どのようにオーラソーマが生まれたか
前回は、オーラソーマを少しでも知っている者なら必ず聞いたことのある「魂の鏡」という言葉について、マイク・ブース氏に丁寧に説明してもらいました。
ヴィッキーさんは、個々の人間がもっている固有の特徴、いわば“魂の刻印”とでも言うべきものを“映しだす鏡”として、バランス・ボトルを位置づけていたんですね。
そして“バランス・ボトル”を使うことによって自分の“天命”を理解し、自らその条件づけに意識的に寄り添うことで、魂を形づくることができると思っていたようです。
さて、マイクはそれに続いて「オーラソーマとは何か?」をさらに深く理解するには、オーラソーマが“どのようにオーラソーマが生まれたか”を見る必要がある、と言っています。
ヴィッキーさんがどのような境遇に生まれ育ち、どのような状況のなかで“バランス”を生むに至ったのか……。
そういうことすべてが、この「オーラソーマ」というシステムが永い準備のもとに地上に降ろされたことを理解させてくれるからでしょうね。
では今回は、「オーラソーマとは何か?」からその部分をご紹介しましょう。
——————————————————————– 「オーラソーマとは何か?」という問いにもっと十分に答えるためには、どのようにオーラソーマが生まれたかを知ることが必要です。 というのも、それによって私たちはヴィッキー・ウオールが瞑想と祈りの中で最初のバランスボトルを受け取った時に述べたことがより十分に理解されると思うからです。 それは、あたかも、他の手が彼女の手を動かしたかのような、彼女を通してある知識が自分を表そうとするかのようなプロセスでした。
バランス(イクイリブリウム)が生まれる7年前、すでにヴィッキーは盲人登録をしていたというのは、最も驚きに値することでしょう。 彼女の父であるアブラハム・バーンはハシディズム(ユダヤ教の秘教的な教えを説く一派)の信者で、カバラの行者でもありました。 ヴィッキーは、それは深く彼を愛し、双方を等しく尊敬していましたから、実際両者を区別するのは難しかったのです。
継母から執拗ないじめにあい、10代の初めに家を出たヴィッキーは、その後、異教徒の一家と暮らし始めるまで、その日の暮しの生活を送りました。 彼女の父は厳格なハシディズムの信者だったため、家を出た彼女は死んだも同然とみなされたのでした。 これは今という時代からすれば信じられないようなことですが、ヴィッキー自ら私に語ったことです。
私の感じでは、この断絶によって彼女は心にひどい傷を負ったようです。 家族は父親が亡くなるまで、彼女と口をきこうともしませんでした。 偶然の一致どうか、バランスが生まれたのは、父親が亡くなってからだったのです。
ヴィッキーはそれを父からの贈り物だと言っていました。 私がバランスボトルのシステムとワークすればするほど、カバラとのとてつもない関連が明らかになってくるようです。
それぞれのボトルは、生命の木の径やスフィアにフィットするのです。 もしかしたらこのシステムは、カバラのマスターであった父親が、娘からの真の愛を認め、彼岸から贈った贈り物であったかもしれません。 これは、バランスがどのようにこの世に生まれたかについての理解の一つにすぎません。
『リビング・エナジー』Vol.1(p28) ——————————————————————–
なるほど……。
「それぞれのボトルは、生命の木の径やスフィアにフィットする」のだとすれば、それが偶然などであるはずがない、とわかりますよね。
しかし、そのための準備だったのかもしれませんが……それにしても、ヴィッキーさんの一生は非常に過酷なものだったとも言えますね。
ヴィッキーさんご自身は、喜んでその犠牲を受け入れたのかもしれませんが。
pari 記
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