新年、明けましておめでとうございます。
みなさま一年ぶりに、こんにちは!
新年に合わせ、ここ数年、個人周期別に「数秘から見た今年のあなた」というテーマでエッセイを書かせていただいていました。
けれども今年はちょっと様子が違うようですよ。
というのも、この2022年は、一昨年からはじまったパンデミックの大きな流れが、いよいよ佳境に入ってきそうだからです。
それを肌で感じていらっしゃる方も、きっと多くいるでしょう。
今年は数秘の観点からも、非常に興味深い年。
ですから、今年は個人的なことはさておいて、私たちの集合的な意識の変容にフォーカスしてお話していきたいと思います。
宇宙の大きな流れのなかでの今年、私たちはみんな、いったいどんな場所で、どんな課題に向き合い、どんな可能性を生きようとしているのか・・・
大いに考察し、想像を膨らませ、腰をすえて妄想(笑)していくとしましょう。
新しい年のはじまり、あなたへの気づきのプレゼントになれば嬉しいです。
さて、今年は2が3つも重なった年。
そこから、愛と美をテーマとする6という数のエネルギーが生み出されます。
2の質が3倍も強調されている、なんともめずしい年ですね。
2が表しているのは、ご存知のように女性性。
3は、子どもエネルギー、喜びとお祝いの数。
女性性の持つ、受け取る、オープンであるという在り方に、喜びと遊び心をもたらしていくことが大切な年。
そしてその流れが6の質、つまり調和と美、ハートの真実、真の責任を取ることへと私たちを導いていく・・・これこそが今年のテーマです。
オーラソーマを愛する人たちは美的感性にすぐれ、6の数と親和しています。
けれども今年は、あらゆる人が繊細な感受性を育み、目に見えない世界からの情報やエネルギーを受け取る可能性が大いにあるのです。
直感へと開くことは、だれにとっても可能です。
けれどもそれは、私たちの小さなエゴさんの願望を実現するために、見えない世界の力に頼ろうとすることではありません。
ほんとうの意味での直感は、いつでも主人はあちら側、私たちは謙虚に受け取る側だということを忘れてはなりません。
直感は、目に見えない高次元の世界の秩序を、この地上に降ろす能力とも言えるでしょう。
それは、論理と限界と制限に満ちたこの物質世界を超え、魂のふるさとの香り、スピリットの愛と調和にあふれたメッセージをこの地上に降ろすこと、いのちが持つ活力や息吹を硬直した世界に吹き込むことでもあるのです。
長い間、女性性の質は、さまざまな理由から価値をおとしめられてきました。
けれどもいよいよ、私たちの文明は、男性性の圧倒的な支配の論理と暴力により、身動きの取れない行き止まりにまでやってきてしまったようです。
世界中でいのちの淘汰が行われ、力を握るものたちによって、私たちの行動の自由さえ危うくなろうとしているのですから。
こんななか、成熟した女性性は、どのような応答をするでしょうか。
そう、まさしく女性性とはしなやかさであり、起こることとともに流れていく能力です。
反発することなく、絶望もせず、起こっていることを味わい、受け取り、そこから愛に満ちた優しい応答をもたらしていくという。
傷ついた私たちの文明にバランスを取り戻し、再生するために、この女性性は、限りなく大きなパワーを与えてくれるでしょう。
今年の数はまさしく、大変な状況にあっても、喜びと祝福とともに生きることは可能なのだと教えてくれているのです。
考えることから、感じることへ。
与えようとするより、まず受け取ること。
与えられた情報をうのみにせず、感じてみる。
そして自分が感じ取ったこと、あなたの真実に力を与えていく。
そこに違和感があれば、ないふりをしないというのは大切なことです。
やはりそこには、なにかしらの意味が、きっとあるでしょうから。
古いしがらみのなかでは、女性性は、弱々しさ、無力さととらえられがちでした。
まわりの感情や想念を受け取りすぎ、身動きが取れない。
自分というものがなく、相手の顔色ばかりを気にしてしまう。
