グリーン/レッド
『オーラソーマ 奇跡のカラーヒーリング』より
ヴィッキー・ウォール
前回、レッドの強烈な自己主張が実現するためには、それをまわりで受け容れてくれるグリーンの受容性が不可欠だというお話をしました。
男性が男性であり得るためには、それを受け容れてくれる素地、いわば女性的な素地が存在するという前提があってこそです。
とはいえ、前回も触れたように実際の人間は男性であれ女性であれ片側のジェンダー(性別)のエネルギーだけを持っているわけではありません。
どちらもほぼ半分に近い反対のジェンダーのエネルギーをもっていると言われているのでした。
女性が相手の男性の自己主張を受け容れながらも、その理不尽さに心穏やかではいられないような状況というのも、いかにもありそうですよね。
そういう時代がとても永く、永遠とも感じられるほど永く続いてきたのかもしれません。
しかしここにきて、自分の肉体的なジェンダーに違和を感じている人たちが、そのことを家族を含めて自分以外の人に話すという状況が現れてきているようです。
そして思いなしか、男性も女性もどちらもいわば“中性”とも言うべき自覚に、少しずつ近づいていっているのではないか、とさえ思われてくるような気がしなくもない。(*^_^*)
話が、脱線しましたが、これまで一方的に押し付けられてきた重荷が、少しずつ白日のもとに晒される状況が生まれてきているようにも思われます。
少しずつ少しずつ、変化は起こってきているのでしょうね。
今回の「B028 メイドマリアン」(グリーン/レッド)に関連して“玄関マット”という表現が言及されていて、その連想からそんなことを思いました。
では、ヴィッキーさんに「B028 メイドマリアン」のエネルギーを読み解いていただきましょう。
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グリーン/レッドの「メイド・マリオン」は普通、女性によって選ばれ、ここでもまた、魂が肉体に宿った状態が表れています。
レッド/グリーンのボトルが男性を映し出しているのに対し、このグリーン/レッドのボトルは、女性の写し絵なのです。
世間によって、優しくて人を気遣うという質が、女性の中に育てられてきました。
それゆえ女性は、恋人であると同時に母となることを、生まれながらに期待されている存在なのです。
人間も、鳥や哺乳類のように、すべての義務と献身をもって、巣を営む時期があります。
ソロモンの雅歌(二章一〇・一二節)に、こんな美しい歌があります。
「わが愛する者よ、わがうるわしき者よ、立って、出てきなさい」
これは、幸福な時間、充実した時期です。
けれども、時は流れ、巣は空となり、羽の生えそろわなかった雛も、大きくなって自分の人生へと旅立っていきます。
愛の絆は堅く結ばれ、愛の輪はいぜんとしてそこにありますが、鳥が歌を歌うのは、自分の子に向かってなのです。
もともと女性は永遠に創造的であり、魂は子供たちが旅立ったあとでも決して絶えはしないのですが、どれほどたくさんの母親が、ある日突然巣が空になり、もう二度と満たされることはないと気づき、途方に暮れることでしょう。
どうか恐がらないで、これはただ、魂が伸びをしているだけなのですから。
地上的なことが終わったあと、魂が自分の充実感を求めているのです。
更年期のうつ状態やそれに伴うさまざまな症状はあまねく知られ、医学的にも認識されていますが、どんな薬も、問題を解決してはくれません。
なぜなら根本には、魂の虚無感があるからです。
「何か他に趣味を探しなさい」という助言は、暇をつぶす役には立つでしょうが、実は、永遠なるものが呼んでいるのです。
無条件の愛にもとづく男女の関係の基本には、絶対的な信頼と誠実さがあります。
肉体的な愛において、ギブ・アンド・テイクがあるように、霊的な愛においてもそうであるはずです。
体だけに食物を与え、魂を飢えさせておくわけにはいきません。
壮年の男性が、自分の精力を確かめるために他のパートナーを駆けめぐる必要はないように、女性も自尊心を建て直すために、関係をつくる必要はないのです。
女性が虐げられているようなときには、どんな状況においても、逆の組合せ、レッド/グリーンを使うよう勧めてください。
男性が支配されているような場合、グリーン/レッドを選ぶことで、たぶんそれと分かるでしょう。
ここにはまた、感情を抑圧する傾向が現れています。
「バランス」ボトルを自由に選んでもらうとき、どれほど多くの割合で繊細な男性(グリーン/レッド)を見つけだすことができるか、私はいつも興味深く見守っているのです。
この場合、彼は支配されがちではあるが、創造的で、霊的に繊細な人ですが、女性の場合には、あまりに女性的すぎ、人の「玄関マット」になっている人です。
その人には、レッドがとても重要です。
どちらのボトルにおいても、グリーンは特定の役割を持っています。
グリーンはもちろんスペースを与え、決断力をつけ、本質的に「私は自分がどこへ行くのか知っている」色であり、「行って木を抱き締める」色であり、多くの状況において、魂が伸びをすることのできるスペースを与えます。
岐路に立ったら、とにかく進めばいいのです。
グリーンはそれ自身でも、どんな組合せにおいても重要です。
「こうだったらいいのになあ」という考え方をしないですむよう助けてくれるからです。
『オーラソーマ 奇跡のカラーヒーリング』(p199-201)
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【女性は、恋人であると同時に母となることを、生まれながらに期待されている存在なのです】
【もともと女性は永遠に創造的であり、魂は子供たちが旅立ったあとでも決して絶えはしないのですが、どれほどたくさんの母親が、ある日突然巣が空になり、もう二度と満たされることはないと気づき、途方に暮れることでしょう】
考えてみれば、大変なことですね。
pari 記