毎日暑い日が続いています。
夏バテで体調が良くない方もいらっしゃるかもしれません。
元気が出るものを食べて体力を回復したいものです。
そこで思い出すのは鰻(うなぎ)。
鰻といえば「土用の丑の日」に食べるものとして、私たちの生活に深く浸透しています。
今年は「土用の丑の日」が2回あるのをご存知ですか。
1回の年と2回の年があるのです。
今年の1回目が7月23日、2回目は8月4日です。
7月に鰻を食べそびれた方は、8月4日にぜひ。
そもそも土用とは立春、立夏、立秋、立冬の直前18日間のことで、1年に4回あります。
それぞれ春土用、夏土用、秋土用、冬土用です。
しかし夏土用だけが有名になり、他の季節の土用はあまり意識されなくなってしまいました。
土用とは、五行思想に由来している暦の雑節です。
前述したように、それぞれの季節と季節の間に位置する18日間で、いわば季節の変わり目。
五行では春が木気、夏が火気、秋が金気、冬が水気と位置づけられ、その間にある土用は土気です。
気とはエネルギー、または性質を表します。
季節から季節へと移り変わる時に生じるエネルギーのギャップを、土用の土の気が保護しショックを吸収すると考えたのです。
土用の期間は土地を耕したり穴を掘ったり、土を動かすような土木工事などを忌み嫌う風習がありました。
しかし「間日」(まび)という、差し障りのない日も設けられていました。
土を動かすことができない18日間が1年に4回もあったら、あまりにも生産性が落ちてしまいますからね。
しかしこの土用の風習は、身体を休めるためであったのかもしれません。
土用は季節の変わり目ですから、体調に注意すべき時期といえます。
それでこの期間に食べる行事食というものが生まれました。
土用の時期に採れる、なるべく栄養価の高いものを食べるようにしたのです。
「土用しじみ」や「土用卵」などがあり、夏土用の丑の日に鰻を食べる風習は江戸時代からはじまりました。
土用に関連した色名はないか、と探してみました。
そのものズバリなのですが「土色」という色名がありました。
土の色をイメージさせる、やや黄色みがかった茶色です。
ありがたくない使われ方ですが、血の気を失った人の顔色を表すときに「土気色」(つちけいろ)と言ったりします。
そんな顔色にならないよう、体調には気をつけてこの夏を乗りきっていきましょう。
どうぞ、くれぐれもご自愛ください。
鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール
有限会社「カラーズガーデン」代表。
英国オーラソーマ社公認ティーチャー。
栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。
中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間住宅メーカーに勤務。
2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。
2006年より公認ティーチャーとして活動中。
http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
また、シンガーソングライターの一面も持っています。
6月に初のオリジナルアルバムのCDをリリースしました。
作詞作曲はもとより、ジャケットのイラストも自身の作品です。
「烏兎匆匆」
全7曲入り/1500円(税込)
こちらからオンラインで購入できます。
https://reiko-ayusawa.com/
当分の間、送料無料です。