四つの約束 その2
四つの約束/ドン・ミゲル ルイス ¥1,260 Amazon.co.jp
前回の続きです。
自分の人生を支配している、自分たちの作りだした合意。
これまでの合意を打ち破り、自分と結ぶ新しい四つの約束。
この四つの約束が、今までの古い合意のシステム、古い信念システムを全く変えて、新しい力を作り出すことができるのです。 地獄の夢の中で生きるかわりに、新しい自分のための夢を創り出すことができるのです。
ひとつ目の約束。
「正しい言葉を使うこと」
仏教で言えば「正語」と同じ意味でしょう。
言葉は創造する力です。
ヨハネ福音書には
「初めに言葉あり。 言葉は神とともにあり。 言葉は神であった。 この言葉ははじめに神とともにあった。 すべての物は彼を通して創られた。 創られたもので彼によらずに創られたものはなかった。 彼のうちには命があり、命は人の光であった」
という言葉があるように、言葉を通じて、創造的なちからが作り出され、言葉を通じて、すべてが顕現するのです。
言葉とは力であり、それは表現し、コミュニケートし、考えるための力であり、したがって、それを通じて、自分の人生の出来事を作り出していくのです。
言葉は諸刃の剣でもあり、片方の刃は、間違った言葉を使うことであり、それは地獄を作り出し、もう片方の刃は、正しい言葉を使うことであり、それは美、愛、そして地上の天国を作り出します。 使い方しだいで自分を自由にもし、奴隷にもします。言葉は魔術であり、正しいことなは白魔術であり、間違った言葉を使うことは黒魔術にもなります。
自分にどのような言葉を使っているかということに気づくことが大切です。
自分に対する否定的な言葉、「自分は太っている、醜い、年とった、髪の毛が薄くなった、自分は馬鹿だ、ダメだ、わからない、完全ではない・・・」それは自分を背く言葉でもあり、最初の約束、「正 しい言葉を使うこと」をよく理解することで、あらゆる変化が人生で起きてくることが分かるだろう・・・と、ミゲルは言います。
第二の約束。
「何ごとも個人的に受け取らないこと」
例え、誰かがあなたに「馬鹿」と言っても、それはあなたについての発言ではなく、自分についていっているだけである。 もし、それをあなたが自分のこととして受け取るとすると、たぶん、あなたは、自分のことを本当に馬鹿だと思っているのである。 それを自分のこととして受け取るのは、それに自分が合意したからです。 合意した瞬間、毒はあなたに回る。 そして、そしてあなたは地獄の夢につかまることになる。
それに加えて、何でも自分のこととして受け取るのは、究極的な利己主義である。 自分が世界の中心だと思っているから、何でも自分のことだと思いたがるのである。
他の人がどうであろうと、それはあなたのせいではない。それは、他の人たち自身のせいである。 すべての人は、それぞれの夢の中に、その心の中に生きている。 私たち一人ひとりの住む世界は、全く違うのである。
自分が誰かを知っていれば、他の人の言葉に影響されることはない。
どんなことも自分のこととして受け取ってはいけない。というのも、自分のこととして受け取ると、あなたは何でもないことに苦しむように、自分を仕向けてしまうからである。
他の人を、個人的に受け取らず、ありのままの姿で見れば、彼らの言ったりしたりすることに傷つくことはない。
あなたは、責任ある選択をするためには、自分だけを信じていればよい。 あなたは他の人の行動に責任はない。 あなたは自分だけに責任があるのだ。
これは、「ただ気づいていること」・・・自分に対する判断を一切しないで、ただ、自分の内面、外面で起こっていることに気づいている、ということでもあります。
第三の約束。
「思い込みをしないこと」
これは禅で言えば「莫妄想」。 妄想することなかれ、ということです。
思い込みをすることが問題なのは、私たちがそれを真実と信じるからです。
あらゆる苦しみやメロドラマは、あなたが人生で思い込みをしたり、個人的にものごとを受け取ることから来ています。
他の人がやったり、言ったりすることに思い込みをして、それを個人的に受け取って、他の人を責め、自分たちの言葉に感情的な毒を盛り込んで、問題を作り出してしまいます。
思い込みをする。誤解をする、個人的に受け取る、というようなことを積み重ねて、私たちは何でもないことから大騒ぎのドラマを作り出していることが多くあります。
第四の約束。
「つねにベストを尽くすこと」
やり過ぎることはベストを尽くすことではありません。
「つねにベストを尽くしていれば、あなたは行動する。 ベストを尽くすということは、行動することであり、それはその行動を愛しているからであって、報償を求めているからではない。
自分のやることが好きであり、ベストを尽くしていれば、人生は楽しくなる。 行動することを楽しみ、退屈せず、不満を感じない。 そこに後悔はない。
ベストを尽くしていれば、あなたは自分自身を受け入れはじめる。 しかし、あなたは、いつも自分の間違いに対して、気づき、そこから学ばなければならない。 間違いから学ぶということは、それを実践し、結果から学び、さらに実践を続けるということである。 それがあなたの気づきの力を高める。
ベストを尽くすとき、あなたは仕事をしているとは感じない。 何をしようと楽しめるからである。 自分がベストを尽くしているとなぜ分かるかと言えば、そうしているときには、自分がしていることを 楽しみ、そこに否定的な反応が感じられないからである。
ベストを尽くすのは、ベストを尽くすことがあなたをとても幸福にするからである。 ベストを尽くしこと自体が楽しいとき、あなたは、その行動を楽しんでいる。 行動することは、十分に人生を生きることである。
神とは生命である。神とは、行動している生命である。 「神よ、あなたを愛しています」という一番のいい方は、ベストを尽くし、あなたの人生を生きることである。
最初の三つの約束は、あなたがベストを尽くしたときにのみ、うまく働く。
四つの約束は、変容の技術を熟練する道をまとめたものである。 それはトルテックの道である。 あなたは地獄を天国に変える。 この地球の夢が、あなたの個人的な天国の夢に変容する。 変容のための知識はそこにある。 それは、あなたに使われるのを待っている。 あなたは、ただ四つの約束を実践し、そこに秘められた意味と力を尊重すればよいのである」
以上、トルテックの自由の道に至る、『四つの約束』を簡単にまとめてみました。
興味のある方は、ぜひ『四つの約束』を読んでみてください。
読んでしまうと、あなたは自分が不幸だとはいえなくなるでしょう。
それはあなたが選んでいる夢なのですから。
そして、幸福の夢を作り出すのも自分しだいだということもわかるでしょう。
この古代の智恵が、オーラソーマの学び、自らの光を見いだすことに役立ちますように。
尚 記
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