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アヌビス
前回、自我に目覚め、自己実現を求める探求に旅立った青年は、ここでその「決断」を迫られます。
そこでの決断とは、これからは自分の人生における行動の責任は、すべて自分自身の行いの結果として生ずるのだという自覚を迫られるのです。
自我に目覚めるということは、自分の意志による行動の自由を手に入れるとともに、それが自然の法、因果の法則によって裁かれる、ということでもあります。
「天網恢々疎にして漏らさず」という言葉がありますが、善悪の応報は、必ず受け取ることになります。
「私は平和をもたらすためではなく、剣を投げ込むためにやってきた」というキリストの言葉がありますが、自我に目覚めた以上は、これまで両親に育まれ、無意識に自由に振る舞うことができた至福の時は終わりを告げ、これからの自分の人生は、両親のせいにしたり、他人のせいにすることはできず、すべてを自分の責任として受け止めるという決断でもあります。
人生の成長段階でいえば、ちょうど子供が反抗期となり、両親への依存を断ち切り、自分自身を解放していくプロセスとも見ることができます。
それは両親にとっては、子供に対する無意識な依存から自分を解放し、子供離れをしていくプロセスかもしれません。
ところで、オーラソーマのボトルとタロットでは、それがどのように現れているのでしょう。
ボトルは、上がイエロー、下がブルーです。
オーラソーマの色の言語では、イエローは自我、個人の意思を表し、ブルーは平和、大いなる意思、汝の意思を意味します。
そして、タロットでは若い女性が目をつぶり、目隠しをして、右手にはゆるぎない明晰な決断を表す剣を持ち、のど元に剣先を向けています。 左手にはバランスと公平を表す秤を持っています。
http://artbeing.com/aura-soma/reading/tarot-B008.html
西洋で「正義」というのは、この剣と天秤を持った女性の姿で表されますので、そのことがこの図にも現れているわけですが、オーラソーマで変わっているのは、その剣が自分ののど元に向けられ、ハートのところで剣先が光っているということ、そして目をつぶって目隠しをしているということです。
それは、どういう意味なのでしょうか?
剣はハートのところで白く光っています。
その剣は、イエローの小さな自己の意思からブルーの大いなる汝の意思に向けられ、ハートのところで輝いています。 つまりハートはバランス、調和を表しますから、その決断が自己の意思と汝の意思との調和の中で、ハートによってなされている、ということを意味しています。
女性は、目をつむったうえに目隠しをしています。
それは周りの雑音、偏見や他人の意見に惑わされることなく、自分自身のハートに耳を傾け、内なる大いなるガイド、内なる声に耳を傾けている姿でもあるのでしょう。
両脇には、彼女の正義の座椅子の下に黒い犬が二匹座っています。 これはエジプトの神々の中で他界への入り口を守っているアヌビスを表しています。 その死者は、そこでハートの重さを羽でもって量られると言われています。 罪の意識や後悔はハートを重くし、自分の良心や内なるハートに従って生きたハートは身軽です。
そこでは自分の良心、内なる洞察に従って決断し、生きることが問われているのです。
そうするときには内なる平和(ブルー)と自分自身のパワー(イエロー)を持って生きることができるということを教えてくれているのかもしれません。
というわけで・・・以下のリンクより、今日のメッセージをもらってみましょう。
尚 記
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