コンサルテーションとはクライアントの中にある物語を探求するプロセスです

物語はクライアントのなかに

      「単純さの価値」より      ドミニク・ヨーマン

       

ヴィッキーさんの手を通じてオーラソーマが地上に姿を現したとき、それは確かにオーラソーマの誕生ではありました。

でも、そのオーラソーマの誕生は、人間の赤ん坊の肉体の誕生とちょっと似たところがあったかもしれません。

人間の場合の誕生というのは、じつは他の動物たちの誕生とはかなり違ったものなのです。

他の動物の場合、(といってもここではいちおう家畜ではなく野生動物で考えますが)たとえば、シマウマの子どもが生まれたとすれば、その子は誕生後すぐさまアフリカの大地の生存環境のなかでのサバイバル状況にさらされながら生まれてくるわけです。

たとえば、シマウマの子どもがライオンに襲われたら、これはもう助かるすべなどあるはずもないわけです。

そういう前提の世界に生まれてきますから、シマウマの赤ん坊は産み落とされてすぐさま4本の脚で立ち上がって、逃げられる態勢に入っていなければならないわけです。

もちろん、母親はできるだけ安全な場所を探して子どもを産むでしょうが、基本的にはいつ外敵に襲われても仕方のない環境です。

だから、野生動物の子どもは、誕生後の最初から基本的能力はすべて備えたいわば完成状態で生まれてきます。

それと比較すると、人間の子どもは肉体の誕生後の発達に委ねられている部分があまりにも多く、たとえば、人智学の創始者ルドルフ・シュタイナーの表現によるなら、たいへんな“早産状態”で生まれてくるわけです。

ただ肉体が生まれただけでは、いわばその子の“潜在可能性”が誕生しただけで、その後その子がその人間になれるかどうかはまだ未知数です。

オーラソーマの誕生は、人間の誕生のそんな意味合いと一脈相通じるものがありました。

そして、オーラソーマは誕生後じっくり時間をかけて観察され注意を向けられて、ゆっくりゆっくり現在の“無理強いしないセラピー”としての存在を明らかにしていったのです。

ドミニク・ヨーマン氏はオーラソーマの誕生後間もなくから、ヴィッキーさんやマイク・ブース氏の指導のもとでその教育システムの開発に携わってきた先生です。

いわばオーラソーマが“無理強いしないセラピー”として立ち上がってくる過程そのものに立ち会ってきた一人です。

そんなドミニク・ヨーマンが語る、“押しつけないセラピー”というオーラソーマの本質の価値を感じさせる文章があったのでご紹介します。

コンサルテーションに際して彼がどんなことを考えているのかを具体的に知ることができますよ。

       

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一般的に言えば、4本のボトルが選択されると、私はまずこのコンサルテーションの可能性と、プロセスの概要についてクライアントに説明することからはじめます。
私が説明するのは、この4本のボトルがクライアントの内面のある重要ななにかの鏡であること。
そして、このまあること

 

この探求を通じて、私たちは新しい理解に到達するかも知れず、それが古い物語からの解放となり、けっして過去を否定するのではなく、それを統合する新しいなにかの出発になるかもしれないということを話します。

私はまた、コンサルテーションは4本のボトルのリーディングではなく、物語はクライアントの中にあり、また、それゆえにこの探求のプロセスは、私たちが一緒に行なうことです、とも言います

それから私は、4本のボトルのポジションについて、それぞれのポジションが表す意味について少し説明します。
また、選ばれた色を見て自分が受けた感じ、たぶんそこに見られる特定のパターンや、ボトルに含まれる色の一般的な意味といったことについても少し話します。

これらのすべてにおける私の目的は、状況を設定し、切り口を用意し、いくつかの種を蒔くことです。

しかし、私にとって本当に重要なことは、当人自身のものではない物語にクライアントを導かないことです。
可能なかぎり、私はオーラソーマ・コンサルテーションの真のプロセスがはじまることを望んでいます。

このプロセスとは、私の考えでは、クライアントと選ばれたボトルのエネルギーとの出会いです。
ボトルは、その人のなかにある重要な意識を刺激するための偉大なツールだと私は思っています。

私にとって、つねに重要なのは、自分が押しつけにならないやり方で仕事をしているということです。
いつも最初にクライアントに尋ねるのは、なにかやってみたいことはないか、(どんなことであれ)より深く探求してみたいことはないかということです。
もし、その答えが「ノー」であれば、私はけっしてその境界線を超えません。
(ただし、それはコンサルテーションの中で、私が再訪するかもしれない境界線ではありますが)
もし、その答えが「イエス」であれば、一般的に次に尋ねるのは、どこからはじめたいか、どのボトルからはじめたいかです。

できるかぎり、そのコンサルテーションがクライアントの内なる智慧と、その準備を尊重することを願うのです。
私がそこにいるのは彼らをサポートするためであり、ひたすら彼らの役に立つためだからです。

      『リビング・エナジー』Vol.6(p125)
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【私にとって本当に重要なことは、当人自身のものではない物語にクライアントを導かないことです】

【可能なかぎり、私はオーラソーマ・コンサルテーションの真のプロセスがはじまることを望んでいます。

このプロセスとは、私の考えでは、クライアントと選ばれたボトルのエネルギーとの出会いです】

そういうことなんですねぇ。

pari 記

 

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