フィット・フォー・ライフ その3

フィット・フォー・ライフ ——健康長寿には「不滅の原則」があった!/ハーヴィー・ダイアモンド ¥2,205 Amazon.co.jp
前回からの続きです。
前回は「フィット・フォー・ライフ」(グスコー出版)の基本的な考え方、総論についてお話しました。
今回は、具体的に、どのように食べればよいのか、について書いてみましょう。
人間本来の「補給、同化、排泄のサイクル」
「フィット・フォー・ライフ」の考え方では、健康的な食べ方として、この消化・吸収・排泄の自然なサイクルに合うように食べるのがよいと考えます。
つまり人間は、食物を食べて、食べたものを分解、消化する過程(補給)と、食べたものを吸収して利用するプロセス(同化)と、そのあと体内の老廃物と食物のカスを排出する作用(排泄)の3つのサイクルに分けられ、それぞれのサイクルを完結させるように食べるのがよいとされます。
人それぞれのサイクルの時間帯は、それぞれの生活スタイルにもよると思いますが、この本では正午から午後8時が「補給」の時間帯、午後8時から午前4時が「同化」の時間帯、午前4時から正午が「排泄」の時間帯として、それぞれ8時間ずつのサイクルにあるとしています。
つまり、昼からの起きているときに食べて消化し、夜以降の寝ている間は吸収、同化し、朝は排泄の時間・・・ということになります。
実際、夜遅く、寝る前に食べ過ぎたまま寝たりすると、翌朝は身体がすごく重かったりしますが、これは食べた物が胃にたまったまま、排泄のプロセスができないからです。
消化機能の点から見ると、胃から食べ物が腸に出ていくのに、食べ物にもよりますが、だいたい3時間ぐらいかかるようなので、夕方5時か6時ぐらいには食べ終わっていないといけないことになります。
それから見ると、毎晩夕食を夜8時か9時過ぎに食べている私などは完全に失格です。
この3つのプロセスの中で、排泄のプロセスというのがとりわけ大切です。
というのは、同化作用と異化作用の代謝のプロセスがアンバランスになると、毒素が組織や血液にたまり、それが肥満の原因になるようなのです。
体内が毒性物質のない、きれいな状態に保っておけば、自然と体重も健康も保たれているはずです。
そしてまた、組織の中で有効に消化、吸収され、細胞内に取り入れられなかった食物の残留物が、有害な老廃物となって排泄される量よりも多くなると、余分なものが体内にたまってしまうわけです。
そうなると、それが肥満になったり、漠然とした不快感やだるさ、無気力感を招いてしまうことになります。
では、食べ物を従来どおり楽しみながら、「代謝のバランス」を保ち、組織から毒性の物質を取り除くにはどうしたらよいでしょう?
それを解決する手段は3つあるようです。
それは、次回ということにしましょう。
尚 記