夜が明けはじめ、東の空が薄く紅をひいたように赤みを帯びていく・・・東雲色はそんな夜明けの空を思わせる、やや黄色味がかったピンク色です。
英語の色名では、ドーン・ピンク(Dawn Pink)がこれに相当します。
ところで東京都江東区には、東雲という地名があります。
これは昭和13年、東京湾の埋立地につけられた名前です。
きっとここが埋立地であることから、東の空に視界を遮るものがなにもなく、美しい夜明けの空を眺めることができたのかもしれません。
ほかにこの辺りには、同じく昭和に命名された豊洲、辰巳、有明、潮見、青海など、美しい名前の地名があり、なかなかのセンスです。
昭和といえば、東雲色は昭和9年の流行色になっています。
それ以前ですと、同じ色が大正3年に「薄曙色」という名で、また大正10年には「曙霞色」という名で流行しています。
同じ色を「曙色」から「東雲色」にいいかえているところをみると、「東雲」という言葉が、どうやら昭和初期のセンスにぴったりだったようです。
「しののめ」とは、明け方や暁という意味なのですが、その語源は趣のあるところからきています。
古い時代の住居には、粗い編み目の明り取りの窓があったのですが、これを「目」と言いました。
篠竹で編まれたものを「篠の目」と呼び、やがてそれが明り取りそのものを指す言葉となります。
さらに「しののめ」は、夜明けそのものを指す言葉に転じ、「東雲」の文字が当てられたというわけです。
春眠暁を覚えず・・・という漢詩は有名ですが、単に「春の朝は眠くてなかなか起きられない」という意味ではなさそうです。
夜が明けるのが早くなるので日の出を見ることができない、という解釈がしっくりきます。
事実、3月1日の日の出の時刻(東京)が6時12分なのに対して、4月1日には5時30分まで早くなります。
1月と2月の差は10分程度なのに、春になると加速度的に日の出が早くなるのです。
ときには早起きをして、東雲色の空を眺めてみるのもいいものでしょう。
きっと一日を、この色に祝福されてはじめられるような気がします。
………○…………○…………○………
鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール 有限会社「カラーズガーデン」代表。 英国オーラソーマ社公認ティーチャー。 栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。 中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間住宅メーカーに勤務。 2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。 2006年より公認ティーチャーとして活動中。 http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
———————————— 英国オーラソーマアカデミー講座 オーラソーマとカバラの72天使 パート1 日程 2014年5月3日(土)~6日(祝火)全4日間 会場 カラーズガーデン(宇都宮市清原台)JR宇都宮駅から送迎可 費用 77,000円 講師 鮎沢玲子 お申込み・お問合わせ カラーズガーデン c_garden@sea.ucatv.ne.jp TEL:028-667-8006
その他のスケジュールはこちらで確認できます。 http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
色見本参考: http://www.colordic.org/colorsample/2249.html http://www.colordic.org/colorsample/d9c6c9.html http://www.colordic.org/colorsample/fe9779.html http://www.colordic.org/colorsample/f29173.html
☆ランキング、参加中です!!
Twitterブログパーツ