水中出産とピンクのポマンダー
「オーラソーマと出産」から 古賀直子
今回はちょっと珍しい話題の記事をご紹介したいと思います。
それは「オーラソーマと出産」に関わる話題です。
オーラソーマは意識全般に関わるツールなので、幼児や子供とも深い関係があることは“チャイルド・セット”などの存在からも容易に推測できます。
その意味では、幼児のもっと先の胎児の段階、つまり人生の始まりである“出産”との関係があっても確かにおかしくないわけですね。
この頃は、意識の高いお母さん方のなかには自宅出産とか水中出産といった方法を選ぶ方々も多く出てきているのでしょうか。
昔は、赤ん坊というのは何も知らない無知な状態のことで、その状態から人間世界のいろいろな事柄を学ばなければならないのだ、ということが言うまでもない当然の常識でした。
でも、状況は少しずつ変わってきていて、どうやら赤ん坊というのはどんな条件づけにも対応できるなかば万能の状態のことで、その状態から生まれてきたその人間社会に適応するために、いろいろな条件づけを身につけていくのだ、ということがだんだん常識になっていくのかもしれませんね。
だから赤ん坊はどんな野蛮な世界にも、どんな洗練された世界にも適応できるのだ、と。(*^_^*)
まあ、そういうそういうSFじみた想像はともかく、今回ご紹介する助産師の古賀さんは、胎児と接触したい、気持ちを通じ合わせたいというご自分の目標を持っておられたようです。
そういう意図に応じて現実は現れてくるのか、古賀さんはオーラソーマを出産に利用することで、まだお母さんのお腹のなかにいる赤ん坊とある種の対話をできるようになりつつあるみたいですよ。
では早速、古賀直子さんのインタビュー記事「オーラソーマと出産」からその一部をご紹介しましょう。
——————————————————————– 胎児というのはお母さんの皮膚の向こうにいて見えないわけです。いるんだけれど、直接、この目で見ることができないわけです。 そういう胎児と接触したいというか、気持ちを通じ合わせたいというのが目標だったのだけれど、実際にオーラソーマを使うと、すばらしい手応えがあることもわかってきました……。
私はそれまでは、妊婦さんがより気持ちよく、リラックスした状態で子どもを生むことができる手助けをしたくて、アロマを使っていたのですが、オーラソーマを使ってみると、もう少し深い次元にというか、胎児に直接コンタクトできるような、そんな感じがしてきたんですね。 オーラソーマを知って間もない頃のお産では、オーラソーマのきちんとした使い方もまだ知らなかったので、ハート・レスキューをポマンダーのようにして自分と妊婦さんの両方に少し使ってみた程度でしたけど、それでも出産の現場で“呑まれずに、自分自身で立ち会える”という感触が強くあって、すごく落ち着いていられたのです。
私が目指しているお産というのは、ただ昔の自然分娩に戻ればいいっていうのとは少し違うんですね。 お産の現場には、妊婦自身、また夫の胎児期、幼児期から今に至るまでの人生……また両者の背後にあるそれぞれの家の無意識的な流れ……またそういった沢山の思いやエネルギーが渦巻いているものです。 それとそのただ中にやってこようとしているその子の魂の目的……そういったものすべてがひとつに合わさった瞬間に、産道が開いて子どもがでてくるといった見方を私はしているんです。
またアクティブ・バースと呼ばれるお産があって、それはお母さんがそのときどきの自分のからだの状態、陣痛の状態なんかを感じて、どういう姿勢で赤ちゃんを生みたいかを模索し、楽なポジションをとって、その格好で産んでゆく……立って産んでもいいし、坐って産んでもいいし、四つん這いで産んでもいい……そういったお母さんのからだの動きに対する自由度がかなり高いお産なんですが、そのように自由な姿勢で産むというのがまず大前提としてあって、さらにそこに胎児を中心とするコンステレーションが開かれて行くプロセスを読みとってゆくというのかな……
そうなってくると助産の仕事というのは、極力お産のプロセスに介入しないこと、何もしないことに全力を尽くすってことが要になってきます……なってくるのですが、何もしないってことは、通常よりもはるかに大きなエネルギーを必要とするんですね。 微妙に開かれてゆく誕生のプロセスをひとまわり大きな器で包み込み、見守ってゆくことが求められてきますから……
そういう意味でも、オーラソーマはほんとうに助けになってくれます……母子と助産婦とそれら全体を包んでいるお産の場を浄化し、保護してくれますから。
ところで話をオーラソーマを使った具体的なケースに戻したいのですが、私は水中出産のサポートなんかもしているので、新生児が産まれてくる湯船のなかにピンクのポマンダーを落としたらいいんじゃないかなぁって感じたことがあるんですね。 で、ちょうどその頃マイク・ブース氏が来日中だったので、黒田理恵子さんを通して尋ねていただいたんです。そしたらやっぱり
「そういうときにはピンクのポマンダーがベストだ」
っていう答えが返ってきて…… 無条件の愛の波動が満ちている水のなかに生まれ落ちてくるというのはバーストラウマの軽減にもつながるでしょうしね……
湯船にポマンダーを落とすという発想は、黒田さんから「ポマンダーを水に混ぜて、エアフレッシュナーのようにして室内にスプレーしたらいいよ」とうかがっていたことからひらめいたんですけれど。 まぁ、最初は、そんな風にして手探りしながら、徐々に出産現場でオーラソーマを使うようになってきたんです。 B2のボトルを使って妊婦さんのお腹をマッサージしたりとか……こうやって黒田さんから教わった情報を基にしながら、後は自分の直感でどんどんいいと思うものを取り入れていっているわけですね。
マッサージ・オイルもリラックスとスティミュレーションをその場に応じて使いわけてますが、ポマンダーを混ぜて使ったりもしています。
赤ちゃんがもっと自分のペースで自分らしく生まれてくることができるようになれば、バーストラウマの癒しといったことを大人になってからやらなくてもすむ分、もっと自分自身のやりたいことにエネルギーを注げるようになってくるのではないかと思 うんです。 “トラウマを抱えず生まれてくることでその子の人生のキャパが拡がる”っていうか…… あるいはまた、万が一トラウマ的な体験を経てきたとしても、ほんとに早い段階でそれを癒すことができるようになれたらいいなぁって…… 新生児のからだがまだふわふわで柔らかい段階に、ことばをもたないコミュニケーションを交わせたらなぁとか、そういう願いをオーラソーマがサポートしてくれる、そんな感じがしますね。
『リビング・エナジー』Vol.5(p91-92) ——————————————————————–
なるほど……。
「赤ちゃんがもっと自分のペースで自分らしく生まれてくることができるようになれば」……。
こんなふうに待ち受けてくれている方々のなかに生まれてくる赤ちゃんは、本当に幸運ですよね。(-_-)
時代はどんどん変わっていきますね。
pari 記
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