アパレルに勤務していた頃、メーカーから派遣されて百貨店で働いていたことがありました。
百貨店のフロアー構成は、ひと通りの多いところに、より多くのひとが利用するであろう物やイメージアップしそうな物が並び、販売されています。
たとえば、電車などの交通とつながっている地下は、誰もが必要としている食料品のフロアーがあります。1Fは化粧品や雑貨など、2Fは婦人服、3Fはもうすこし落ち着いた年齢の婦人服……という具合です。
女性に比べると、男性は洋服もあまり購入しません。よって、紳士服は4Fなどです。上の階に行くほど、インテリアなどの生活用品や書籍など趣味の分野になります。フロアーにいるお客さまもだんだんと少なくなります。
逆にそのゆったりとした空間を生かして、美術品のコーナーやお得意様のサロンを設けたりしています。
そして、多くのひとが利用するレストランを上の階にして、上から下へ、下から上へと百貨店内を行き来するように構成されています。
これは、わたしたちのチャクラの働きにもすこし似ていますね。
生きることやエネルギーに関することは第一チャクラ、ひととつながることや感じることは第二チャクラ、個性や行動することは第三チャクラ……と、上のチャクラへ行くほどに、肉体から精神性へと移っていきます。
どうサバイバルするか、ひとと関係していくか、自分の意志をどう表現するか。これらは基礎的な要素ですが、意識の層でみると表面的なことへの影響が大きく、日常のほとんどの時間やマインドがこれらのことに費やされています。
アパレルで働いていたときは、生産性を重視していたので、「早く」「安く」がスローガンのようでした。
その仕事とのバランスを取るかのように、お休みの日を利用して、最初はオーラソーマを学びました。次にオーラソーマのティーチャーのヌラのパートナーのラハシャ博士の「ハートからのカウンセリングスキル」を学び、そこからミスティカや、リーラ、プラサード、アルヴィナと、惹かれるコースに参加をしていきました。
なので、ラハシャとのつながりは、かれこれ15年ぐらいになります。最初の頃は、百貨店でいうところの下の階の学びをしていましたが、いつごろからか、上の階の学びへと変化していきました。
大きな分岐点となったのは、あるコースでのことです。『通常は「物」を見ているけど、「空間」があるから、その物質が見えている。』とお話されました。はじめて”スペース”についての話を聞いたときは、衝撃でした。それまでは、物質中心の社会で生きていたからです。
なにかの扉が開いて、そのあたりから、「意識」についての話も入って(聞こえて)くるようになりました。
空間もスペースも意識も目に見えないものなので、最初は理解できなかったし、すぐに忘れてしまうし、これらの話は他人の話。まるで雲をつかむように感じるときもありました。
ラハシャの学びは絶えることなくずっと続けていましたが、それから数年後に、今度は「臨在(プレゼンス)」について学びました。
コースの最中に、いつも、いつも「今ここにある」ことを意識するようにガイドをしてもらい、はじめて、自分が「今ここにある」ことを実感しました。
本や言葉で聞いていたことが、実際に体験できました。
これは、すごいことだと思いました。
しかし、「今ここにある」というのも意識次第で、マインドにいるとすっかり忘れてしまって、いそがしい現代人になってしまいます。
でも、一度体験すると、次は「今ここにある」ときもわかるし、「今ここにいない」ときもわかるようになってきました。
文章にするのはむずかしいのですが、いつもラハシャはそういった”見えないスペース”に連れていってくれるのです。
今回は、「新しいヴィジョンへの扉を開く」のために、事前にコースの内容をお話してくれました。
ですが、最初は「?」でした。
しかし、この話を何度か聞くうちに、自分は「大いなる存在の一部なのだ!」ということが、わかるようになってきたのです。
頭の理解ではなくて、です。
自分が「何かしよう(Doing)」とするのではなくて、「あるがまま(存在)」に身を任せると、自然に流れる方向へと流れていくということがわかるようになってきたのです。
嫌なことがあっても、自分から何かを無理やりどうにかして策を練るのではなくて、ゆったりと自然であることが、もっとも自然の一部として自分という存在が働いていき、調和をしていくということが……。
” この2日間の中で、新しいビジョンへの扉を開き、あなたの真の「自己」を理解していきます。“からはじまる、今回のラハシャのメッセージ。
通常、自分が私だと思っている「私」はなくて、「私を見ている存在」、つまり「観照」が鍵になりそうです。
目に見えない、新たな次元へとラハシャがいざなってくれることが、今からたのしみです。
またね。
えつこ(2020.10.2 ワークショップ通信より)