮さまで感じてしまい、そこから洗練された自由な芸術的創造活動を求めて飛び立つ娘の志に喩えたのでした。
もし、その喩え話を続けるとすれば、娘はたしかに、洗練された都会に出て、さまざまの、あまりにもたくさんの異なる人々、つまり、あまりにも多彩な異なる意識の位置の存在(“創造への意志”=オレンジの光)に接して、自ら立つための立脚地、自分を愛する必要に直面します。そして他者との“相互信頼(コーラル)を願うことになるのです。
そのころ同時に、その都会の“賑やかさ”と“多様性”の中にあって、なおかつ強く“自分”自身であることを願う意志も芽生えていました。
それは、必然的に“創造への意志(オレンジの光)”と“個別への意志(イエロー)”との間にその両者の均衡点を求めるような意志でした。
かくして浮上してきたのが、“自立への意志(ゴールド)”の光です。
“自立への意志(ゴールド)”とは、圧倒的な多様性の中にあって、なおかつ自らの「豊かさ」と「尊厳」を確立し、拠って立つ「根拠」を自らの中に打ち立てようとする志です。
それは、自らの「根拠」を求めて自分の内面を深く穿つことであり、自分本来の「豊かさ」の根源へ向けて内側に深い錘鉛を降ろすことでもあります。
オーラソーマの「カラーローズ」には、
オレンジ(6時)とイエロー(4時)の重なり領域としてゴールド(5時)の光
が現れました。
(ライトの形は2円の重なり部分ヴェシカ・パイシスです。)
これで、偶数位置の
基盤の3原色:ブルー (0時)→ イエロー(4時) → レッド(8時) ↑↓ ↑↓ ↑↓
原色の反転色:オレンジ(6時)←ヴァイオレット(10時)←グリーン(2時)
の他に、奇数位置に
コーラル(7時) と ゴールド(5時)
の2つの2次色が現れたことになります。
ゴールドの光は、あまりにも多様な彩りの中にあっても、しかもなお毅然たる自尊を失わないために、自らの「豊かさ」と安定の「根拠」を確認しようとする志であり、“個別への意志(イエロー)”と“創造への意志(オレンジ)”のふたつの光のバランスを取ろうとする光でもありました。
ただ、あまりにも貪欲に自尊と安全を求める“自立への意志(ゴールド)”の光は、同時に、独善に陥り、またそれゆえ逆に不安を増大してしまうような危うさも秘めていました。
“自立への意志(ゴールド)”の光もまた、そのエネルギーを内なる真の「豊かさ」の根拠である永遠の智慧に向けるか、それとも物理次元での外的根拠の確立に向けるかによって、そこが最終の登山口となるか、また別の光への遍歴を求める一里塚となるか……、その微妙な揺らぎを残していました。
その“自立への意志(ゴールド)”の光の位置からまわりを見渡したとき、どんな意識の位置が新たに見えてきたでしょうか。
このコーナーは、以前[箸休め]として書いた内容を微修正しています。
オーラソーマとは一応“関係ない”という「免責条項」をお忘れなくね。(^^;)
pari 記
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