「それは、おいくらぐらいなの?」

それは、おいくらぐらいなの
『オーラソーマ 奇跡のカラーヒーリング』:【12 「打ち上げ」作業】から                         ヴィッキー・ウォール
        自分が誕生させたバランスボトルには計り知れない可能性があるらしいことがわかり、このバランスボトルを世の中に紹介していくことが自分の使命なのだろうとヴィッキーさんは感じていたことでしょう。
ところが、バランスボトルに関してこれほど前途洋々の感触を持っていたヴィッキーさんたちに、将来の生活設計の当てにしていた投資が失敗したことが知らされてきました。
ヴィッキーさんは視力を失い、職もなく、六十代半ばの二人の女性はどれほど不安な思いだったことでしょうね。
しかし、ヴィッキーさんたちにはバランスボトルがありますし、それを世の中に出さなくてはいけないという使命感もあります。
ヴィッキーさんはその夜、瞑想の中で
「私たちは、いったいここからどこへ行くのでしうか?」
と訪ねたそうです。
そしてここに一つの新たな可能性が近づいてきたようでもあったのですが……。
        ——————————————————————– 次の日、例の広告の女性が段取りをつけるためにやってきました。 私は相変わらず、うれしそうな彼女の顔を見つめました。 まだ興奮は醒めていないようです。
「オイルを使ってみましたわ」
と、彼女は言い、
「それはすばらしくて。霊感がわいて、もっと確かな自分が感じられて、まるで、新たな方向性を見つけたようでした。  もうずっとこれについて考えてばかり、実際、夢にまで見たんですよ!」
そして笑って、
「どの雑誌がいいかは、よく分かっています。  少なくとも、二、三社はいけるところがありますから」
それから間を置いて、こう言ったのです。
「確かにコストはもっとかかりますけど、やはりカラーでなくてはね」
「コストがかかる」という言葉が、ぐさっと私の胸に突き刺さりました。 しばしの間とはいえ、もしかしたらこの女性と、広告をしてくれるという申し出は、神の答えかもしれない、瞑想の中で、助けを求めた答えかもしれないと思っていたのです。 それが、コストの話になろうとは。 何しろ私たちは商売をしようと考えてはいなかったので、広告にお金を払うことなど、考えてもいませんでした。 しかも財政面で打ちのめされたばかりだっただけに、実はお金の絡んだ話をしているのだと気づいたときは、かなりのショックでした。
けれども頭のどこかで、ある考えがちらつきました。 何か身のまわりの物を売れば、何百ポンドかは用意できるかもしれない。 やはり広告は大切だ。 聖書の中の
「誰も告げる人がいなければ、どうして彼らは知ることができようか」
という叫びが、脳裏にくっきりと浮かびました。 そうだ、私たちには使命があるのだ。 それは、何としても実現させなくては。
それは、おいくらぐらいなの
私はそっと聞いてみました。
「すごく高いのかしら」
「いいえ」と、彼女は答え、
まあ七千ポンドというところでしょうか
そして、幸せそうにお茶をすすりました。 私の方は、喉が詰まってお茶どころではありません。
実はね、私たちは、七千ペンスも用意できないの。  だから残念だけど、このことはお流れにするしかないわ。  また、いつかね」
彼女が午後も遅くに立ち去ったとき、家の外はすでに暗くなりはじめていました。 そして家の中にも、それに負けず劣らず暗い空気が垂れこめていました。
神のユーモアのセンスはこの時点で、どうやら私を見離したようです。 広告のことは、忘れるしかありません。
      『オーラソーマ 奇跡のカラーヒーリング』(p96-98)
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いやー、これは世界が違いましたね。(>_<)
どうやらその女性の広告というのは“神の計画”ではなかったようです。
このさきどんなふうに展開していくのでしょうか?
pari 記
       
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