スピリチュアルな世界の言い方にこんなのがあります。
人間が人生をかけて求めに求めているものとは、その求めた究極の状態こそが自分の現状だったという理解に到達することだと。
これではまるで、何も求める必要などなかったのだと理解するために、人は一生をかけて求めるみたいな話ですね。(*^_^*)
でもそれじゃあ、何ひとつ求めずに、そのような理解に到達することはできるでしょうか?
いやいや、そういうことは実際には起こらないみたいです。
求めたことがなければ、自分がそれを持っていることなど知りようがないからです。
ところで、何かを求めるとは、自分の現状には何かが足りないと思っているわけですよね。
何かがおかしい、今現在の自分そのままででいい、というわけにはいなない。
履いている靴が合わないか、それとも肩でも脱臼しているのか・・・、とにかく現状では何かがおかしいのです。
その違和感をバネに、それを解消してくれる何かを探し求めるわけです。
ところで、私たちは生まれて物心ついて以来、つねに知覚の対象である現象世界に意識の焦点を合わせています。
現象のなかで自分に何が求められているかを学び、やがては自分が何を望んでいるのかさえ学んでいくわけです。
つまり、求めるとは、この現象世界で自分が置かれている状況を、自分が望ましいと感じる方向に動かすことを意味していました。
それ以外の可能性など思いつきもしませんでした。
なので、外的状況を自分の望む形にもっていけなかったら、自分が幸福になれないのはそのためだと思い続けられます。だから状況改善に向かって努力し続けるでしょう。
でも、外的状況を自分の望む形にもっていけたら、どうなるのでしょうか?
おそらく、ある意味で願いは叶ったはずなのに、でもきっとその結果に自分はそれほど満足しないかもしれません。
つまり、現状とは違う何かを求める癖が解除されていないのです。
物質的な成功が本当の探求を始動させる可能性が大きいのかもしれません。
ラハシャ博士のインタビューから、そのあたりの話題に触れた部分をご紹介しましょう。
今井 ビジネス上の成功というと、多くの人は表層的な豊かさをイメージするように思います。
ラハシャ そうですね。
ですから、多くの財産を手にしていながら幸せを感じられないと感じているビジネス・パーソンは、逆に、意識的であることによってもたられる価値があるということをより強く実感するかもしれません。
今、この瞬間に豊かさや幸せを感じられることが大切です。
「いつか来る」と待つことによって幸せを先延ばしにするのではなく。
今井 あなたは、いろいろな国でコースを開催されていますが、それぞれの土地による違いはありますか?
ラハシャ とても違います。
中国も、ヨーロッパも、ブラジルも。
表明的な反応はそれぞれ違って、すべてとてもユニークです。
けれど、表面的に見えているものは扉であり、深く内面に触れていくと、どの国の人も同じであるということがわかります。
本質にあるものは豊かさ、幸せ・・・であり、ここは変わりません。
日本人は内向的で、あまり麦情を外に出さない傾向がありますから、
「日本人はあまり反応を示さないから、そこでワークを行なうのはたいへんじゃない?」と言う人もいます。
それに対して、私は
「日本人は内面で表現していますので感じればいいのですよ」と答えています。
この傾向はスウェーデン人も似ていると言えます。
中国や台湾、ブラジル人はとても表現が豊かです。
こういう違いはとても楽しいですね。
私が開催するカップル(夫婦)を対象にしたコースは、多くの国から参加者が訪れますが、それぞれの異なる文化が交わるのはとてもおもしろく、美しいことだと思います。
花に個性があるように、文化の独自性もまたそれぞれ美しいものです。
ラハシャ・フリッチョフ・クラフト博士インタビュー
「ハートからのカウンセリング・トレーニング」より
『リビング・エナジー』Vol.7(p85-86)
【ジネス・パーソンは、逆に、意識的であることによってもたられる価値があるということをより強く実感するかもしれません】
意識的には物質的な成功を求めているつもりでも、何かが内面を求めはじめているのでしょうね。
存在の本質にある豊かさに達するまでは探求は終わらないのかもしれません。
ラハシャ博士の「存在からの直観カウンセリング」にはまだ潜り込めるようですね。
pari 記
★ラハシャ博士の「ハートからのカウンセリング」の詳細はこちらよりご覧ください。
http://oejbooks.com/products/dtl_10.html