マーガレット・コックビン

マーガレット・コックビン
『オーラソーマ 奇跡のカラーヒーリング』:「6 王の身代金」から                         ヴィッキー・ウォール
        役所のミスで家を失うところだったヴィッキーさんですが、誰がどんなふうに助けてくれたんでしょうね。
サーベルがくるくる回る映像を見せられるなんて、何か原因の世界の波動帯にでも入っていたのでしょうか。
しかも次の日の朝、クリニックでの診療中に、六シリングと六ペンスが繰り返し現 れたというのですから、こういう霊能者の方の通信回路はどういうことになっているのか。
でもヴィッキーさんは経験的に、それが「天のひと突き」だということは分かっていました。
気乗りせぬながらも「テディントン」に関する書類を全部引っ張りだしたところ、一枚の紙がひらりと舞い落ちてきた。
それは売買を扱ったバーカムステッドの弁護士の公式検査の書類のコピーで、その書類に支払った代金が当時の役所の書類の料金・・六シリング六ペンスだったとは。
物語なら嘘っぽすぎるところですが、でもこれは事実だから仕方がありません。(*^_^*)
そしてヴィッキーさんはその証書を読み進めるうちに、あのサーベルのカシャカシャ、「一戦交えなさい」の意味を確信します。
こうしてテディントンは「キングズ・ランサム(王の身代金)」となったのですね。
イギリス人の言葉のお洒落のセンスはこういう感じなんですね。
「キングズ・ランサム(王の身代金)」に移り住むとき、ヴィッキーさんはそれまでに出会っていた、魂の友とともに暮らすようになるんですね。
        ——————————————————————– それからしばらくたった一九六四年の六月のこと、私はアマーシャムで整骨医をしていたマーガレット・コックビンと出会い、すぐにお互いの魂と、それぞれの仕事の質を認め合いました。 そして、七〇年までには、アマーシャムで二人の仕事を合併し、「キングズ・ランサム」でともに暮らすことに決めたのです。
毎朝仕事の始まる前に、マーガレットと私は、クリニックで祈りを捧げました。 クリニックの雰囲気は、安らぎと調和に満ちており、患者と私たちの間には、心の通い合いと完璧な信頼がありました。 今でも誇りに思うのですが、私たちは、ありとあらゆる人生を歩む三世代にもわたる人々に、等しく愛と配慮を持って接したのです。 仕事は年々拡大し、マーガレットは三人の整骨医を雇い入れ、私も三人のキロポディストを加えました。 クリニックのサービスの質を落とさないように、スタッフを選ぶのも念入りに行いました。 マーガレットも私も、ほとんどの時間を仕事に費やし、暇な時間はほとんどありませんでした。
経済的に楽になってくるにつれて、「キングズ・ランサム」にもっと手を入れることができるようになり、辺りの景色の美しさを生かすため、マーガレットと私は、いたるところに、それは大きな見晴らし窓を取りつけました。 そうした窓からは、朝もまだ明け染めぬ頃、まるで大きなユニコーンが天に駆け上がるように、雲や霧が昇っていくのが見えました。 そして人の言うには、夜、明かりのともったコテージを谷から見上げると、まるで、灯台かガラスの塔のよう、それは、この上ない眺めを持つ、童話のお城だったのです。 それは本当に「キングズ・ランサム」以外の名をつけることは不可能なところ、お金には代えられない場所でした。 夜、たまに貴重な空き時間ができると、私は庭に立ち、さまざまなハーブや甘い花の香りを胸一杯に吸い込んだものです。 それは私が植えたもので、のちにそのエッセンスやエキスは、私のつくるクリームやローションに使われるようになりました。
私はゆっくりとフェンスの切れ目から、畑へと出ていきます。 そして、いろいろな仕事をしている小さな動物たちの邪魔にならないように、じっとその場にたたずんでいます。 生け垣のどこかで、キジが帰りの遅い伴侶をしきりに呼んでいます。 狡猾なキツネの餌食になるのを心配しているのでしょう。 鳥たちは、忙しく夜の支度をし、楽しげにおしゃべりをしています。 またときには、自分の家族を住まわせる場所について、言い争いをしていたり、じっとたたずんでいる間に、野ウサギが遠くのとうもろこし畑で跳ねたり、薮へと通じる彼方の野原から、小さな野生の鹿が姿を現すこともありました。
そんなとき私はふと、時をさかのぼり、父の手を握り締め、彼がそれは愛していた花たちや、ハーブや野生の動物たちの間をさまよっていた子供に戻ってしまうのです。 そしてそんなとき、どこか深いところでささやくものがありました。 まだ、やるべきことがある、と
      『オーラソーマ 奇跡のカラーヒーリング』(p55-56)
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【生け垣のどこかで、キジが帰りの遅い伴侶をしきりに呼んでいます。
 狡猾なキツネの餌食になるのを心配しているのでしょう。
 鳥たちは、忙しく夜の支度をし、楽しげにおしゃべりをしています。】
お伽噺の世界の光景ですねぇ。
下の村の人が「夜、明かりのともったコテージを谷から見上げると、まるで、灯台かガラスの塔のよう、それは、この上ない眺めを持つ、童話のお城」みたいだったとは……。
pari 記
       
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