そのため、まわりの不安をスポンジのように吸収し、自動的に自分も不安にさいなまれる、といった在り方です。
たしかに敏感で繊細、オープンで、受け取ることが持ち味である2の女性性の質にとって、すべてが相手まかせになりがちな依存の傾向は、避けては通れない学びの道であると言えるでしょう。
けれどそれは、通過点にすぎません。
いつまでもそうである必要はないのです。
感じ取ったものを抱えこみ、自分のせいにしてしまうパターンに陥ることなく、深く感じ、感じ取ったものに応じて、自分から優しく応答していくことは可能なのですから。
水平方向へとアンテナが寝てしまい、この世の濁ったエネルギーに巻き込まれ、振りまわされ、無力感にさいなまれる代わりに、垂直方向にアンテナを向けなおし、高次元からの祝福にみちた「今ここ」に留まること。
未知へと開く在り方が、彼方からの調和のエネルギーを地に降ろすことを可能にします。
そしてそれこそが、女性性のパワーなのです。
柳のように、竹のように、嵐のなかで踊り、しなやかに応じる、応答する。
どんな圧力を受けようとも、柔らかく、けれども凛とした態度で応じ、適切に応答する。
今年は、私たち一人ひとりが、高まる同調圧力のなかで見て見ぬふりをしてきた微妙な違和感に、向き合わざるをえなくなるでしょう。
既成の価値観や考え方から、自分の感受性に基づいて生きる生き方へシフトするには、もちろん、勇気が必要となるでしょう。
それには、自分のハートの真実を生きる、自分の感じたことに責任を取っていく覚悟が必要となります。
私たちは例外なく、大きな揺さぶりとチャレンジに向き合わされるでしょう。
今までの、外の期待に応えることで身の安全を保ってきた「在り方」は、もはや役に立たないということが、いよいよあらわになってくるでしょう。
そして、危機はつねにチャンスです。
この大きな危機は、かつてない規模での目覚めをもたらす大いなる可能性に満ちているとも言えるのです。
こんな状況のなか、この2のエネルギーの高い感受性を開花させ、受け取ったものをしっかりと地に降ろすためには、自分自身がしっかりと地に足をつけることが何より大切になってきます。
高次のエネルギーを受け取る器であり、私たちの住まう神殿である身体の面倒をみることが、現実的にできる大切な行為だと言えるでしょう。
自分に慈しみのエネルギーを惜しみなく注ぐところから、まわりへの慈しみも自然にあふれていきます。
これこそがまさに、今年の数である6の「真・善・美」のエネルギーの開花と言えますね。
6のテーマはハート。
自分自身の真実を生きるところから、見返りを求めない、無条件の愛があふれていきます。
それは、この世のものとも思えない、美しいエネルギーであり、同時に、真の「責任」を取るというテーマにもつながっていきます。
本質的には、もっとも調和の取れたエネルギーを持つ6の数。
けれども無意識に生きられれば、非常に独善的で、物騒で、ありとあらゆる厄災を招くということはご存知でしょうか。
それは、「愛」と「正義」という名のもとに、日常で、あるいは歴史において、どれほど残虐な行為が繰り返されてきたかを見てみれば、おのずと明らかです。
親は「お前のため」と、子どもに自分の信念と善意を押しつけ、国は愛国心をあおり、正義と大義を国民に押しつけてきました。
「これが正しい」という大義は、ひいては、それにしたがわない人は殺してもかまわないという極論にも発展します。
そういう意味で、今年の私たちは、行動の背後に潜む、隠れた動機に向き合うことがとても大事になるでしょう。
「正しくありたい」という思い、「みんなと違ってしまう」ことへの恐れが、ハートの奥で感じる真実を押し殺し、覆い隠すことはまれではありません。
国やマスコミの言うことにただしたがうのではなく、自分のハートの真実のために立ち上がるのは、いつの時代でも、大変な脅威なのです。
けれども私たちは、もう妥協することができないところまで追い込まれているのではないでしょうか。
