「できそうな気がする」という感覚から離れない(石黒寛子さん)

私たちは他の人の才能にはよく気がつくものです。

「あの人はどうしてあんなことができるんだろう?!(@_@)

 すごいなぁ……」というふうに。

その上あろうことか、ついつい、

「それに比べて私なんか何の才能もないよなぁ」(-_-;)

などと思ったりもするものです。

実際は一人ひとりの個性はまったく別のエネルギーなので、比較すること自体がまったくナンセンスなんですけどね。

誰にも間違いなくその人固有の才能があります。

そしてそれはその人が好きなこと、暇な時間があればついついやっているようなことの中にあります。

ただ自分が潜在的に持っている可能性を本当の意味で【発揮する】には、自分が持っているその「能力」、その「こだわり」を正当に評価することが必要です。

ときには自分が気がつかないうちに、他の誰かがそれを見つけてくれる場合もあるかもしれませんが。

でも、誰もがその幸運に恵まれるとはかぎりません。

そういうときは、自分のその特徴がひとつの能力であることを自分で認識しなければなりません。

幼い頃から比較にさらされた結果、自己評価が低くなっている私たちにとっては、それがなかなか難しいんですよね。(>_<)

自分でそれがひとつの能力であることに気づき、その能力に注目という栄養をやることで、それに表現の機会を許してやる必要があるのです。

才能を発揮した人というのはそれをした人のことです。

そこにはどなたにも個人的な物語があるのだと思います。

石黒寛子さんの場合も、それが大きな可能性として花開くまでには、自分のその能力への信頼を何度も再確認するタイミングがあったようです。

では石黒さんの記事「オーラソーマとアート」から、そのあたりの微妙な感触に触れた部分をご紹介しましょう。


ところで、今まで描いてきた絵のなかで、なぜか描き直したものがあります。
それらに共通していたこととして、描いていたときに、少しの「難しさ」がそこにあったということです。
なぜ「難しさ」があるかというと、しっくりきていないものを、無理矢理なんとか形にしようと力んでいたからです。
そういうものは、結局あとで全部ボツになりました。
しっくりこないものは、どのように手をつくしたとしても、やっぱりしっくりこないわけです。
なによりも、自分はその違和感にすでに気づいてしまっているわけですから小手先の技術を使えば使うほど、それは居心地の悪いごまかしにしかなりません。
こういったことの気づきは、じゅうぶん日常に活かしていくことができました。



反対に、ノリにノっているときは「本当にこれでいいの?」と思うくらいの「スムーズさ」があり、内側はいつも羽のように軽やかでした。
なぜ「これでいいの?」と思ってしまったかというと、自分の予想に反して、あまりに簡単にいきすぎたからです。
そうなのです…私のなかにあった「うまくいくこと=たいへんさや、がんばった感、とてつもない努力や労力のうえにのみあるもの」という思い込みのプログラムは、何枚もの絵を描きつづけるうちにいつしか解かれていました。

初めのうちは、3~4日でやっと1枚描いていたというペースが、次第に1日に2~3枚描けるようになり、ついには、このたったの2週間でサラリと45枚を描きあげられるくらいにまで軽やかになっていきました。
それは、まるで自分が自分ではないような感じでした。
また、〆切間際に描きつづける日々のなかで、私が特に気をつけていたことがひとつだけありました。
それは、自分のなかでなにか「できそうな気がする」という感覚から、常に離れないように集中しつづけていた、ということです。



うっかりすると、「できないかもしれない」と思わせる要素が、いろいろな姿形をして現実のなかにスッと入り込んできます。
いつでも対極のものは、セットで在るものだという前提をいっそ持ってしまったうえで、自分の思考や感情が、今どちらに向かおうとしているのかを静観する習慣をなるべく持つようにしていました。
そのための精神力は、少しだけ、筋トレが必要になってくるかもしれませんが、このあたりは自然と経験値に比例してくるものです。
いわゆる場数を踏む、というのも大事だということです。

もしも「できないかもしれない」がやって来たとき、なによりもまず最初に、自分がそれにチューニングしているからだと気づくようにします。
恐れや困難さに自らチャンネルを合わせるのではなく、いつでもそこから自由になれると思いだすことが大切でした。



いちばん初めにやってきたものを、しっかりキャッチするというのも大事な要素です。
ここには自分が受け取ったものへの「信頼」があるということになります。

これはブルーの体験です。

私たちは、いちばん最初のものを、かき消してしまうことが往々にしてありがちです。
この純粋なひとしずくへの信頼が安定してくるほど、形にするまでの時間は短くなります。

  「オーラソーマとアート」より
  『リビング・エナジー』Vol.8(p69-70)  



【恐れや困難さに自らチャンネルを合わせるのではなく、いつでもそこから自由になれると思いだすことが大切でした】

【いちばん初めにやってきたものを、しっかりキャッチするというのも大事な要素です】

とても重要なヒントがここにありそうですね。(*^_^*)

pari 記

 

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