私たちの中に眠つていた可能性

私たちの中に眠つていた可能性
「Re*member.JAPAN~ひとつにつながりつづけよう~」より

コガ ジュン
       私たちは普通、目に見える世界に対応して生きています。
そして日常的生活の中では、その目に見える世界が、眼に見えない内蔵構造が表面化している過程であることをあまり意識しません。
おおよそ現在の表面的な形を見ていれば、それがだいたいどんなふうに変化していくのかが、生活に支障がない程度には【見えて】いるからです。
誰もが普通に生活していく過程で、その【眼に見えない内蔵構造】のおおよその変化の可能性や推移過程を推測できるようになるからです。
小さい子供にはそれがわからないので、ある意味で常に危険にさらされているとも言えます。
危険に鈍感な分、それだけ自由度が高いとも言えるでしょう。
でも、そういう子供時代がいつまでも続くわけではなくて、その間に眼に見えるパターンの意味やその変化の可能性を、親やその他の大人たちが教え込むわけです。
そしてだんだん、状況の解釈方法がわからなかった子供たちが、日常生活に支障のない大人へと変化していきます。
そして普段は【眼に見えない内蔵構造】のことなどほとんど気にしないで過ごします。
そのバランスが変化するのは、たとえば、外国旅行をした時などでしょうか。
言葉のことを含めて、どう対応していいかわからない状況がいろいろ発生します。
そのときには自分の中から普段あまり使わかなった能力や可能性が浮上してきたりします。
そして、このバランスが大きく変化するのは、大事故が起こったときです。
ほとんどの人が、どう対応していいかわからない状況に直面する。
でもそのとき、普段の生活では意識しなかった【眼に見えない内蔵構造】が噴出してくる可能性もあるようです。
それは新たに自分たちのなかに【眠つていた可能性】を励起させるためのきっかけにもなりうるようです。
今回は、東日本大震災の時点でなかば自然発生的に生まれた「Re*member.JAPAN」のムーブメントの渦中にいたコガジュンさんは、そんな感じを持たれたそうです。
では、コガさんの記事「Re*member.JAPAN~ひとつにつながりつづけよう~」からそのあたりに関連する部分をご紹介します。
       ——————————————————————福島のプラクティショナーの方がブルーのボトルを探しています」 この一通のメールから、この活動は始まりました。
2011年3月11日、東日本大震災のニュースは、津波の映像と繰り返し警告される地震速報。 まるで映画のようにTSUNAMIが町を呑みこみ、大地が大きく揺れ続けました。
阪神淡路大震災が起こつた当時、私は番組制作会社に勤めており、関東地方からの道が寸断されたため、我が社から取材クルーを送りだしていました。 クルーが垢にまみれ、機材の交換に戻つてくるたびに、現地の様子や、ニユース素材にはできないような映像は衝撃的なことばかりでした。
2005年に起こつた福岡西方沖地震では、「絶対に地震は来ない」と言われていた福岡で、震度6弱とも7とも言われる大きな揺れが起こり、いちばん揺れの酷かつた地域の道一本隔てたところにあつたサロンの、ボトルたちを並べていた棚がひつくりかえつてしまい、心がつぶれてしまいそうな思いを体験しました。 福岡西方沖地震は、被害は少なかつたのですが、私はしばらく続く地震の中でPTSDに悩まされるほどのショックを抱えてしまいました。
それは、「形あるものにではなく、見えないものに大切なことがある」と感じた経験でした。
……
それは、小さな可能性と信頼でした
呼びかけた方たちも、使い方がわからないままに「私たちもなんとか役に立ちたいけれど、なにをしたらいいのかわからないのです」というメッセージをいただきながら、メンバーは増えていきました。 各地で仲間たちの思いがひとつに「つながった」のです
一ケ月ほど、交代で24時間【Aura-Soma@Remember.JAPAN】へのアクセスを監視をし続けました。 誰かが引率するのではなく、誰もが支え合える関係を作りたいと思いますが、まずは、馴れるまで手助けが必要だと考えたのです。
そして、少しずつ書き込みが増え、寄付の要請や、現状の報告なども投稿されるようになつていきました。 仲間たちで作るRememberの絆をつないでいく作業でした。
そんな折、オーラソーマ社からも、
寄付を募り、その額の倍の支援プロダクツを日本に向けて準備する」というお知らせが届きました。 そして、「まずは日本に向けて発送することを優先します」と、早々に手配をしてくださつたのです。
……
大震災は、二度と起こってほしくありません。
しかし、見方を変えれば、この出来事は私たちの中に眠つていた可能性、タレントをギフトにし、エネルギーに変えてくれた瞬間だつたと受け取れるのではないでしようか? もしも、震災が起こらなければ、二層の瓶すら知らない人々に向かつてマッサージをすることはできたでしようか? 声を掛け合つてひとつになろう! と思つたでしようか? わざわざボトルを購入して、見ず知らずの人にボトルを贈ることを考えたでしょうか?
私には「苦さを甘さに変える」とオリーブのメッセージが浸透していく瞬間に思えました。 そして、ひとつの光が大きな光になろうとしているのです。 距離も無く、境界線も無く、心をひとつにする、これは【ライトボディの目覚め】が起こつたのではないかと考えることもできると思います。 まさに、ターコイズとオリーブグリーンの融合が、現実になつていつたのだと感じました。
        『リビング・エナジー』Vol.7(p85-86)

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なるほど。
コガさんは東日本大震災でご自分が関わった体験を【「苦さを甘さに変える」とオリーブのメッセージが浸透していく瞬間】として感じられたのですね。
それは【ターコイズとオリーブグリーンの融合】であったと。
pari 記

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