テオドールから地球へ

テオドールから地球へ―地球は第4密度へ移行する!! (treasure series)/ジーナ レイク ¥1,575 Amazon.co.jp
1990年代に入ってから、いわゆる“精神世界本”は日本でも急速にその質量が増大していきました。 というか、アメリカを中心としたチャネリング本の急増に対応して、そういう世界に興味を持つ翻訳者たちがそれぞれ縁のあった本を翻訳しはじめたのだと思います。
なかでも前にご紹介した『プレアデス+かく語りき』 をチャネリングしたバーバラ マーシニアックの活躍に代表されるプレアデス系の情報は質量ともに圧倒的なものだったと思います。
その意味ではリサ ロイヤルが共著の形で発表した『プリズム・オブ・リラ』 はプレアデス系の情報だけによるものではなさそうですが……。
今回ご紹介するジーナ・レイクがチャネルとなった『テオドールから地球へ』の情報は、どちらかというと『プリズム・オブ・リラ』の俯瞰性の根拠となった情報のひとつではないかと思われます。 そういう意味では、本書はこれまで地上に届けられた情報のなかでも最も“俯瞰的”な印象を与える地球関連宇宙史と言えるかもしれません。
ミッド・コーザル界(原因と結果の中間地点)の存在であるというテオドールが伝えてくれる情報は、われわれ地球人にとって色々な意味で“中間的”なバランスを感じさせてくれるようです。 この本の中でテオドールは、地球近辺の宇宙史を略述してから、地球人類に密接な関わりを持った各宇宙種族(「プレアデス人」「シリウス人」「オリオン人」「ゼータ・レクチル」「グレイ」)にそれぞれ章を割いて説明しています。
中でも面白かったことのひとつに、テオドールが解説してくれる「プレアデス人」の位置があります。 テオドールによると「他の同レベルの社会と比べるとプレアデス人の社会では、科学や技術はわずかにしか進歩していません。プレアデス人のほとんどはこうしたことを気にかけません。彼らのほとんどは、技術的な進歩よりも社会の厚生に重きをおく社会を望ましく思っている」のだそうです。
テオドールは、プレアデス人がネガティビティをほとんど排除したために人格的・霊的成長を鼓舞する多くの要素を排除する結果になり、彼らの社会は霊的に発展しているように見えても、発展の度合いはそれほどでもない、と指摘します。
「自由社会につきものの、未知への挑戦を回避することで、彼らは自らの霊的な成長をおさえつけているのです」と。
ここをはじめて読んだとき、わたしは思わず自分がなぜか何度も読んでしまうポーランドのSF作家スタニスワフ・レムの『星からの帰還』の地球を思い出しました……。
テオドールはあくまでも、自分の選択には自分で責任を持ちなさい、と告げているようですね。   ちょっと、立ち読みしてみましょうか。
——————————————————————– 地球外生命体達は完璧な存在ではありません。 彼らは必ずしも、何があなた方にとって良いことであるかを、理解しているとは限りません。
あなた方にとって何が最上であるかは、あなた方自身が決めることであり、何があなた方にとって正しいかを知るのは、あなた方が自己の奥深くまで感じることによって可能となることです。
彼らがあなた方に与える助言やメッセージのうち、あなた方の内部の奥深いレベルに訴えかけ、共鳴を与えることのないものは、うかつに受け入れないように注意してください。
あなた方が地球外生命体の助言を鵜呑みにしないように注意することは、自己奉仕者達があなた方を混乱させ、支配しようとするのを防ぐのに重要なだけでなく、あなた方が今学ぶことを必要としている教訓が、いかなる主導権をも他者に委ねるものではない、という内容であるからこそ重要なのです。
(p38-39)      『テオドールから地球へ』(p108-110) ——————————————————————–
わたしたちは大なり小なり、それぞれ自分好みの“権威者”をモデルとしてもたなければならないでしょうね。
自分がなぜか惹かれる権威者とは、もしかしたら、いわば別の次元の自分のことなのでしょうか。 そして、いつか、どのような権威者も物語も……卒業したくなるのかもしれませんね。
pari 記