今年最初の「季節で楽しむ日本の色」の記事となります。
本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
1月11日は、今年指折りの最強開運日だったそうです。
どのように最強だったかというと、
この日に蒔いた1粒の種が
1万倍になると言われる「一粒万倍日」と、
天にすべてを許され応援される「天赦日」と、
十干十二支の組み合わせの最初の日
「甲子」(キノエネ)のすべてが一度に重なったのだそうです。
たまたま1月11日という1並びの日に
これらが重なったので、尚更です。
東洋の思想では、
奇数は「陽」の数字でエネルギーが強いとされるからです。
最強開運日のこの日にはじめたことは、
天に応援され、すべてに縁起がよく、
素晴らしい成果が出るということですね。
何か開運につながるアクションを起こせましたか。
残念ながらこの日を有効に使えなかったという方も、大丈夫です。
また運の良い日は必ず巡ってきます。
ところで、このなかの「甲子」の日は、
大黒天とつながりがあります。
己巳(ツチノトミ)の日が弁財天に関係があるように。
大黒天は元々インドの神様です。
ヒンドゥーのシヴァ神の異名であり、
日本には仏教の伝来と共に伝わりました。
弁財天と同様に、七福神の一柱です。
インドでの大黒天は、青黒い身体に憤怒の相で表されます。
シヴァ神は破壊の神とも言われますから、
ちょっと怖い感じもしますね。
サンスクリット語では「マハーカーラ」という名前で、
意味は「偉大な黒い神」です。
その名の通り、身体は青みのある黒色です。
鎌倉時代の後あたりから、
日本では大黒天と大国主神とが神仏習合して、
現在のような柔和な姿で表現されるようになりましたが、
本来の姿はまったく違うのです。
日本の神仏習合はさまざまなところで見られますが、
これほど大きな変化があったのは珍しいのではないかと思います。
大黒天の青黒いお身体の色はどんな色名が合うのかな、
と探したところ「印度藍」という色を見つけました。
藍色自体は、世界中いろいろなところに存在します。
藍(インディゴ)は古い時代から世界中に広まり、
今も現役で行われている最もポピュラーな染色法です。
でも不思議なもので、
日本で染めれば日本的な色に見えるし、
インドで染めればインドの気候風土に根ざした色に見えるのです。
藍染めだけでなく神様というものも、
海を渡って広まり、長い年月の間には
その地に根ざした姿に変わってきているのですね。
大黒天のお姿とインディゴの変遷が重ねて見えてしまった、
私の最強開運日でした。
良いことありますように。
鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール
有限会社「カラーズガーデン」代表。
英国オーラソーマ社公認ティーチャー。
栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。
中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間住宅メーカーに勤務。
2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。
2006年より公認ティーチャーとして活動中。
http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
また、シンガーソングライターの一面も持っています。
6月に初のオリジナルアルバムのCDをリリースしました。
作詞作曲はもとより、ジャケットのイラストも自身の作品です。
「烏兎匆匆」
全7曲入り/1500円(税込)
こちらからオンラインで購入できます。
https://reiko-ayusawa.com/
当分の間、送料無料です。
色見本参考:https://www.colordic.org/colorsample/4166