ヴィッキーさんが個人的に関わったヒーリングのお話は、読んでいて気持ちがいいですね。
いかにも何かが起こりそうな感じがあって、ちゃんと水戸黄門の印籠のようにお約束の場面が現れる。
何度読んでも、やっぱりいいものです。(^^;)
でも、こういう場面が人生に何度も起こった方のもう一方には、あのお継母さんの強烈なイジメと、若くしての家出とその結果の家族との絶縁、長年の糖尿病と、その結果の網膜剥離と失明といった、じつに過酷な人生模様があることも忘れてはいけませんよね。
誰もが願いたくなるような人生ではないのです。
そして、その人生のボーナスのようにたまーに訪れる奇跡のようなヒーリングの瞬間。
まあ、誰もが体験できる類の瞬間ではありませんよね。
今回ご紹介する部分は、その前触れのような場面です。
せっかくの楽しい場面ですから、前後編、2回でお送りしましょう。
では、ヴィッキーさんの【あのなじみのじんじんした感じが指にやってきた】瞬間の小さな挿話をご覧ください。
次のケースは、長年の背骨の損傷の治療のためにアマーシャムのクリニックに来ていたあるオランダ人の話です。
マーガレット・コックビンは彼女を診察してから、何かにかこつけて私を診察室へと招き入れました。
マーガレットは、頭蓋骨の整骨医として一生を捧げ、仕事を生きがいとし、何よりもまず患者のことを気にかけずにはおかない人であり、すばらしいことに、何か深く疑問に思うことがあれば、他の人に意見を求めることもできる、懐の大きい人でした。
そして多くの経験を通し、もし私が彼女の患者に触れれば、私の直感を信頼できるということが分かっていました。
私は間違いなく問題の箇所を見つけたのです。
言葉を交わす必要はありませんでした。
うつぶせになって横になっているその女性の背中に、私はそっと手を触れてみました。
なぜか引きつけられる箇所があります。
「ちょっとごめんなさいね」と、声をかけました。「私も治療師ですから」
とたんに、あのなじみのじんじんした感じが指にやってきたかと思うと、それからほんの数秒ほどでそれはなくなり、私はそっと手を離すと、自分の患者のところに戻ったのです。
その日の夜、マーガレットは言いました。
「あなた、すばらしいわね。
あのオランダ人の女の人のことよ。
もうすっかり痛みがとれたんですって。
あれは、私のしたことじゃないわ」
医学的にいって、整骨はできないケースでした。
マーガレットがさらに言うには、
「帰りがけに彼女は、背中に触ったのは誰だって聞いたの。
まるで、燃えるように熱かったんだけど、そのあと急によくなったらしいの。
だから、隣の部屋で働いているキロポディストのウォール先生だって言っておいたわ」
それから3年後、診察で忙しい午前のひととき、電話が鳴ったかと思うと、受付の人が、どなたか至急お会いしたいとのことですが、と声をかけてきました。
「予約はあるの?」スケジュールの見落としかしらと首をひねると、「いいえ」と、彼女は言いました。
「でも、はるばるオランダから、あなたに会いにみえたんですって」
『オーラソーマ 奇跡のカラーヒーリング』(p252-253)
ヴィッキーさんとマーガレットさんはこういう「あうんの呼吸」の同僚関係だったわけですよね。
さて、はるばるオランダから来たお客さんは、どんなお話を聞かせてくれるのでしょうか……。
pari 記