今まで信じていたことは、たんなる嘘にすぎなかったのかもしれない、という疑いがやってくるとき、大変な驚きや混乱、動揺が生じるでしょう。
けれども、混乱を恐れていては、目を覚ますことはできないのです。
最後に選ぶのは自分です。
被害者意識におちいらないように。
どんな選択をしようとも、ハートに従ってその結果を生きていくのはあなたなのです。
それこそが、あなたが生まれ持ってきた、侵すことのできない尊厳であり、パワーなのですから。
***
さて最後に、トートタロットから今年のメッセージを受け取っていきましょう。
「今ここ」にシンクロし、愛と気づきあふれる高次元のメッセージを伝えてくれるタロットは、迷いがちなこんな時代、何よりのサポートとなってくれています。
そしてなんと、今年のカードとして、ⅩⅢ「死」がやってきました。
死、と聞くと、お正月から縁起でもない!と思ってしまう方もいるでしょうね。
けれども、ここでの大切なメッセージとは「死と再生」、死に触れられることのない、真のいのちの目覚めなのです。
カードのイメージは、踊るガイコツである死神が鎌を振り上げ、地上の魂を刈り取り、あの世へと送っています。
注目なのは、ガイコツの兜の上に、不死鳥が大きな翼を広げていること。
意識そのものである私たちの本性は、生まれもせず、死にもしない。
けれども、この制限に満ちた世界に降りてきて私たちは、本来の自分自身をすっかり忘れてしまいました。
それこそが、なによりの悲劇なのです。
今という大変な時期は、何にも囚われることのない「空そのもの」の自分自身を思い出す、大きなチャンスでもあります。
今までの思い込み、古くなっていらなくなったもの、過去の自分が死んでいくにまかせ、手放しましょう。
古い「私」が去っても、本来の私は丸ごと残るとわかるのは、ほんとうに驚きです。
そのなかで、死の恐怖は次第にゆるんでいくでしょう。
本来の軽やかな在り方で、限りあるこの地上の旅のプロセスを楽しむことができていくことでしょう。
偶然ながら「死」のカードが出てくれたので、OSHOが語り、私が翻訳している本『死について41の答え』を紹介させていただきますね。
これは、目からウロコが何枚も落ちる素晴らしい本です。
https://oejbooks.com/products/dtl_21/
そのなかのOSHOの言葉を、ひとつだけお伝えしたいと思います。
「もしあなたに死を生きる用意があれば、死は無力なものになる。
もしあなたが恐れれば、死は非常にパワフルになる。
生きられなかった生が、死にパワーを与える。
トータルに生きられた生は、死からすべてのパワーを奪う。
死は存在しないのだ」
あなたの新しい年の新たな旅が、祝福に満ちたものでありますように!
愛とハグを送ります。
伊藤アジータ 記
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伊藤アジータ プロフィール
川崎市高津区のヒーリングスペース「虹の翼」主宰。
オーラソーマの創始者ヴィッキー・ウォールの伝記『奇跡のカラーヒーリング』(OEJブックス)の訳者。
1995年~プラクティショナーとして活動を開始、2012年以降は、数秘&タロットの大家マンガラ・ビルソンの体感型ワークを継承、講師として、直感ワークのおもしろさをシェアしている。
意識の目覚めと瞑想の素晴らしさを、分かち合っていきたい。
訳書として、他にマンガラの著書『直感のタロット』
『わたしを自由にする数秘』(市民出版社)
OSHOの講話集『死について41の答え』(めるくまーる)
名古屋生まれ。東京外大卒。
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<2022年・オンラインスケジュール>
「直感のタロット~トートタロットベーシックコース」
トートタロットのおもしろさを、じっくりお伝えしています。
2月19日~3月12日(土日午前・全7回)
※詳しくは、こちらをどうぞ。
マンガラジャパン http://mangalajapan.com