鮎沢玲子さんの「日本の色」より 【 若 苗 色 】わかなえいろ

【 若 苗 色 】わかなえいろ
「若苗色」とは田植えの頃の苗を思わせる、淡い黄緑色を指します。

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同じような系統では、「若草色」「若菜色」「若緑」などの色名があります。 若いという言葉が、春から初夏に伸びる草木の瑞々しさを表現しています。

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日本の「旧暦」を調べてみると、春夏秋冬をそれぞれ六分割して、約十五日ずつのセクターに分けた「二十四節気」というものがあります。これは日付だけではわからない実際の季節感を知らせ、人々の生活の目安になるものでした。
二十四節気のうち、立春や立秋といった季節の区切りとなるものは、今でもよく知られています。
夏至のひとつ前の節気は「芒種」(ぼうしゅ)で、今年で言えば、新暦(西暦・グレゴリオ暦)の6月5日からの十六日間にあたります。
芒の字は、稲や麦などの穀類を意味します。 麦はこの時期に黄色く実り、麦秋を迎えます。 苗代では苗が育ち、田植えの準備が進んでいきます。 芒種とは実った麦を収穫して、さらに稲を植えることを指しているのです。
数年前のこと、インドネシアのバリ島に行く機会がありました。
泊まった部屋の窓の下には、美しい棚田が一面に広がっていました。 どうやら早朝のまだ暗いうちから、人の手で田植えをしているようです。 朝起きて外を見るたびに、黄緑色の部分が少しずつ広がっているのです。 雨季だったこともあり、田植えが済んだところは日ごとに苗が育ち、色が濃くなっていくようです。
現地のガイドの話によると、バリでは一年に三回も米が収穫できるそうです。 バリは一見のんびりしているようだけれど、意外に人も風土も生産性が高いのでした。
若苗色のような明るい黄緑色には、新しいことにチャレンジする気持ちを刺激する働きがあります。
この色を見ていると、水と大地のエネルギーを吸収して、まっすぐ伸びていく苗のような気持ちになります。降りしきる雨さえも、成長に必要なプロセスだと思えるかもしれません。
オーラソーマにおいて「若苗色」に相当する色は、ペールオリーブグリーンでしょう。
時間と労力がかかっても、少しずつでも前へ前へと進んでいくプロセスの色。 雨に打たれても風に吹かれても、確実に成長していく植物のような力を思い起こさせてくれる色です。
そこにはたくさんの希望の種が宿っています。
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鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール 有限会社「カラーズガーデン」代表。 英国オーラソーマ社公認ティーチャー。 栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。 中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間住宅メーカーに勤務。 2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。 2006年より公認ティーチャーとして活動中。 http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
———————————— 英国オーラソーマアカデミー認定講座 レベル3 日程 2012年7月26、27日、8月2、3、9、10日(毎週木・金)    (平日コース6日間) 時間 10:30~18:00 会場 カラーズガーデン(栃木県宇都宮市清原台)    ※JR宇都宮駅から送迎有り 費用 147,000円 (税込) ※再受講も受付中(カラーズガーデン以外で学ばれた方6万円) お申込み・お問合わせ: カラーズガーデン:c_garden@sea.ucatv.ne.jp TEL:028-667-8006
その他のスケジュールはこちら。 http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/

色見本参考:http://www.colordic.org/colorsample/2410.html
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