チャイルド・レスキューをお風呂に

チャイルド・レスキューをお風呂に  
「オーラソーマと出産」から 古賀直子
        前回の助産師の古賀直子さんの赤ちゃんとのお話のつづきです。
というか、あの結末をお知らせしないで中断するのもどうかなぁ……、という感じがあったんですよ。(^^;)
古賀さんは胎児と接触したい、気持ちを通じ合わせたいというご自分の目標を持っておられたんでしたね。
そういう外側からのコミュニケーション意図が、お母さんのお腹の中でほとんど生まれようとする意欲を失いかけていた赤ちゃんに通じたようでした。
お母さんのお腹は急に大きく膨らみ、出産が起こったのでした。
いやー、生まれてきた赤ちゃんの状態はとても意気揚々と出てこられる状態ではなかったようです。
赤ちゃんには赤ちゃんなりのプライドも恥じらいもあるのかもしれませんね。
でもそう言った緊張状態にあった赤ちゃんも、古賀さんたちからの再度の訪問を受けて、急にその強張りを解き始めたようですよ。
しかもそのきっかけに、チャイルド/レスキューが大きな役割を果たしたようです。
では早速、古賀直子さんのインタビュー記事「オーラソーマと出産」から最後にその部分をご紹介しましょう。
         ——————————————————————– で、実際に生まれてきたら、回旋異常で…… 前進する部分じゃないちょこっとズレた部分から出てきてて、首には臍の緒を巻いているし、もうさんざんに母親の期待とは裏腹な子だったでしょ。 だからそのときには、ピンクじゃなくてホワイトのポマンダーを浴槽に入れたんです。 それはお母さんたちの抱えていたもの自体がとっても大きかったから“これはピンクじゃなくってホワイトだ”って直感したからなんです。
生まれてきた赤ちゃんは頭に産瘤ができていたので、その産瘤にはチャイルド・レスキューを直に塗ったんです…… それはもう即効いて、5分くらいで消えてしまいましたね。 ふつうは2、3日、もっとひどいのはもっと長く残るし、黄疸につながるような頭血腫というもになったりすることもあるんですが、お母さんもそれを見ていて「無くなってる、消えた」って。 まだ胎盤を出すのを待っている間のことでした。
それから1週間経った頃、もう一度、藤本さんと一緒にその赤ちゃんを訪ねたんです。 そして赤ちゃんをタライのお風呂に入れたんですね。 いつもだったら赤ちゃんを寝かせた状態で、お母さんにマッサージをしながら藤本さんに歌を歌ってもらうのですが、その日は、何だか私の感じとしては、子どもにもっと聴いて欲しいというか、あのとき、歌に反応した子だからきっと喜ぶだろうし、とにかく気持ちのよいお風呂に入れてあげようと思って、それでそのときも直感でチャイルド・レスキューをお風呂に振って入れてあげたんです。
それまではポマンダーを使ってたんですが、赤ちゃんというのは、1週間くらいで少し皮膚がパサパサになってくるから“オイルがあってちょうどいいのでは”って感じで、チャイルド・レスキュー入りのお風呂にその子を入れてあげたんです。 でも、タライが小さいからその子、はみ出してしまうんですよね。頭を洗うときは足がはみ出すし、からだを洗うときには頭がはみ出してしまう……で、歌が始まって、チャイルド・レスキューを中に入れたらね、最初に起こった反応は、笑ったんですよ。 反射のように笑うんじゃなくって、連続でずーっと笑ってるんです。 もうずーっと。 また戻ったら、また笑う。 そうしてたら、にっこりしながら子どものからだがどんどんどんどん小さくなってなって、タライの3分の1くらいのところまで、すーっと縮まっていったんです。 縮まっているんだけれど、緊張してるんじゃなくって、だらーりとリラックスしてて、首だけささえてあげてたんですけれどね。

                 『リビング・エナジー』Vol.5(p91-92) ——————————————————————–
なるほど……。
赤ちゃんも、はっきり自覚して笑うものなんですね。
この赤ちゃん……古賀さんに取り上げてもらってよかった……。
時代はどんどん変わっていきますねぇ。
pari 記

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