フィット・フォー・ライフ その2
前回に引き続き、「フィット・フォー・ライフ」(グスコー出版)という本について、少し詳しく紹介していきます。
この本のタイトル”fit for life”は、「もっと健康になるための いのちと調和した生き方」という意味であり、毎日の食事に関する基本原則を集めたものです。
このプログラムによって、「食べるために生きる」のではなく、「生きるために食べる」ことを学ぶ。 ダイエットしなくても、太ることを心配せずにご馳走を食べられる方法なのだそうです。
ダイエットをしている人なら、そんな方法があれば試してみたいと思うでしょう。
私は、どうすれば太れるか、という方に興味があるので、痩せるためのダイエットは興味もなければ、したこともありません。 (でも、断食は、健康に対する興味でしました。結果、復食期の食欲が凄まじく、餓鬼道に落ちる、ほどの体験をしました)
でも、この本は、ダイエットというよりも、食べることの基本を教えてくれるような本です。つまり、何を食べるか、という点だけではなく、どのような食べ物を、いつどんなふうに食べるのが人間の身体の仕組みにあっているのか、ということです。
こういうことに関しては、他にも桜沢如一さんのマクロビオティックなどをはじめとする、ありとあらゆる説があります。 また、その人の体質や住んでいる環境、仕事や運動量によっても違います。 西洋人と東洋人とでも違うかもしれません。 ですから盲目的に信じ込まないことも大切です。
本当のことを言えば、自分の身体に聞くことができるのが理想的です。
しかし、自分の身体の本当の欲求に耳を傾けることもせず、身体の正常な感覚も失いがちな現代人にとって、ひとつの本来のあるべき原理原則を見直すにはいい本です。
この本は「体力の低下を改善するものとして考えられ、このプログラムの実行によってエネルギーが高まるのを感じるようになる」ことについて書かれてあります。
基本となる考えは、「ナチュラル・ハイジーン」というもので、「人間の身体をケアし、大切に維持するための最も優れた方法」とのことです。
このナチュラル・ハイジーンの考え方は、「身体は健康を求めていつも努力しているのであり、有害な老廃物を自ら絶えず浄化することによって、それを成し遂げようとしている」のだから、自然の法則に違反しているために起こる結果(病気やさまざまな症状)と戦うのではなく、健康上の問題を引き起こしている根本的な問題を取り除く方法を教える、というものです。
その根本原理は、人体はもともと自らの浄化力、治癒力、機能維持力を潜在的に備えている、というもので、「治癒力はすべて身体の中に存在している」という考えに基づいています。
これはヴィッキーさんの哲学、「大いなるガイドはあなたの内側にあります」という原理と同じですね。
考えてみれば、人間の身体というのは、まさに神秘であり、自然の最も優れた創造物とも言えます。進化の頂点をきわめ、無限の可能性を秘めている・・・にもかかわらず、それを生かしきれていないのも人間です。
でも、それだけの可能性を与えられているということは、それだけの責任もあるはずなので、それを戦争や争いや自然破壊に使ってしまうのは、もってのほかともいえます。
では、総論はこれくらいにして、次回は原則を書いてみましょう。
尚 記