変容と霊性の目覚めをも意味します。
生命の木に対応するタロットカードは「審判」です。 例によって、タロットカードはここで見ることができます。
「審判」というタイトルは、キリスト教の「最後の審判」と関連し、世界の終わりにイエスキリストが再臨し、あらゆる死者をよみがえらせて裁きを行い、永遠の生命を与えられるものと地獄に堕ちるものを選別する、という思想が背景にあるようです。
ミケランジェロがこの「最後の審判」の様子をバチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂の祭壇に描いています。
しかし、このオーラソーマタロットでは、それらの様子や考えとは異なっています。
ここには死者の復活はなく、ピンクの蓮の花の中から現れるようにして、二人の若い男女間に結ばれた手の上に、キューピーのような子供が立っています。 子供には虹色の天使の羽がついています。
新しく生まれたスピリット、スターチャイルドの誕生です。 愚者（フール）は生まれ変わり、偽りの自我は消え、真実の自己として生まれ変わったのです。 大いなる変容、霊性に目覚めが起こったことを表しています。
ピンクは無条件の愛を表します。
蓮の花は、仏教ではお釈迦様が蓮の花を手にしていたり、蓮の花の上に坐っていたり、またヨガでは究極の目覚めである悟りを得たときに頭頂に蓮の花びらが開くことで象徴されるように、「目覚め」を表します。
また、蓮は創造の源をも表します。
そして、その若い男女と子供は、さらに大きな天使の羽に抱かれています。
その大きな天使は目を閉じて、上のブルーの両端から表れた小さな天使が吹くラッパの音を聞いています。
ブルーからの天使のラッパは神からのメッセージを伝えています。 目覚めよ、という内なるガイドからの目覚ましラッパです。 そのラッパの音は、目を閉じ、心の中で、内なる耳でのみ、聴くことができるのです。
若い男女は、内なる男性性と女性性を表し、それらが統合されていることを表しています。
ブルーの男性性とピンクの女性性が統合され、バイオレットへと変容し、霊性の目覚めが起こっています。
大きな天使は、ハイアーセルフを表しているようです。
この世に生まれてきた本当の使命に目覚め、生きていく時が来たようです。
「審判」という言葉は、これまでの人生への清算のときであることも表しています。
つまり、これから自分が進むべき道を決断するとき、でもあります。 これまでの偽りの自己、古くなり、いらなくなったものを捨て、生まれ変わった新しい真の自己に基づき、自分が本当に大切にすべき価値あるもののために生きるという決断です。
また「審判」は贖罪、許しをも意味します。 新しい自分に生まれ変わったのです。
これまでの自分をゆるし、他者をもゆるします。
過去の失敗や過ちがあったとしても、それは単に無知によるものだったのです。
そこから学ぶことで、それらは浄化され、生まれ変わったのです。 過去をゆるし、手放すことで、新しいエネルギー、再誕生が可能となるのです。
死んでしまいたいほどの苦しみや困難を乗り越えて、その経験すらも肯定できるようになって、初めて人は生まれ変わったような気持ちになることができるのかもしれません。
新しく生まれ変わって目で見れば、過去の過ちも苦しみも困難も、それらがあったからこそ今の自分があるのだという感謝の気持ちで見ることができるようになるときも来るのでしょう。
それが審判にともなう「復活」です。霊的な復活が起こるのです。
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