友達を連れていってもいいですか?

友達を連れていってもいいですか
『オーラソーマ 奇跡のカラーヒーリング』:【12 「打ち上げ」作業】から                         ヴィッキー・ウォール
        広告のプロの世界とヴィッキーさんたちの世界ではギャップが大きすぎましたね。
私たちの惑星では人間社会のエネルギーの流れがすべて「お金」に集約されているため、事態が動くかどうかは、通常すべて「お金」というエネルギー形態を経由する必要があるんですよね。
ヴィッキーさんは「神様が出資してくれますから」という方針ですから、通常の広告チャネルではちょっと無理があったようです。
あの広告のプロの女性とは別に、ヴィッキーさんたちはもう一つ雑誌媒体でのツテも頼りにしていたようです。
その方たちが取材に来てくれそうなんですが、どうやらそのときはヴィッキーさんたちの地域には寒波が襲っていたようです。
北国生まれの私はその感じが少しわかります。
そういうときは身体も心も寒さに収縮して縮かんでしまうものですが、さてどうなることか?
        ——————————————————————– 友人のアドバイスで、私たちは「代替療法ジャーナル」のサイモン・マーティンを招待していました。 私たちの新しい発見に、「バランス」の癒しの力に、彼は興味を持ってくれるかもしれません。 この美しい「バランス」は世に出る必要がある、ただの化粧品では終わらせられない、と私は堅く決意していました。 電話が鳴り、サイモンは、来たいのはやまやまだが、日曜日しか都合がつかないとのこと、どうぞどうぞ、と私たちは喜んで答えました。 これが私たちの祈りの答えとなるのでしょうか。
日曜日の朝、私たちは食事のテーブルとボトルとを、念を入れて準備しました。 暖炉では炎が揺らめき、年が明けたばかりのゴールド・ヒル共有地には、寒風が吹き荒んでいました。 電話が鳴り、サイモンからで、友達を連れていってもいいですかとのこと、もちろんですと私たちは答え、急いでもう一つ席を設けました。
とうとうドアベルが鳴ったとき、私の胸も高鳴りました。 お願いです神さま、どうぞ万事うまく運んで、私たちに霊感を与えてくださいますように。 それは大きな意味があるのですから!  マーガレットが玄関の戸を開くと、突風に押されるようにして、彼らが入ってきました。 田舎の寒さに慣れていないロンドン住まいの彼らは、がたがたと震えています。 二階は気持ちよく暖かく、食卓は皆を招いていましたが、どうも二人のどちらからもいい返事は来そうになく、私の気分は沈みました。 言葉に次ぐ言葉はどれも空虚で、いくら話しても、結局どこへも行き着きそうにありません
「バランス」が生まれた階下の小部屋には、ボトルがきれいに並べられ、その美しさを誇りながら皆を待ち受けています。 けれども、その部屋にたどり着くためには、もう一度あの冷たい風に吹かれる以外にありません。 そしてその小部屋に入ったとき、やはり彼らは震えていました。 私はがっかりしました。 どうやらこれは、時間の無駄のようです。
      『オーラソーマ 奇跡のカラーヒーリング』(p98-99)
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うーん、なかなかこれは厳しいですね。
お客さんたちにしてみれば、やっと暖かい部屋にたどり着いたのに、それからまた外に出なくてはならないんですものね。
気乗りがしないのも当然です。
pari 記
       
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